胎内市チューリップフェスティバル2023に行ってきた
チューリップの切り花出荷量「日本一」を誇る新潟県。もちろん県の花もチューリップです。
そんなチューリップ県において毎年4月中旬から後半にかけて行われるのが、球根栽培を目的として咲かせた花をたのしむことができる「チューリップフェスティバル」です。
例年ならばGW前半のおたのしみになるのですが、今年ばかりは花が早かったためにGWを待たず、胎内市の長池憩いの森公園で開催されていたイベントにお邪魔してきました。
チューリップと菜の花の競演が見どころの胎内市チューリップフェスティバル
新潟県の花がチューリップならば、イベントが開催されていた胎内市の花もまたチューリップ。胎内市では昭和30年代後半頃から砂丘地を利用したチューリップ栽培が盛んに行われており、チューリップ球根生産「日本一」の新潟県に大きく貢献している地域です。
長池憩いの森公園を舞台に毎年開かれる「胎内市チューリップフェスティバル」の期間中には、4haの畑の半分に80万本ものチューリップと、残りの半分には菜の花が咲き、一面に広がる春を代表する花の絨毯をたのしむことができます。

2023年度は4月22日(土)からの開催予定でしたが、4月上旬に気温の上がった日が続いて開花が進んだこともあり、当初の予定よりも若干繰り上げて4月19日(水)にプレオープンを迎えました。
その後は4月22日(土)にオープニングイベント、4月29日(土)に恒例のチューリップウェディング、昨年も人気だった人力車運行、イベント最終日の5月4日(木・祝)には一気に刈り取る様子が見学できるチューリップ刈り取りなどが行われたほか、長池農産物直売所 リップル前から会場入口にかけて市内の飲食店や菓子店などが出店する販売ブースも設置され、感染禍前のようなスタイルが戻っていました。
4月22日(土)~5月4日(木)には高所作業車乗車体験によって普段とは違う表情の花畑が眺められたり、4月28日(金)~5月3日(水)にはチューリップイルミネーションでライトアップされたチューリップがたのしめるなど、今回が初の試みとなる催しも幾つか盛り込まれた2023年度の開催です。

協力金も昨年より100円増の1人300円になっていましたが、会場内の整備に使われるということなので、これも致し方ないですね。
同伴ペットは無料なのですが、何となくドーン太の分として100円寄付し、私たちも手指の消毒をして行ってきます。
60種類80万本が咲くチューリップ畑

4haの広さを持つ園内は連作障害を避けるため、毎年チューリップと菜の花の花壇が交互に配置されます。今年は入口側の2haにチューリップ、奥側の2haが菜の花の迷路になっていました。

まずは手前側の畑に咲く、およそ60種類80万本のチューリップから。

品種展示圃場

こちらにあるチューリップの数々は、胎内市の生産者さんの力を借りてチューリップの品種保存・交配をしておられる芳垣さんの品種展示圃場です。
1,200品種というコレクションの中から2023年度は420種が展示されました。

品種展示圃場内では丁度、芳垣さんがご自身の花壇の手入れをされている最中でした。

チューリップの神様に会えた気分だ
掘取り体験コーナー

会場内に咲くチューリップの殆どは、生産農家さんが栽培する出荷用の品ですので、傷つけたり抜いたりすることが禁止されています。しかし、この掘取り体験コーナーだけは別。
数ある品種の中から自分好みの花が咲く球根を選び、有料で持ち帰ることができるのです。

こちらのお嬢さんはポピュラーな黄色いチューリップを丁寧に掘っている最中。

こちらの女性はずっしりと重い戦利品を持って会計に向かうところでした。
花文字花壇

今年も埋もれてみた

こちらは毎年人気の撮影ポイント「花文字花壇」です。

今年は赤と黄色の花を使ったチューリップと、「2023」の数字がデザインされていました。

菜の花畑の花文字迷路

こちらは会場奥側2haの畑に設けられた菜の花畑の様子です。ご覧のように巨大な花文字迷路になっていて、チューリップフェスティバルのもう一つの目玉となっているものです。
菜の花畑の花文字迷路の取り組みは2009年(平成21年)から行われており、2020年(令和2年)にコロナ禍でお休みした1年を除き、これまでに13作品を生み出しています。

14回目の花文字迷路は「叶えよう世界の平和」。
パネルの右脇が迷路入口なので、今年も頼り無い案内役と一緒に挑戦してみようと思います。
迷路の中に入ると一気に、菜の花特有の香に包まれます。
今年は草丈も花も十分にあり、花文字迷路には最適な状態に仕上がっていたと思います。
例年と違ったのは、文字周辺に柵のようなものがあったこと。
これには小さな電球が付けられており、菜の花の花文字迷路も夜になるとライトアップが行われるということですね。

今、「和」の「口」の辺りにいるよ
今年の花文字は、入口から「和平の界世叶えよう」の文字順で通過するように作られていました。

決してドーン太にではなく(笑)人の流れについていったら、12~13分迷路の中を散歩したところですんなりと出口に出てきました。
あとで知るとこの花文字迷路、毎年同じ農家さんが文字部分をトラクターで刈り取って作られているとのこと。
菜の花の生育はその年の環境で違いが出るものの、毎年見事な文字の出来栄えは空中写真で見ても、さすが職人技だと関心するばかりです。
初の試み高所作業車乗車体験
期間限定のチューリップイルミネーション(夜間ライトアップ)と共に、今年初の試みだった高所作業車乗車体験。乗車は有料になりますが、お子さんを連れたご家族の利用も多く、順番待ちの列が絶えない状態でした。
作業車のアームが伸びたら、地上10数mといったところでしょうか。高所から眺める大パノラマは、会場内の高台から見る景色とも違った爽快感もあって格別でしょうね。
おしまいに

まだ対策は必要であっても、ほぼほぼ感染禍前のスタイルで開催された2023年度のチューリップフェスティバル。本来開催初日にあたるはずの日の訪問でしたが、チューリップも菜の花も満開の中で穏やかな春の1日をたのしむことができました。
定番品種から変り種まで様々にたのしませてもらった園内のチューリップたち。次は球根となって誰かの手に渡り、再び綺麗な花を咲かせてくれることでしょう。
次の春もチューリップ球根生産「日本一」の胎内市で、素敵なチューリップに出会えますことを願って。

Saturday, April 22, 2023|ドーン太 生後2,980日