谷根のハナモモを見に行く2023|柏崎市
一気に気温が上昇し、一気に桜が終わった今春は、どの花も見頃が非常に短く感じられました。
ということで、長岡市にある悠久山公園で緑の桜「御衣黄」を愛でた後は小雨の中さらに足を延ばし、見頃を迎えたと聞いていた柏崎市の谷根地区に咲くハナモモにも会いに行ってみました。
たった一本の苗木から始まった谷根のハナモモ
集落の中央には秋になると鮭が遡上することでも有名な谷根川が流れ、米山の麓に位置する柏崎市の山間の集落「

谷根地区のハナモモ物語は今から30年余前のこと、当時、集落のリーダー的存在であった一人の男性が、一本のハナモモの苗木を知人から譲り受けたことに始まります。男性は山間の地元集落を元気にしたいと考えてその苗木から種を集め、それを休耕田に植えて苗木を増やし、地域の人たちにも分け与えて一緒に世話をしました。
2009年(平成21年)に73歳で亡くなった後も男性の志は地域の人々に受け継がれ、今では谷根集落の各家の庭先や畑、河川敷などに200本余のハナモモが点在し、毎年4月になると残雪の米山をバックに真紅のハナモモが集落内を彩る光景が生まれて人気となっています。
真紅に染まる里山散歩
六拡トンネルを抜けてしばらく走行した、谷根集落を見下ろす高台にハナモモが群生しています。
六拡道路からは、残雪の米山を借景に真紅のハナモモの咲く里山の姿が印象的で美しく、まずはこの景色が目に飛び込んでくる瞬間が一番の感動ポイントです。
昨年の訪問は4月27日で、その日すでに満開でしたので、谷地のハナモモもやはり例年よりも10日から2週間程度早く見頃を迎えたのだと思います。
ここにもあった大雪の爪痕

谷地集落の休耕田などをメインに、一本のハナモモから種で増えていった真紅の花を咲かせる木々が植樹されています。

今年も綺麗に咲いたね!
花の盛りはそろそろ終わりの頃で、近づくと若干色褪せて見える花も多かったのですが、今年は昨年見た以上に花に迫力がある感じで。
何でだろう?と思ったら…

ん!?

折れてる…
そう!
こちらの地域もご多分に漏れず、この冬の大雪の影響でハナモモの枝が折れてしまったものが多かったのです。
折れた枝に咲く花がまるで枝垂れ咲きのように近く目線の高さで見えるので、それで昨年見た以上の花の迫力に思えたのでした。

おまけに雪解け水のせいなのか、はたまた梅雨時期などの大雨のせいなのか、昨年は行けた白い花を咲かせる木への途中がまるで空堀みたいに深い溝になり、近くにさえ行けない場所まであってそれも少し残念でした。

切っても平気なハナモモだから
きっと来年も綺麗な花を咲かせるはずだよ!

山桜の淡いピンク、新緑の薄いグリーン、菜の花の黄、ハナモモの赤。

そして米山の残雪の白。
今年も谷地ならではの、素敵な里山の風景を満喫しました。
おしまいに
長岡市を出発してからもずっと雨模様だったので、雨が強ければドライブがてら横目で眺めて通過しよう程度の軽い気持ちで柏崎市まで来てみましたが、幸いにも到着する頃に雨があがってくれたので、のんびりとハナモモ鑑賞することができました。

耕作地跡から六拡道路まで戻って来る頃になるとまた、ポツポツと冷たい雨が落ちてきました。
今年の春は何処でお花見しても、その間だけお天気が回復してくれるという不思議の連続です。

Saturday, April 15, 2023|ドーン太 生後2,973日