悠久山公園の御衣黄2023|長岡市
自宅周辺のソメイヨシノもすっかり散った頃、そろそろ八重桜が見頃を迎えはじめたと知り、今年も大好きな緑の桜を求め、長岡市にある悠久山公園にお邪魔してきました。
悠久山桜まつり4年ぶりに開催
新潟県内でも有数の桜の名所として知られる悠久山公園。園内にはたくさんの桜の木があり、毎年花の時期にあわせて「悠久山桜まつり」が開催されてきました。桜まつり前半ではソメイヨシノが咲き乱れ、後半になると八重桜や枝垂れ桜、鬱金桜などの珍しい種類も見られ、そのオオトリが(私のメインである)緑の桜「御衣黄桜」です。
2023年度は4月7日(金)~5月6日(土)までの期間、感染禍を経て4年ぶりとなる悠久山桜まつりが開催されています。期間中は園内の自由広場に屋台が並ぶほか、4月7日(金)~23日(日)には夜間点灯が行われ、ライトアップした2,500本の桜をたのしむことができます。また、4月16日(日)には200名が担ぐ勇壮な神輿渡御が蒼柴神社から自由広場の間で行われるほか、最終日の5月6日(土)には蒼柴神社にて五穀豊穣を願う儀式が行われます。

蒼柴神社表参道三の鳥居前
いざ車を降りたら生憎の雨ですが、今年の春は気温の高い日も多くて来週の保証もないので、ここまで来たからにはお花見決行です。
この度の我が家は長岡大学側の400台分のスペースがある駐車場に車を止め、そこから通行止めが解除された表参道から悠久山に鎮座する蒼柴神社に入り、悠久山公園へと向かいました。
御神門(高明門)を抜け、飼い主たちは蒼柴神社を参拝。ドーン太は忠犬しろ神社を詣でてから公園へ。
前回の訪問時はまだ雪の時期で一面真っ白だったので、今回はまた違った新鮮な気持ちで参拝することができました。

境内脇から自由広場への通路には久しぶりに屋台が並び、コロナ前のような悠久山のお花見スタイルが戻ってきていました。
あ~、残念!

悠久山名物の三色だんごは人気で、すでにこの日は完売でした。
咲け咲け御衣黄2023
さて、この日の本題である緑色をした桜「御衣黄」。この悠久山公園で我が家が出会ったのは2010年のことでした。多分、私が知る御衣黄の中では新潟県内一の老木であったと思います。
見上げるほど大きかったその御衣黄は、隣接してあった大輪・八重咲き「開山」のピンクとコラボするように咲いて、それはそれは見事な光景を作り上げていました。
しかし冬は豪雪、夏は猛暑と環境条件の悪い年が多くなり、苔むした木肌のその御衣黄は、会いに行く度に枯れ枝が目立つようになったことが気がかりでした。そして丁度、我が家の先住ボーダー・オリオンが亡くなったのと同じ年の春、私の思い入れの強かった御衣黄も悠久山公園から姿を消してしまったのです。
今みられる園内の御衣黄は、初代の御衣黄が切られてしまった後に植えられたもの(時期的には2015年の秋頃ではないかと推測します)。現在は公園内の3箇所に3本が点在し、年々順調に成長しています。

さよなら御衣黄♪
ブログ友さんが、「今年も、北山池公園の御衣黄が咲きはじめました。」と記事にされると、大体その1週間後に咲き出すので、私にとってはその言葉が、悠久山にある御衣黄を見に行くひとつの目安になっていました。今年も、北山...

来春の楽しみ♪
今春は思う御衣黄の緑に出会えなかったことから、御衣黄2016 の記事を書きながらも思い出されるのは、あの切られてしまった御衣黄のこと。Orionと一緒に見た思い出の桜でもあり、いまだに未練たっぷりで、もしかしたら切...
安定の成長をみせる1本目

悠久山公園に咲く1本目の御衣黄は桜まつりの神輿渡御が行われる区間、蒼柴神社や忠犬しろ神社に並ぶように自由広場入り口付近にあります。

遠目に木を見た時には「さすがにまだ時期が早かったかぁ!」と思った1本目ちゃんでしたが、近くまで行ってみると開花が始まった枝が結構ありました。
御衣黄の花が緑一色で美しいのは開花から僅かに3日ほど。その後は次第に花芯から赤く染まってしまうので、咲き始めの初々しい緑色を見られたのは幸いでした。
咲け咲け2本目

2本目ちゃんは祭り屋台の近くにあります。コロナ禍で屋台が無い時は花が遠いながらも見放題でしたが、屋台が立ち並ぶとその後ろになるため、屋台の店主に遠慮しながらの撮影になります。
今年はまだ屋台の数が少ないからか、花見場所は確保できる感じだったのですが…。

肝心の花が
全部蕾のままでしたね…
がんばれ!3本目

3本目ちゃんは、泉翠池近くに建つ令終会の碑の傍にあります。
植裁された当初から3本の中ではか弱い感じの木だったのですが、7年経った今でもその姿はヒョロヒョロ。枝葉の数も少なくて、毎年枯れずにそこにあってくれるのか?心配しながら会いに行く御衣黄です。

こちらの木もまだ殆ど蕾の状態でしたが、僅かに一枝、開きかけていたものを見つけて安堵しました。
お山で出会ったその他の風景
ここだけ満開だった八重桜

瓢箪池の周辺は、枝垂れ桜や八重桜の鑑賞ポイントとして有名な場所です。この日見た枝垂れ桜は終わりの頃で色褪せており、近くに咲く八重の開山はまだ殆ど開花していない状態でした。
なのに自由広場からの帰り道、蒼柴神社に向かう一歩手前で園内の細い散策路に入ったら、同じ開山と思われる八重桜がここだけ満開の状態。この日一番のお花見ポイントでした。

通行止め解除された表参道なれど

八重桜が満開だった散策道を抜けた先は蒼柴神社の表参道と繋がっており、行きにも通った▲このポイントをもう一度通ることになります。
実は蒼柴神社の表参道は、この冬の大雪で参道の木々が倒れて石橋の欄干が壊れてしまったため、積雪のあった冬季間は通行止めになっていたのです。
春になって壊れた石橋の欄干は保護策がなされたものの、修復工事はまだ先の様子。そして表参道の並木であった多くの木々が切り倒されていたことに、今回の大雪の実態を目の当たりにしたショックを隠しきれませんでした。

すっかり見通しの良くなった参道向こうの悠久山野球場では、新潟アルビレックスBCが公式ホーム戦で福島レッドホープスと対戦中。ちなみに試合結果は6対1のアルビ快勝だったそうで何よりでした。

蒼柴神社表参道二の鳥居
おしまいに

今年の冬、雪壁の向こうに見た1本目ちゃん
雪国なので冬になれば雪が降るのは当たり前のこと。それによって生活が脅かされる時もありますが、そこを抜けて迎えた春は喜びもまた一入です。荒れてしまった表参道の様子には心が痛みますが、今年も悠久山で綺麗な御衣黄桜に出会え、また一つ、春の思い出を増やすことができました。
ちなみに、この日まだ満開でなかったこともあり、花色が赤くても良いからと、翌週(4月23日)にも御衣黄の様子を見に行っています。が、すでに花は終わりの状態。今年の春が駆け足で通り過ぎていったのを実感しました。

来年もまたお山さまで、綺麗な緑の桜に出会えますことを祈って。
Saturday, April 15, 2023|ドーン太 生後2,973日