福山峠の雪上桜2023|魚沼市
三条市下田にある北五百川の棚田で桜・カタクリ・残雪の粟ヶ岳という早春ならではのトリプルコラボの風景をたのしんだあとは、雨の中小一時間ばかり車を走らせ、さらに春遅い魚沼市ならではの絶景「福山峠の雪上桜」をたのしみました。
昨年は見頃より早い時期の訪問だった雪上桜。今年は満開・好天の中での再会となりました。
豪雪地帯ならではの春の絶景「福山峠の雪上桜」

日本有数の豪雪地として知られる新潟県魚沼市。真冬になれば数メートルもの積雪がある雪深い地域です。
今回の話の舞台になっている福山峠は標高400メートルに位置し、冬の積雪は魚沼市街地よりもさらに多い4メートルほどになります。春になっても雪解け遅く、日当たりの良い場所では季節を追い越して桜が咲き出すため、冬と春が同時に見られる珍しい光景が広がります。
100本余りの雪上桜が咲く福山峠の見どころは2箇所。1つ目は、誰でも自由に見学できるオオヤマザクラ咲く福山峠丁字路広場。そして2つ目は、時期がくればキャンプ場にもなる有料エリア「福山峠のふるさと広場」です。
2023年度は異例の開催前倒し
今年は豪雪地帯の桜も例年に比べ、10日ほど開花が早かったといいます。本来ならば雪上桜の公開は4月17日(月)からの予定だったのですが、4月に入って異例の暖かさが続いたため急遽日にちを早め、この日(4月8日)から見学できるようになりました。
同じように4月に入って気温が上がり、例年に比べて開花が早かったという昨年でも、4月17日に訪問した時点でオオシマザクラ5分咲き、ソメイヨシノは2分咲き程度でした。しかし今年は公開初日にどちらもほぼ満開の状態。昨年より2週間も早く見頃を迎えたようです。
三条市から魚沼市に至る道は順調だったものの、車に乗り込んでからずっと雨が降り続く状態でした。
しかし、ピンポイント予報では間もなく雨がやむということなので、一旦最寄りの道の駅いりひろせでトイレ休憩などし、空のご機嫌を伺いながら再び福山峠へと向かいました。
雪の白に映えるオオヤマザクラ咲く丁字路広場(無料エリア)

最初の到着から30分も待つと予報どおりに雨が上がってくれたので、まず先に訪れたのは、県道356号を福山峠に向かって走行してある丁字路広場の雪上桜でした。

丁字路広場に咲くオオヤマザクラ

こちらに咲くのは、濃いめなピンクが雪の白に映える5本のオオヤマザクラ。戦後、峠を開いたことを記念し、有志たちが植樹したものです。
オオヤマザクラはソメイヨシノよりも早く見頃を迎えるため、5本それぞれにほぼ満開の状態。入れ替わりで見学者が来られますが、意外とサラッと見学&撮影して行かれる感じでした。
ん!
何だか嫌な予感…
あ~ぁ、やっぱり(汗)

出禁になっても知らないから!
昨年も同じことをしているボクちゃん。
雪国育ちなのに久しぶりの雪にテンション上がり、誰もいないのを良いことに、1人(1匹)暴走劇を繰り広げていました。

雪上で走ったら少々息があがり、笑顔っぽくなって絵的には幸いでしたけど…。(笑)

ある意味これも雪上桜(笑)
ソメイヨシノの並木と残雪のコラボが美しい峠のふるさと広場(有料エリア)
福山峠の雪上桜2023
- お花見期間(入場可能期間):2023年4月8日(土)〜同年4月16日(日)
- 開催時刻:9時~17時
- 施設入場料:大人300円(中学生以上)/こども200円/未就学児無料
こちらはオンシーズンになるとキャンプ場として利用される「福山峠のふるさと広場」。雪上桜のシーズンも入場料が必要となります。
今年は受付を済ませると「ノベルティです、どうぞ。」と言って、雪上桜のスタンプが押された記念の魚沼和紙をいただきました。

とりあえず最初は除雪された通路を歩きます。
昨年よりも雪壁の高さがずっと低いですが、それでもまだ残雪は1メートル近くと申し分なくあります。
園内の池の近くには、広場の整備とともに植えられた100本近いソメイヨシノが並木をつくっています。
昨年はまだ蕾の状態で300円払ったのですが(笑)、今年は文句なしの満開!右を見ても左を見ても、まさに見頃で圧巻の光景でした。

さらにお天気は雨が上がっただけではなく、お天道様までが顔を出し、一緒に春の競演をたのしんでいるという、何ともラッキーな時間帯だったのです!

ドーン太の目線の先には、関東方面から雪上桜の撮影に来られたご夫婦の姿が。
私の後ろで奥様が一生懸命に、ドーン太の目線が向くように気を引いてくださっていました。

花の下は不思議と笑顔があふれる場所になる。
池に映るソメイヨシノも綺麗なのですが、生憎この日は風が強く、水面にもさざ波が立つくらいで逆さ桜にはなりませんでした。
また、雪解け時期で危険なこともあり、雪上や池の周辺などに立入禁止の立て札が設けられ、それが写真に入り込んでしまうのもちょっと残念といえば残念でした。
立入禁止の立て札の向こうには、水芭蕉が咲いていたりふきのとうが出ていたり。そんなところにも遅い春を感じました。
「うおぬま縁むすび」による雪むろ貯蔵米の絶品おにぎり
受付する以前に管理棟(福山森林体験の家)前に見つけて気になった「うおぬま縁むすび」のキッチンカー。
帰りに通過しようとした時にもやっぱり気になって仕方がなかったので、おやつ代わりに(?)おにぎりを買ってみました。

この日出店していた「うおぬま縁むすび」
「うおぬま縁むすび」は2022年9月から魚沼市の観光名所を中心に出店し、美味しい魚沼産コシヒカリのおにぎりなどを提供している移動販売のお店です。
この日は福山峠の雪上桜に合わせての出店だったので、普段「縁むすび」で使っているお米ではなく、福山峠のふるさと広場入口にある「峠の雪むろ」で貯蔵された、「源四郎のお米」を使って握っていると説明してくださいました。
塩・ふきみそ(各150円)/雪上桜コーヒー(200円)
丁度ご飯が炊きあがったばかりのタイミングでの注文だったので、湯気が上がる熱々の状態で提供されました。
私は大好きなふきみそをいただきましたが、味は文句なし!今まで食べたおにぎりの中で、一番美味しくて感動ものでした。
魚沼の季節イベントを巡って出店されているということなので、また何処かでお会いしたい「うおぬま縁むすび」。ご店主も明るくて親切な人で、お話しているだけで元気がもらえました。ご馳走様でした。
おしまいに
束の間、雨上がりの雪上桜鑑賞。
今年は満開の中で素敵なシーンに出会え、新しいご縁もあって、素敵な時間を季節外れの雪の上で過ごすことができました。
最後の方で少し雲行きが怪しくなり始めていたのですが、車を走らせてしばらくすると、また大粒の雨が落ちてきたのです。某名曲の歌詞ではありませんが、そのまま雨は雪に変わり、翌日(9日)の福山峠には5センチほど新雪が積もり、雪上桜の足元はまた真っ白になったそうです。恐るべし、豪雪地帯…ですね。

2023年度も雪上桜のシーズンが終わり、福山峠は5月3日(水)から本格的なキャンプシーズンを迎えます。
来年の春もまた、素敵な豪雪地帯の絶景に出会えますことを願って。
Saturday, April 8, 2023|ドーン太 生後2,966日

福山峠の雪上桜2022|二度目の桜を魚沼市で
今から十数年前、春になると度々、雪とコラボする中子の桜を撮影に行ったものでした。しかし、残雪のコンディションと桜の開花のタイミングが合うことがなくて毎年残念な思いばかり。犬中心の生活になってすっかり足が遠のいていましたが、近年になって豪雪地・魚沼市でも、残雪と桜のコラボが見られる場所が存在すること知りました...