【かも新】自家製乾麺と鴨だしご飯がおいしい和テイストのラーメン店|新潟市中央区
新型コロナの影響で経営不振に陥り、泣く泣く閉めた飲食店は数知れず。
そんな一方で、今まで無かったスタイルや味を引っ提げ、新規オープンするたくましい店があるのもまた事実。
この日の夕食は感染禍真っ只中にオープンし、自家製乾麺と鴨だしご飯がウリという新潟でも珍しいスタイルのラーメン店「かも新」にお邪魔してきました。
三宝グループが新たなコンセプトで展開するラーメン店「かも新」
この度お邪魔した「かも新」は、三宝グループが展開する新スタイルのラーメン店です。
場所は、新潟市中央区新和の県道51号(新潟黒崎インター笹口線)沿い。「ピアレマート新和店」同敷地内にあり、以前「しゃぶしゃぶ温野菜 新潟新和店」(2021年5月9日閉店)であった店舗に、2021年9月25日(土)にオープンしています。

三宝グループといえば、1967年4月に新潟市上木戸に「三宝飯店」として創業して以来、半世紀以上にわたって新潟の食をリードしてきた老舗飲食チェーン店。現在は県内に直営店やフランチャイズ店を50店舗余有しているほか、カナダやシンガポールといった海外にも活躍の場を広げています。
そんな三宝グループが新たに世に送り出した「かも新」は、自家製乾麺と鴨だしご飯に特化した、ラーメン王国にいがたにあっても珍しいコンセプトのお店になります。

店舗入口は雪国仕様の二重ドア。最初のドアを開けると真正面に店のロゴマークが掲げられており、二つ目の扉を開け、夕方6時少し前の初入店です。
店内の様子

店内入って手指の消毒などしながら案内が来るのを待っていると、レジ前の壁にはかも新が提供する自家製中華乾麺や特製スープなどのこだわりが掲げられていました。
その下に見えるのは、贈答用にもできるかも新オリジナルの乾麺箱詰めセットや店で提供している餃子の冷凍品、店でも使用している利尻昆布などの販売品です。
和のテイストが取り入れられている店内は、入口入って左側奥に厨房があり、その前にカウンター席。入り口から右手側は2人掛けから6人掛けのテーブル席が並び、全部で50席近くはあるのではないかと思いました。
夕食には少し早めな時間帯ながら店内は7割ほどの客入りで、我が家の後からも次々に来客があり、あっという間に満席になっていました。
利用客は家族連れが殆どで、年代も小さなお子さんから祖父母世代まで様々。三宝グループらしい、ファミリー向けのラーメンレストランといった雰囲気があり、平均年齢高めなフロア係の接客も、ファミレスにいるような錯覚を覚える対応ぶりでした。

テーブル席にも掲げられていた店のこだわり
各テーブルにアルコール消毒まで置かれ、感染対策にも気を配っている様子。ラーメン店として珍しかったのは、ふりかけと共に卓上に置かれたぶどう山椒の存在でした。
のちに使用してみましたが、ぶどう山椒はぶどうの味がするわけでなく、大粒な山椒の実がぶどうの房のようになるのでこの名があるそうです。
大幅リニューアルされたメニュー
かも新はオープンから1年3ヶ月という昨年12月中旬に、当初のメニューを大幅リニューアルさせています。
北海道産小麦100%の自家製中華麺という謳い文句は変わりませんが、基本メニューにプラス30円(税込み33円)で自家製乾麺に変更可。また新しく、利尻昆布を自家製麺に練り込んだ利尻麺が登場し、乾麺、中華麺と合わせて3種類の麺が提供されるようになりました。

海老味噌と鶏白湯

醤油と塩

五目うま煮・炒飯・ご飯もの
かも新が提供するラーメン

醤油らーめん鴨まんまW定食(1,232円)
今回、数あるメニューの中から私が選んだのは、2022年12月のメニュー改定以前は「鴨だし中華そば」と呼ばれていた「醤油らーめん」、「鴨まんま」が2個、ごま油とネギで味付けされたザーサイが付いたセットメニューです。
単品で注文した場合、醤油らーめんは税込みで858円、鴨まんまは税込み1個187円ですので、合計して1,232円。計算しなくて良いだけで、セット割はほぼありません(笑)。
鶏と昆布の旨味の醤油らーめん

醤油らーめんには、豚レアチャーシュー2枚、焼きネギ、水菜、紫たまねぎ、メンマ、小口の長ネギが少々トッピングされています。

たっぷりの丸鶏に京鴨や利尻昆布を加え、8時間じっくり炊き上げたスープ。
昆布の旨味が全面に出ているスープですが、私には食べ初めから少し塩辛く感じました。

醤油らーめんにも、利尻昆布を練り込んだ特製の利尻麺が使われているようです。

柔らかで美味しいレアチャーシュー。
だけど、せっかくならここはせめて鶏チャーシュ。本音をいえば、鴨肉使って欲しかった。
新之助を使った鴨まんま

定食にセットされている「鴨まんま」は、人参と牛蒡入りの鴨だし炊き込みご飯のおにぎりです。
お米は新潟の新ブランド「新之助」を使用。醤油ベースのコクある味に仕上がっています。
ご覧のように炊き込みご飯に混ぜむらがあり、具材がほぼ無い場所もあります(汗)。味に違いはないので、これはこれで美味しかったですが…。

鴨まんまは、お持ち帰り用の販売もあります。
おしまいに
名前が「かも新」なので、もっと鴨を感じるラーメンをいただけるのだと思っていました。
しかし、昨年12月にメニューが大幅リニューアルされ、開店当初にあった「鴨ねぎ餃子」は「焼き餃子」になり、「鴨釜飯」「鴨メンチかつ」「鴨チャーシュー」といった個性的なメニューが今は排除されてしまったのが非常に残念。以前の鴨だし中華そばには鴨肉団子が1つトッピングされていたのですが、今回いただいた醤油らーめんはそれも無くなっています。
唯一、鴨肉をたのしめるメニューといったら「鴨親子丼風」と「鴨だし黒カレー」。だけど自家製麺をウリにしているラーメン店で、その選択肢は私には無く…。もっと早い時期に訪れて、開店当初の鴨メニューを味わってみたかった自分がいました。
昆布だしが強く出ていたこともあるのか、私にはかなりしょっぱく感じたラーメンスープでしたが、この日同伴していた末っ娘がつけ麺を食べており、同じ利尻麺でも太麺で美味しそうだったこと、出された割りスープが昆布だしそのものの味で非常においしかったことが救いでした。

確かにだしは旨いんだけど、期待したほど鴨じゃない。乾麺がウリだというけど、ベースの料金では味わえない。
某うどんチェーン店で普通盛り700円台で「鴨ねぎうどん」が提供されることを思うと、鴨を掲げたラーメン店ならブレずにもう少しがんばって、せめてチャーシューくらいは鴨肉を提供して欲しいと思いました。
ご馳走様でした。(Sunday, April 2, 2023)

かも新
- 住所:新潟県新潟市中央区新和1-7-6 ※Google map
- 備考:2021年9月25日OPEN
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