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天狗(てぐり)の谷に咲く春の使い「水芭蕉」を見に行く|新潟市西蒲区

2023年04月04日

お出掛け
14
自然 8歳1ヶ月

好天に恵まれ、ドーン太をいつものように砂浜ダッシュでストレス発散させた休日午後のこと。付近まで来ていたこともあり、その後は水芭蕉が見頃を迎えていると知った新潟市西蒲区仁箇の湿地へと向かってみました。

今はカーナビがあるので、大まかな情報だけで目的地に辿り着けて有り難いですね(笑)。

天然記念物である仁箇の水芭蕉自生地

個人が所有・管理している西蒲区仁箇の水芭蕉自生地は1960年(昭和35年)2月12日、新潟市の天然記念物に指定されています。

天狗の谷の水芭蕉についての案内板

ミズバショウ(水芭蕉)はサトイモ科のミズバショウ属の植物で、わが国では本州中部以北日本海側の多雪地帯に多く、北海道、千島にも分布し、更に北のカラフト、カムチャツカ、ウスリーにも自生している。
県内では主に落葉広葉樹林域(ブナクラス域)の湿地や山地の沢沿い、高山の湿地に自生しているが、ここ天狗(テグリ)の谷のように常緑広葉樹林域(ヤブツバキクラス域)の湿地(海抜8メートル)に自生しているのは珍しい。
このミズバショウ群落は、寒冷期に新潟平野一帯に分布を広げた群落が温暖化に伴い後退する過程でこの谷間に隔離的に残存したものと推察される。
この群落がこれまで残存できた要因は、夏でも涸れない湧水の流れと谷間周辺に生える樹木の木陰が陽性植物の繁茂を抑えてきたからと考えられる。
このミズバショウ群落の花の季節は3月末から4月の早春であるが、初夏の明るい水辺に咲き乱れる高原のミズバショウとは異なり、薄暗い谷間の水面に映える純白な仏炎苞の姿は静寂の中で幽玄な美を演出している。

現地案内板より
天狗の谷に自生する水芭蕉

天狗の谷に咲くサトイモ科の水芭蕉

ドーン太と行く水芭蕉自生地

水芭蕉自生地は、角田山麓にある仁箇堤から入った柿団地一角の「天狗てぐりの谷」と呼ばれる湿地帯にあります。周辺地には3台分ほどの駐車スペースと標柱があるので、これが自生地への目印になります。

せっかくここまで山道を登ってきたのに、ここから少しばかり谷底へと向かって下りて行くと(笑)、案内板の向こうに水芭蕉の群生を見ることができます。

天狗の谷に設けられた階段を降りるドーン太

谷底へと向かう道は地元の人たちの手によって整備されており、手すり付きの階段が設けてあるので快適です。

仁箇の自生水芭蕉とドーン太

下りた先は狭い谷間の自生地。湧き水が流れる3,500㎡に水芭蕉が群生しています。

21,000㎡に約3万株が咲く五泉市の水芭蕉公園の規模にはかないませんが、山に抱かれたような静かな水辺にひっそりと咲く純白の花は、眺めているだけで最高の癒やしです。

仁箇の谷に咲く水芭蕉の花

花はここ!

水芭蕉というと、白い部分を花だと思っている人もあるかも知れませんが、実はこれは仏炎苞ぶつえんほうといって葉が変形したものなのです。

本当の花は、白い苞に包まれてある棒状の部分。この上の方に小さなうす緑の花が密集しているのです。

天狗の谷に自生する水芭蕉とドーン太

中間地点付近

水の中に咲く仁箇の水芭蕉

湧水に咲く

天狗の谷に咲いていたショウジョウバカマ 仁箇の谷間に咲くショウジョウバカマ

ショウジョウバカマ

天狗の谷の水芭蕉とショウジョウバカマ

水芭蕉とショウジョウバカマ

天狗の谷で見つけた根を出すどんぐり

秋の名残りに訪れた春

天狗の谷に自生する水芭蕉の群生

群生

ドーン太も見惚れる!?

仁箇の水芭蕉群生

最奥部

仁箇の狭い谷間に咲く水芭蕉

花言葉は「変わらぬ美しさ」「美しい思い出」

おしまいに

仁箇の水芭蕉の谷に咲く水芭蕉

水芭蕉を見に行く場所といったらこれまで県内の有名所ばかりでしたが、自分が知らないだけで、こんな風に穴場的なスポットがまだあるのだと知った天狗の谷の自生地でした。

目的地に至る柿畑の道は車のすれ違い不能な細道です。運転に自信のない方は麓の仁箇堤に車を止め、ハイキング気分で柿畑を眺めつつ山道を行かれるのが良いかと思います。

天狗の谷を散策するドーン太

Saturday, March 25, 2023|ドーン太 生後2,952日

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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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※撮影した写真の著作権は放棄しておりません。画像のお持ち帰りは固くお断りいたします。

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コメント(14)

There are no comments yet.

よつば  

2023/04/04 (Tue) 16:15

わぁ~素敵♡

そふぃあさ~ん こんにちは~(^▽^)/

綺麗な水芭蕉がいっぱい!良い場所~♪
ドーン太くんも見惚れちゃってるのね~( *´艸`)かわいい❤
水芭蕉の花って中のコーンのようなやつなんだね!白いのが花だと思ってたよ
綺麗な写真見ながら知識も学べちゃって、ホントステキなblogだね❤

マクノスケ  

2023/04/04 (Tue) 16:20

こんにちはー!

行けるところにこんな素敵な場所があるなんて良いですねえ。
ドーン太くん階段降りるのも楽しそうです。
ショウジョウバカマも可憐ですねえ。
そして水芭蕉に見惚れるドーン太くんも良いです。

NOB  

2023/04/04 (Tue) 19:33

水芭蕉って写真では見るけど実物見た事がないです。

ドーン太君も砂浜ダッシュして気持ち良かっただろうね!
これから暑くなってくるとスイミングも再開ですね!

さえき奎(けい)  

2023/04/04 (Tue) 22:42

No title

海抜8mに自生する水芭蕉ですか。
このような自生地が、政令指定都市の中にあるということが素晴らしいですね。
我が故郷道東では、まさかこんなところにと思うような水辺でも何でもない普通の山中に自生していたりして驚いたことがあります(笑)。

>秋の名残りに訪れた春

ああ、いいですね。
「切り株更新」を彷彿とさせてくれる画像です。

そふぃあ  

2023/04/05 (Wed) 09:37
そふぃあ

To よつばさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

隠れ家的な自生地で、自分たちだけだと春を独り占めしているようで良いところでした。
少し前までは水があると冷たそうに思ったのに、水芭蕉が咲いている水辺は癒やしでした。

花だと思って見ているのに、そこが花じゃないよっていう植物は意外とありますね。
実際に花を見るから知ることも多いです。

そふぃあ  

2023/04/05 (Wed) 09:40
そふぃあ

To マクノスケさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

最近は自生地でも整備されて、多くの人に綺麗な姿をたのしんでもらおうという取り組みがされていますね。
階段があるお陰で、誰でも見に行けて良い場所でした。

雪が解ければ春は一斉なので、散策しながら違う花も見つけられます。
色合いが違うので、春の妖精・ショウジョウバカマとのコラボも綺麗でした。

そふぃあ  

2023/04/05 (Wed) 09:45
そふぃあ

To NOBさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

高原の方だと初夏のイメージのある水芭蕉ですが(「夏の思い出」の歌詞のように)ウチの方では雪解けのあと水辺に咲く花という認識です。
水辺を歩いていても寒く感じないのは、すっかり春になった証拠ですね。

3月に入って少し穏やかになってくると、真冬にはいなかった人たちが繰り出してくるので、ドーン太の砂浜遊びの場所も考えるようになってしまいます。
最近は暑くなるのも早いので、GW過ぎたら川遊びかな(笑)

そふぃあ  

2023/04/05 (Wed) 09:50
そふぃあ

To さえき奎さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

もともと新潟は農業県ですし、政令都市にするために無理やり新潟市を拡大したところがあります。
市内にはいろんな条件の土地が含まれますから、こんな風に山間地に水芭蕉があっても不思議でないというか…。
豪雪地帯に行った時、道路脇の水路に普通に水芭蕉が咲いているのを見て感動したことがあります。
地元の人の暮らしとともに咲く花は、自然のままで美しいです。

この時に見たどんぐりさん、今ころは元気に葉を出しているといいなと思います。

駐在おやじ  

2023/04/05 (Wed) 10:27

水芭蕉めっちゃ綺麗ですね
この花 何かで見たことはありましたが これが水芭蕉なんですね ^^

群生してるんですね 
幻想的な写真です ^^

ドーン太君 ちゃんと柵の手前で止まってて 偉い ^^

  駐在おやじ

そふぃあ  

2023/04/05 (Wed) 11:49
そふぃあ

To 駐在おやじさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

春の水辺に咲く水芭蕉。
白と緑が印象的で清々しい光景が広がります。
こんな風に群生していると綺麗ですね。

保護されている植物が咲くところ、犬連れでも大丈夫?って思いますが、ドーン太が入って踏み荒らすこともないので一緒に行ってみました。
来年は麓から歩いて行っても良いかなと思うところでした。

あとほ  

2023/04/06 (Thu) 06:55

おはようございます^-^
たくさんの水芭蕉が咲いていますね♪
緑の葉っぱに真っ白な包(でしたっけ)が綺麗です!
尾瀬の水芭蕉も今頃咲くのでしょうか?
今年は桜と同様、咲くのが早いのかな?

そふぃあ  

2023/04/06 (Thu) 08:37
そふぃあ

To あとほさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

少し前までは水を見ると冷たそう!と思っていましたが、水も温んで清々しさがありました。
緑に白のコントラスト、素敵な花との出会いでした。

高原である尾瀬に水芭蕉が咲くのは初夏(6月)の頃です。
平地の場合は雪解けと共に。

ちなみに、有名な「夏の思い出」を作詞された江間章子さんは、新潟県の高田出身の方なんですよ。

うしかい座  

2023/04/06 (Thu) 18:46

こんばんは。

黄緑色の葉っぱと白の仏炎苞の形は、、見ていて癒されます。
ずいぶん早くみられると思ったら、標高8mの湿地なんですね。
ウチの方だと戸隠周辺に見に行きますけど、GW後くらいが見ごろだと思うので、ずいぶん違います。
これからこういうところを歩くのに、気持ちがいい季節ですね。

そふぃあ  

2023/04/07 (Fri) 08:36
そふぃあ

To うしかい座さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

標高の高い場所に咲く水芭蕉は初夏の花のイメージですよね。
こちらは小山のような場所に咲くので、雪解けとともに春を告げる花になります。
同じ白でも雪の白とは違い、水辺であっても寒さを感じずに見られるのも春を実感するポイントです。

谷間にひっそりと咲く姿は、大々的に観光向けに開放している水芭蕉の地とも違って、隠れ家的でお得感もありました。