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漆黒のイカスミ麺【たんぽぽラーメン】上越市|酒蔵×愛麺会「雪むろ酒かすラーメン第五章」Part3

2023年03月12日

イケ麺パラダイス
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ラーメン イベント ご当地グルメ

現在、上越市を舞台に20店舗の飲食店が13の酒蔵とコラボして開催している「雪むろ酒かすラーメン」のため、上越妙高駅西口にあるコンテナ商業施設「フルサット(FURUSATTO)」を訪ねてみると、そこにあったはずの蒲公英拉麺YAMATO店が閉店し、代わってこの日目的だった麺屋風花がオープンしていたという事実を知りました。

YAMATO店の閉店理由は何となく想像がついたものの、そんなこんながご縁となって、同市内にある「たんぽぽラーメン三和本店」を訪ね、本店が提供する「雪むろ酒かすラーメン」を3年ぶりに味わってみることにしました。

【酒蔵×愛麺会】雪むろ酒かすラーメン第五章

今シーズンで5回目の開催となる、上越市内20店舗の飲食店と上越・妙高地域13の酒蔵がコラボした「雪むろ酒かすラーメン」については、初回訪問記に詳細がありますのでそちらをご覧ください。

酒かすかんずりみそラテ【食堂ニューミサ】上越市|酒蔵×愛麺会「雪むろ酒かすラーメン第五章」Part1

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提供店のひとつ、あの有名映画が店名になった三和区「たんぽぽラーメン」

たんぽぽラーメンの外観

この度お邪魔したのは上越市三和区にある、創作ラーメンでも有名な「たんぽぽラーメン」です。

「たんぽぽラーメン」は初代が還暦を過ぎた頃に突如はじめようとしたお店だったため、それを説き伏せるために見せたのが映画「タンポポ」でした。結局、映画を観たことが逆効果となり(笑)、そこから30年近くの歴史を刻んでここに存在します。

2020年6月末閉店してしまった「蒲公英拉麺YAMATO」は三和区にある「たんぽぽラーメン」の2号店として、上越妙高駅近くのコンテナ商業商業施設「フルサット」開業と同時の2016年6月17日にオープンした店でした。前回本店を訪ねた時には2代目ご夫婦がお店を切り盛りされていたのですが、今回訪ねてみると厨房の中が一気に若返っている…。多分、代替わりのためのYAMATO店閉店だったのではないかと思われました。

店内の様子

たんぽぽラーメン店内

「これはラーメン・ウエスタンだ!」の額が掲げられた店内は以前のまま。
だけど、厨房内のカウンターにキッチリと並べられた色とりどりのスパイス類やコカ・コーラの冷蔵庫など、以前とはまた違った印象が席に着いた直後から感じられました。

たんぽぽラーメン店内に掲げられた写真
たんぽぽラーメンテーブル席の様子
たんぽぽラーメン店内に置かれたコカ・コーラの冷蔵庫

私の席から良く見えたのは、お店の看板メニューであるトマトチーズ麺の色鮮やかな額。
いまだコロナ禍でもあり、卓上には何も出ていない状態でした。

メニュー

「たんぽぽラーメン」の初代女将が生み出したのが、今も人気の定番メニュー「みそラーメン」。
そしてご家族は富山ご出身のようで、「富山ブラック」を新潟の人たちにも親しみやすい味にアレンジした「ブラック醤油ラーメン」もまた看板メニューのひとつです。

さらに、現在お店を切り盛りする3代目がYAMATO店時代に生み出した「トマトラーメン」が評判となり、三和本店でも提供を始めると人気となって新らたな客層が広がり、他店には無い創作ラーメンが揃う店としても有名になりました。

「雪むろ酒かすラーメン」の第一章で三和本店が提供した「元祖雪室酒粕みそラーメン」、3代目がYAMATO店時代に生み出して今も人気の「トマトチーズ麺」「トムヤムクンラーメン」は現在、お店公式のオンラインショップから購入できます。

たんぽぽラーメン通販サイトリンクアイコン

たんぽぽラーメン期間限定メニュー表

期間限定の創作メニュー

よしかわ杜氏の郷×たんぽぽラーメン「漆黒のイカスミ麺」

たんぽぽラーメンが提供する漆黒のイカスミ麺

漆黒のイカスミ麺(1,050円)|1日15食限定

漆黒のイカスミ麺どんぶり左側からのアップ

たんぽぽラーメンが提供する「雪むろ酒かすラーメン」は、地元杜氏の伝統を受け継ぎ1999年誕生の酒蔵「よしかわ杜氏の郷」とコラボした真っ黒な一杯。

トッピングには自家製せんべいをはじめ、イカ、豚チャーシュー、メンマ、味玉、玉ネギ、カイワレ、糸唐辛子。

漆黒のイカスミ麺どんぶり右側からのアップ 添えられていた真っ黒な紙エプロン

特別お願いしたわけではなかったのですが、黒い紙エプロンを添えて提供してくださいました。

漆黒のイカスミ麺の真っ黒なスープ

真っ黒な見た目がインパクトあるスープ。この中に「よしかわ杜氏の郷」の酒かすが使われています。
レンゲで掬ってみると、思う以上に香油がたっぷりと使われているのが見て取れます。

一口飲めばほど良い塩味の中に、イカスミ特有のコクと甘みが口いっぱいに広がります。
アミノ酸豊富なイカスミ自体が旨味の塊ですから、それがダイレクトにやって来る感じでこれは凄い。その後ほのかに感じるチーズのような風味は、酒かす由来のものではないかと思いました。

地元上越産の米と米麹で醸す「よしかわ杜氏の郷」の酒は、その副産物である酒かすもそのまま食べて美味しい逸品です。スープに旨味をプラスするだけでなく、生臭さが苦手という人もあるイカスミの弱点まで消し去り、スープ全体をまろやかな味わいに仕上げていました。

漆黒のイカスミ麺の麺リフト

国産小麦を使用した中太麺には独特のコシと風味があり、後半になってもあまり湯のびした感じにならずに食べ進められます。

真っ黒なスープはイカスミ特有の粘度も上手く利用されており、麺にスープが良く絡む。

漆黒のイカスミ麺にトッピングされた松笠切りのイカ

野菜と一緒に炒めた具材としてでなく、イカがそのままラーメントッピングとして使われているのも珍しい。
そしてこれもイカスミ効果なのか、松笠切りのイカが非常に柔らかに仕上がっていたのが印象的でした。

漆黒のイカスミ麺に添えられていた自家製せんべい 漆黒のイカスミ麺にトッピングされていた自家製せんべいリフト

トッピングの中でも目を引く自家製せんべいは、酒かすとイカの塩辛入りの発酵食品二重奏。
そのまま食べてもスープに浸してから味わってもOKとのことでしたが、私には少々しょっぱ過ぎて、その良さが最後まで分かりませんでした(汗)

漆黒のイカスミ麺にトッピングされていたチャーシュー

そして一見白っぽく見える、たんぽぽラーメンオリジナルの豚チャーシュー。
実は、常時提供されているラーメンにも使われているこのチャーシューも、発酵パワーによって完成しているものなのです。

一般的な醤油ダレに肉を漬け込んで作るのではなく、麹による乳酸発酵によって3日掛かりで完成した発酵チャーシューは、上品な味わいで肉の旨味が強いのが特徴です。

番外編ですが、こちらも発酵食品満載の一杯

たんぽぽラーメンが提供する発酵ホタテの豆乳ラーメン

発酵ホタテの豆乳ラーメン(1,050円)|1日15食限定

さてこの日、同じテーブルのパーティションの向こうで丼父さんが食べていたのが、2021年秋に初お目見えし、その後も定期的に登場しているらしい期間限定・数量限定メニュー「発酵ホタテの豆乳ラーメン」でした。

発酵ホタテの豆乳ラーメンのスープには豆乳のほか、上越市にある株式会社丸山酒造場の「雪中梅」の酒粕が使われており、豆乳が練り込まれたオリジナルの細麺が使われています。炙ってから提供されているチャーシューは、ワイン酵母で発酵させたもの。スープだけ少しもらって味見してみましたが、ポタージュのような味わいで、黒バージョンも白バージョンも甲乙つけがたい出来栄えになっていました。

こちらは「雪むろ酒かすラーメン」参加メニューではありませんが、たんぽぽラーメンでは常日頃から発酵食品を取り入れたラーメン作りをされ、発酵のまち上越を発信しておられます。

おしまいに

漆黒のイカスミ麺正面アップ

3年前の雪むろ酒かすラーメン第二章でたんぽぽラーメンを初訪問した日、「オマール海老のブラック醤油ラーメン」を作ってくださったのは2代目ご店主でした。それがこの度の「漆黒のイカスミ麺」は3代目の手によるもの。

正直、蒲公英拉麺YAMATOの閉店を知った時には酷くガックリしてしまいましたが、引き継ぎ手がなくて閉めてしまう飲食店も多い昨今にあって、2代にわたってイベントメニューを味わえるお店は数少なく、三和本店で3代目のラーメンを味わいながら「たんぽぽラーメン安泰」を実感しました。

創作系はたんぽぽラーメンの真骨頂!
次回もまた、一ひねりも二ひねりもある、たんぽぽラーメンの「雪むろ酒かすラーメン」をたのしみにしています。

ご馳走様でした。(Sunday, February 19, 2023)

たんぽぽラーメンの看板

たんぽぽラーメン

  • 住所:新潟県上越市三和区神明町1290-56 ※Google Mapリンクアイコン
  • 備考:1996年創業
【雪むろ酒かすラーメン】三和区のたんぽぽラーメンで「オマール海老のブラック醤油ラーメン」いただきました|上越市

【雪むろ酒かすラーメン】三和区のたんぽぽラーメンで「オマール海老のブラック醤油ラーメン」いただきました|上越市

二週続けて訪ねた「糸魚川あんこう祭り」のあとは、これまた二週続けて上越の新名物「雪むろ酒かすラーメン」探訪というワンパターンな我が家(笑) 近年は創作ラーメンも人気という、上越市三和区にある初めてのラーメン店を訪ねました。...

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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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コメント(6)

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NOB  

2023/03/13 (Mon) 19:25

うん!新潟ってラーメン大国ですね!
いろんなラーメン店が多すぎ!(笑)
どれ食べていいのか迷いますよ・・・(;^_^A

さえき奎(けい)  

2023/03/13 (Mon) 22:27

No title

「たんぽぽ」という店名は、そういう由来だったんですね。

イカを使ったラーメンというのは初めて聞きましたよ。
一見して、あの茶色の鋭角三角形のヤツは何だろうと気になりました(笑)。
私は道産子ですので、自他共に認める無類のイカ好き人間なんです。
しかも、イカ料理の中でもイチバン好きなメニューの一つが「イカの松笠焼き」なので、これは絶対に見逃すことは出来ませんね(笑)。

そふぃあ  

2023/03/14 (Tue) 08:40
そふぃあ

To NOBさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

こんな風にイベントで創作メニューが並ぶと、ラーメンのレパートリーって無限にある気がします。
町おこしのためだとしても、毎年短期間のために新作を考案するのも大変なことだと。
そんな風にライバル店同士が切磋琢磨するからこそ、また新潟のラーメンが活性化するのでしょうけどね。

そふぃあ  

2023/03/14 (Tue) 08:47
そふぃあ

To さえき奎さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

映画たんぽぽも懐かしの作品ですが、自分の余生をラーメン作りに捧げようという初代さんも凄いパワーの持ち主だと思いました。
二代目、三代目と初代の意思を受け継いで、お店を守ってられるのも素晴らしいです。

さえきさんのご実家の方は、美味しいイカがたくさん食べられるのでしょうね。
イカの松笠焼きというとお節を連想しますが、日常的に食べられるのも羨ましい限りです。
今回のラーメンに関しては、イカの存在よりもイカスミメインだと思いました。
見た目はインパクトあって驚きますが、臭みもなくてマイルドなスープに仕上がっていました。

うしかい座  

2023/03/14 (Tue) 19:45

こんばんは。

イカ墨のパスタは大好きなんです。
イカスミ麺、見るからにおいしそうで、食べてみたいです。
発酵食品は健康に良さそうです。
実はホタテも好きなんで、どちらにするか迷いそう。

そふぃあ  

2023/03/15 (Wed) 08:55
そふぃあ

To うしかい座さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

イカスミパスタが好きな人なら、イカスミ麺もすんなり受け入れられそうですね。
臭みもなく、旨味だけが表に出た美味しいスープに仕上がっていました。
私は塩糀でイカの塩辛を作りますが、時間の経過だけで美味しく柔らかくしてくれるので、手間なし安心で助かります。

豆乳ラーメンも、最近では時どき見かけるようになりました。
海鮮と合わせて、こちらも工夫の一杯だと思います。