3年ぶりに開催された第74回十日町雪まつりで「雪の芸術作品」を巡ってみた(後編)|十日町市
記事は第74回十日町雪まつり「雪の芸術作品巡り」前編からの続きになります。
遅い昼食のため、十日町屈指の有名店「名代生そば由屋」で昨年秋以来となるへぎそばを堪能したあとは、また再び雪の芸術作品巡りの続きを見学しようと思います。
芸術部門 上位3作品
雪像の出来栄えを競う「雪の芸術展」では例年、合わせて10賞が用意されます。その最高賞が「新潟県知事賞」と「十日町市長賞」の2賞、その次が「十日町市観光協会長賞」となっています。
見学後半の最初に見た3作品がちょうど上位1・2・3だったので、順不同ながら一挙にご紹介します。
扉の向こう側へ|十日町市長賞(最高賞)

【芸術部門No9】制作者:本町一丁目四区合同

本町簡易郵便局向かいに作られた「扉の向こう側へ」は、「雪の芸術展」の中での最高賞である十日町市長賞受賞作品です。
本町一丁目の最高賞受賞は、2009年以来17回目とのこと。本年度の作品「扉の向こう側へ」では、古代遺跡の扉の奥では全ての物が螺旋状に浮遊する不思議な世界になっていて、そこに1人の少女が迷い込んだストーリーが描かれています。

アリス再び 紀元前おわりのはじまり|十日町市観光協会長賞

毎年お馴染みのアリスシリーズだよ

【芸術部門No7】制作者:七和地区振興会

七和ランドに作られた七和地区振興会によるアリスシリーズ。本年度の「アリス再び 紀元前おわりのはじまり」では恐竜時代に隕石が落ちてきた瞬間が表現され、十日町市観光協会長賞を受賞しています。
そして、時折作品の後ろに人影が動くので行ってみると、作品裏側には雪の勾配があって、スノーチュービングやスノースクートが自由に体験できる大人の社交場になっていました。
県外からお越しだった(らしい)お兄さんも初体験のスノースクートを上手にこなし、何度も滑ってたのしんでおられました。
竜虎相搏 ~リュウコアイウツ~|新潟県知事賞(最高賞)

北原交差点付近に作られた大作は今回、最高賞の新潟県知事賞を受賞した、北新会with新田イベント研究所による作品「竜虎相搏 ~リュウコアイウツ~」です。
こちらの会場は毎回、歴代作品の写真展示などもあって丁寧な取り組みをされています。過去の20作品も力作揃いで毎回感心しながら拝見していましたが、最高賞を受賞されたのは21回目の今回が初めてのことだったそうです。
作品解説と制作模型

【芸術部門No4】制作者:北新会with新田イベント研究所
文字通りに竜と虎が睨み合う姿がデザインされていますが、他の雪像団体と切磋琢磨しつつ上位争いに食い込もうという、意思や意欲までが表現されているような勢いある作品でした。
虎をモチーフにするのは今回初とのこと。爪の先まで細かに表現されていて、納得の最高賞であると思いました。

雪ん子ひろば
降れば大雪だった今シーズンも、均してみれば雪の少なめな冬。雪像作りに足りず、山から雪を運んだ日もあったとか。会場入口の上新田自治会館ではすでに打ち上げ会が行われており、互いの苦労を労いつつ、館内は大盛り上がりの状態でした。
飛躍の年|コカ・コーラ賞

【芸術部門No2】制作者:上新田青壮年会

雪像のサクラの木に、春の訪れを心待ちにされる姿を感じました。
百喜夜行|入選

【芸術部門No3】制作者:上新田いずみ会

田舎のひろば
ウェルカムアート

【特別部門No17】制作者:下条商工青年会
仲良し!!|十日町市文化協会連合会長賞

【芸術部門No1】制作者:下条商工会

BRAVO’雪まつり

【特別部門No16】制作者:愛ing下条
作品解説と制作模型
愛ing下条のメンバーは雪像づくりで30年余にわたり、東京都日野市のグループ「ひのスノーマン」と交流を続けられています。今回ここにそのお名前が無く…。次回開催の折にはまた一緒に、雪像にグループ名が並んで欲しいものだと思いました。
下条っ子ワールド2023

【学童部門No27】制作者:下条小学校
国宝が3つ?!

【学童部門No28】制作者:下条中学校
ドーン太と合わせて国宝4つ!(笑)
十日町市の笹山遺跡から出土した深鉢形土器は、国宝に指定されています。
おしまいに
のちに地元紙で知ると、第74回十日町雪まつりの来場者数は、およそ3万人であったそうです。
私が見たところ外国人観光客の姿も多くありましたし、3日間の会期で10万人が訪れたという過去の記録をもつ十日町雪まつりにあって、巨大ステージや派手なイベントなども無く、市民が主役となり、会期がたった1日に短縮されての3万人は、どれだけ多くの人が雪まつりを楽しみにしていたかを物語っているようでもありました。
また、今年は終了時刻が午後8時まで延長されたこともあり、初めてライトアップの中で雪像を見学しました。夜の雪像は映え、また違った美しさを知ることができました。
雪像制作中に事故があった2019年、少雪に苦しんだ2020年、そして新型コロナで2年お休みののちの2023年開催。近年の温暖化により、今年も雪像作りに十分とはいえない積雪量の十日町市でしたが、地元の方々の苦労のお陰で素晴らしい雪像の数々を目にすることができ、本当に嬉しく楽しい1日でした。
来年もまた、十日町雪まつりが盛大に開催されますことを願って、私の「雪の芸術作品巡り」の話を終わらせていただきます。(Saturday, February 18, 2023|ドーン太 生後2,917日)

【第74回十日町雪まつり】三年ぶりの開催で「雪の芸術作品」を巡ってみた(前編)
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