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酒かすかんずりみそラテ【食堂ニューミサ】上越市|酒蔵×愛麺会「雪むろ酒かすラーメン第五章」Part1

2023年03月02日

イケ麺パラダイス
10
ラーメン イベント ご当地グルメ ミシュランプレート

上越市の新名物として、毎年冬から春にかけて登場する「雪むろ酒かすラーメン」。2022年度は12月3日(土)から販売がスタートしています。

このイベントも今シーズンで5回目の開催となり、これまでで最多となる同市内20店舗の飲食店が参加。その中から今回は、参加店の中でも一二を争う老舗店「食堂ニューミサ」にて、見た目から驚きの雪むろ酒かすラーメンをいただいてきました。

【酒蔵×愛麺会】雪むろ酒かすラーメン第五章

豪雪地帯である上越市は、夏は高温多湿、冬になれば低温多湿という環境にあります。その土地柄を活かした「発酵のまち」としても有名で、現在新潟県内に89ある酒蔵のうちの20が上越地方に存在し、うち12が上越市内の酒蔵です。

日本酒を製造する過程で出る「酒かす」には、レジスタントプロテイン(体内の消化酵素で分解されにくいタンパク質)、食物繊維、ビタミンB群などの栄養も豊富で、古来より栄養価の高い万能調味料として重宝されてきました。その酒かすに注目し、上越の新名物を作ろうと2018年から期間限定で提供をはじめたのが「雪むろ酒かすラーメン」です。

「雪むろ酒かすラーメン」は市民からのアイデアをもとに、同市内のラーメン店でつくる「上越愛麺会」が新ご当地ラーメンとして形にしました。5回目の開催となる2022年度はこれまで最多となる20店舗の飲食店が参加。上越・妙高地域の13の酒蔵とコラボし、この時期だけの個性豊かな一杯を提供します。

雪むろ酒かすラーメン第五章

  • 提供期間:2022年12月3日(土)~2023年4月中旬
  • 参加店(全20店舗)
    麺屋あごすけ/王華飯店/たんぽぽラーメン/麺屋しょうじ/まるとく/春紀/比他棒/龍馬軒/はな膳/宝来軒総本店/WITHドリーム/たんたん麺の店 菜心/さっぽろ/宝来軒参/酒とめしあごすけ/食堂ニューミサ/渡木苑/やまだラーメン/麺屋風花(初)/GOGO宝来軒(初)

雪むろ酒かすラーメンの共通ルール

  • 上越産の酒かすを使用する
  • 雪室に貯蔵した食材を使用する
  • 発酵食品や上越産の野菜、魚介類等をトッピングに使用する

提供店のひとつ、上越市のミシュランガイド掲載店「食堂ニューミサ」

食堂ニューミサの外観全景

第五章の一杯目としてお邪魔したのは、中郷区にある「食堂ニューミサ」です。

店名にもなっている「ミサ」は創業者のお名前で、そのはじまりは同区稲荷山に存在した旧妙高自動車学校の食堂でした。ミサの「みそラーメン」は店の代名詞となるほど評判をよび、今では上越地域のみならず県内外に知れ渡るほどの人気メニューとなっています。

食堂ミサ本店のみそラーメン|上越市中郷区

食堂ミサ本店のみそラーメン|上越市中郷区

妙高市にある幻の大滝の散策を終えて山を下りると、そろそろ時刻は早めの昼時。せっかく妙高市まで来ていることもあり、この日のお昼は地元の有名店を訪ねてみようと計画していました。ところが、午前11時の目的店前にはすでに行列が...

食堂人気が高まっていた1967年9月、旧国道18号沿いの同区市屋に「食堂ミサ」の2号店が別会社としてオープンします。のちに2号店は国道8号(上新バイパス)の開通に伴って現地に移転し、その際に店名を「食堂ニューミサ」と改めて現在に至ります。

「食堂ニューミサ」もまた「食堂ミサ」に負けず劣らず、行列が絶えない人気の老舗食堂へと成長しました。

ミシュランガイド新潟2020では星獲得には至らないものの、ミシュランの基準を満たした料理として「ミシュランプレート」を獲得しているお店。現在は二代目ご夫婦がお店を切り盛りされています。

食堂ニューミサ売店の様子

店内の様子

店内で販売されていた食堂ニューミサのお土産麺 食堂ニューミサの店内に置かれていた雪むろ酒かすラーメンの卓上幟

店内入って右側に見えるホールでは、自社製品などが販売されていました。

そして夕方6時閉店になる店に、夕方5時の初訪問。すっかり客が引けているのを狙って来てみたのですが、まだ駐車場がほぼ埋まっているような状態で、店内も今空いた席に座るような混み具合で驚きました。

すでに完売で提供できなくなっているメニューもあるようで、席に座る前にメニュー確認をされるというのも初めての経験。「雪むろ酒かすラーメンを食べに来たのですが…」と伝えると、ちょうどその場にいらした二代目の奥様が「大丈夫です!」とお仰ってくださっての初入店。

食堂ニューミサ店内の様子

ここに移転して30数年の歴史を感じる店内は、国道沿いの大食堂といった広い造りで席数も80余と豊富。お冷はセルフです。

食堂ニューミサの壁に貼られた色紙の数々
食堂ニューミサのテーブルセッティング
利用した席の脇に貼られた食堂ニューミサ色紙
食堂ニューミサセルフお冷コーナー

我が家が利用したテーブル席の壁には、たくさんの色紙が飾られていました。見れば、地元議員さんのお名前も。昨年9月に行われた食堂ニューミサの55周年祝賀ライブで、自ら演奏されていたようですね。

程よく客の入った閉店近い時刻の食堂ニューミサ店内の様子

そして閉店1時間前(午後5時)にも関わらず、どうしてこんなに混んでいるのか?と思ったら、ここは上越。
スキー帰りに食事をされる人たちが大勢いらしていて、こんな時刻にこの混みよう。しかも、店内にいる半数が外国からお越しの方々でした。

「黙食」や「会話は控え目に」なんていうルールは、すでにマスク無しで生活しておられるお国の方々には通用しませんので、いたるところでたのしそうな異国語の会話が飛び交っていました。

メニュー

食堂ニューミサのメニュー表
食堂ニューミサ昭和からの人気メニュー
食堂ニューミサおすすめメニュー
メニュー表と一緒にテーブルに置かれた静かに食事しましょうの注意案内

ミサといったら「みそラーメン」が有名ですが、食堂らしく様々なメニューが名を連ねていました。

時々テーブル席へと運ばれていく山盛りのチャーハンも美味しそうで、盛りの高さで「富士山」や「エベレスト」なんていうネーミングが付けられていました。

イベントメニューの表示は何処にも見当たらず、注文の際に「雪むろ酒かすラーメンで!」と伝える感じでした。

鮎正宗酒造×食堂ニューミサ「酒かすかんずりみそラテ」

食堂ニューミサが提供する雪むろ酒かすラーメン2022

酒かすかんずりみそラテ(1,300円)

Happyとラテアートされた酒かすかんずりみそラテ

食堂ニューミサが提供する「雪むろ酒かすラーメン」は、県内でも有数の豪雪地帯、妙高市(旧新井市)にある鮎正宗酒造とコラボした一杯。

看板メニューのみそラーメンの上にフォームミルクを注いだ泡系ラーメンで、ご店主の「たのしんで食べて欲しい」との思いから、赤いラテアートが目を引く可愛らしい仕上がりになっています。

可愛い顔のラテアートが描かれた酒かすかんずりみそラテ

丼を覆うフォームミルクの上には金箔が散りばめられてイベントらしさを添え、一杯ずつ異なった手書きのラテアートが描かれていました。

先に提供された私の丼には「Happy」の文字。後から提供された丼父さんの丼にはハートが飛びまくった可愛らしいラテアートになっていて、食べる前から二人で少々盛り上がってしまいました(笑)。

酒かすかんずりみそラテのフワフワラテと金箔 レンゲに掬った酒かすかんずりみそラテの泡

フォームミルクに隠れて見えないスープは、妙高市内にある味噌蔵が作った特注の白みそがベース。豚や鶏、かつお節といった食材からとったダシに合わせ、そのスープの中でさっと火を通した玉ねぎやモヤシなどの野菜とひき肉が具材となった、コクと甘味の中にニンニクと唐辛子でパンチある味に仕上がったみそスープです。

今回はそこに、妙高市が誇る三年熟成のかんずり(唐辛子発酵調味料)と鮎正宗酒造の酒かすが加わって、「味噌・かんずり・酒かす」の発酵食品三重奏の特別バージョン。

そして見た目重視かと心配したフォームミルクの存在ですが、みそスープの味に良くマッチしています。
今年は昨年の倍量(140g)の酒かすが入っているそうですが、ミルクが食材同士を繋ぐ役割をしつつコクをプラスするので、かんずりや酒かすの味がとてもマイルドに感じました。

酒かすかんずりみそラテの麺リフト

真っ白な泡々のスープを絡めて登場するのは、親しみやすいプリッと食感の中細麺。
食堂ではありますが、麺は自家製というから拘りを感じますし、不動の人気メニューが「みそラーメン」であると再認識します。

酒かすかんずりみそラテ味変用のごま油 酒かすかんずりみそラテにごま油を注ぐ

別添えになっているのは「ごま油」。後半になって投入してみましたが、みそスープやミルクとの相性も良く、香りもプラスされるので食べ飽きさせないアイテムでした。

酒かすかんずりみそラテにトッピングされていた唐辛子 酒かすかんずりみそラテの唐辛子トッピング箸上げ

トッピングとして使われていたかんずりの元(=唐辛子)。最初はただの飾りだと思っていましたが、時間の経過とともに少し柔らかくなってくれるので、最後にちょっとだけ齧ってみたら良い感じに辛さがプラス。辛い物好きさんなら、これを齧りながら麺を啜る…もありかも知れません。

おしまいに

食堂ニューミサが提供する酒かすかんずりみそラテ

いつか食堂ミサ本店と食堂ニューミサのみそラーメン食べ比べをしてみたいと長年思いつつ、ラーメンイベントのお陰で食堂ニューミサ初訪問となりました。

看板メニューの「みそラーメン」をアレンジしたニューミサの「酒かすかんずりみそラテ」は、個性派が揃う第五章の紹介メニューの中でも群を抜いてインパクトある見た目で、それでまず最初に訪問してみたくなりました。実際に味わってみれば老舗らしい腕の良さを感じる味の組み合わせと、酒かすと唐辛子、ニンニクパワーで体がポカポカになりました。

このメニューとの出会いによって今シーズンももう少し、上越の「雪むろ酒かすラーメン」を食べ歩いてみようと思います。

ご馳走様でした。(Sunday, February 5, 2023)

食堂ニューミサ

  • 住所:新潟県上越市中郷区稲荷山367 ※Google mapリンクアイコン
  • 備考:1967年9月創業/1991年現地移転
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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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コメント(10)

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もふもふミッフィー  

2023/03/02 (Thu) 16:32

これはまたものすごいインパクトがありますね~(≧▽≦)

最初は上の白い部分が酒かすなのかと思ってたら、なんとマジでミルクなんですね^^;
味噌とミルクと酒かす、一体どんな味になるんだろう?と想像してみても、全く想像がつきませんでした。
でも、きっと絶妙なバランスで美味しくなってるんでしょうね♪
家でテキトーに真似したら大やけどするパターンですよね^^;

トッピングはまさにインスタ映えに仕上がってて、これは若い人も集まりそうですね( *´艸`)

NOB  

2023/03/02 (Thu) 19:27

どんぶりに入ったカフェラテアートなラーメンですね!
ほんとラーメンの種類が多いわ!

個人的にはメニューにあるエベレストチャーハンが気になる(笑)

さえき奎(けい)  

2023/03/02 (Thu) 23:05

エベレストとか富士山ですか・・・(笑)。
私は二郞系ラーメンはあまり好きじゃないんですが、野菜てんこ盛りの某ラーメン店(既に廃業)にはまっていたことがあります(笑)。

酒粕とラーメンというコンビネーションがどういう味なのかほとんど想像出来ないんですが、おっかなびっくりでも試食してみたいと思いました(笑)。

そうそう、関東地方にようやく「春一番」が吹きました。
祝杯過剰になってしまって、既にへべれけ状態で書いています(笑)。
どうかご容赦ください。

そふぃあ  

2023/03/03 (Fri) 08:49
そふぃあ

To もふもふミッフィーさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

地元の特産品を使ったアイデアメニューの数々、毎年開催されるイベントだと、時期が来ると「今年はどんなの出ているかな?」とたのしみです。
酒かすは味噌と合わせやすいようで、味噌ベースのラーメンに仕上げてあるお店が多いですよ。
食べ終えると酒かす特有の風味が残りますし、体があたたまって寒い時期にいいですね。

サイトの一覧写真から見ても、真っ白なミルクに赤で描かれたラテアートはインパクトありました。
観光客の立ち寄りが多いお店ですから、若い世代がSNSで発信してくれると宣伝にもなりますね。

そふぃあ  

2023/03/03 (Fri) 08:53
そふぃあ

To NOBさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

こんな風に毎年イベントが開催されて、毎年違ったメニューを考案すると、ラーメンのレパートリーもどんどん増えていきますね。
新潟五大ラーメンは定着しましたが、第六、第七の候補ばかりで、それ以上定着しないのが不思議なくらいです。

たっぷりスキーをたのしまれた後のお客さんたちは、女性でもみそラーメンにおにぎりのセットを食べていたり…。
エベレスト級のチャーハンも、食べていかれるスキーヤーがあるのかも知れませんね。

そふぃあ  

2023/03/03 (Fri) 08:59
そふぃあ

To さえき奎さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

酒かすというのは個性が強いので、どうしても味がメインの粕煮のような料理しか思い浮かばない私です(汗)。
ラーメンスープの場合でも、味噌や辛い系と合わせているお店が多いです。
今回は丼父さんもおっかなびっくり挑戦していましたが、料理人が上手に配合して作るので、思う以上においしくいただけますよ。

夜のニュースで関東地方に大風被害が出ていると知り、ちょっと驚いていました。
春一番の仕業だったのですね。
確かに、また一歩「夏」に近づいたわけですから、これは祝杯ものですね。

うしかい座  

2023/03/04 (Sat) 20:06

こんばんは。

こちら方面にお邪魔したときは、必ずと言っていいほど味噌ラーメンをいただいてきます。
でもいま行ったら、酒かすかんずりみそラテのほうでしょう。
地元名産のかんずりを使っているのもいいですね。
四月までやってるなら、食べに行く機会があるかもしれません。

そふぃあ  

2023/03/05 (Sun) 09:21
そふぃあ

To うしかい座さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

この地域の味噌ラーメンは有名ですよね。
その昔はスキー汁というものがあって、スキー帰りの人たちに人気だったという話が豚汁専門店の中でありますが、ニューミサの光景もまさにその通りで、戻って来た観光客でにぎわっているのが印象的でした。

豪雪地帯であることも考慮してか、イベントが4月中旬までと長いのもありがたいです。
地元の良いものを詰め込んだ新感覚のニューミサのみそラーメン、是非試してみてください。

駐在おやじ  

2023/03/06 (Mon) 16:06

ラテアート(ラテじゃないですけど)が とっても素敵ですね
ビジュアルがラーメンじゃないです wwww

酒かすのラーメン 以前も見せてもらいましたが、 面白そうです
そちらに行ったら一回行ってみないと ですね

でも 行くなら仕事で行くことになるので・・・・ 楽しくないですね www

  駐在おやじ

そふぃあ  

2023/03/07 (Tue) 08:32
そふぃあ

To 駐在おやじさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

器は丼だけど、コーヒーじゃなくてラーメンですけど、ちゃんとしたラテアートでしたよ。
ミルクと味噌ラーメンが合うのか?が一番の問題でしたけど、以外とミルクは万能で、味噌の風味ともよくマッチしていました。

酒かすラーメンは提供期間が決まっているので、体験するなら冬です。
お仕事でいらした時、提供期間と合っていたら是非体験してみてください。