らーめんたな華の「マーボー麺」|新潟市中央区
寒い時期になると私が無性に食べたくなるのが、背脂ラーメンと辛い系のラーメン。
新潟の郷土麺である麻婆麵が一番人気という新店があると知り、この日は新潟市中央区にある「らーめん たか華」にお邪魔してきました。
新潟県庁近くに店舗を構える「らーめん たな華」
赤い看板と居酒屋提灯が目印の「らーめん たな華」は、新潟県庁近くの中央区出来島に2022年7月1日にオープンしたばかりの新店です。

場所は新潟県庁前を走る国道116号(新潟小須戸三条線)と、それに交わるようにある県道16号(新潟亀田内野線)、県道51号(新潟黒埼インター笹口線)が作る三角地帯の中ほどにある出来島第一ビルの一角。
メインストリートから入った裏通りに面しますが、県庁から徒歩5分という立地にあり、昼時はサラリーマンたちが集う場所ではないかと思われます。
たな華の夜営業は夕方5時からになりますが、また少し早く着いてしまったので、新しいのに懐かしい外回りを拝見しながら時間潰ししました。
実は私パン好きで、こちらの店舗が「ロデュール ドゥ ラ ファリーヌ(L'ODEUR DE LA FARINE)」(2008年-2015年12月)というパン屋時代にも買い物に訪れているのです。そしてそれ以前は出来島第一ビル全体が一つの建物で、職場の宴会で私も一緒に入ったことのある居酒屋割烹であったという丼父さん談。結婚する以前の話なので、記憶の隅に追いやられているような35年も前の話です(笑)。
2015年末にロデュール ドゥ ラ ファリーヌが閉店したあとの店舗は、ぎょうざ家県庁前店(2017年8月5日-)、ぶた家県庁前店(2018年夏頃?-)、長岡中華そばくま一・大衆酒場若旦那(2019年6月27日-)と転々とし、2022年夏にたな華がオープンして現在に至ります。
店の専用駐車場が道路挟んではす向かいにあるというのも、パン屋時代からそのままです。

ちょっとノスタルジーに浸っていると店の外灯が一斉に点り、たな華の夜営業開始となりました。

店内の様子

入店してみると一気に「あぁ、こんな風な飲み屋さんに来たことがあったかも…。」という遠い遠い日の記憶が蘇るような店の造り。店内入って左側に厨房があり、その前にカウンター席、通路挟んで右側は全て半個室の小上がりになっています。

小上がり席には堀座卓。
コロナ禍でまだ大っぴらには出来ないでしょうが、本格ラーメンの味わえる居酒屋としても利用できそうです。
メニュー

メニューは辛さを選べる「背脂辛子味噌ラーメン」、昔ながらのあっさり「中華そば」、真冬にも提供している「冷やし中華」、燕三条系「岩のり背脂」、「マーボー麵」の五本柱。国内産のユメチカラを使用した麺はメニューに合わせ、太麺、細麺、クロレラ麺の3種を使い分ける拘りようです。
そのほか「たな華メシ」「チャーハン」「マーボ丼」といったサイドメニューや、トッピングも豊富です。

ネットや地元誌などで「土・日・祝日は半ライス無料サービス」という情報が載っていて期待していたのですが、実際に行ってみると現在は「ランチのみ半ライス無料」と変更になっていました。
たな華一番人気の「マーボー麵」

マーボー麺(1,080円)
たな華が提供するメニューの中でもダントツ人気がこちらの国産と四川の2種類の山椒を使ったマーボー麺。
1日に100杯提供することもあるそうで、後続客のオーダーを聞くともなしに聞いていても、多くの方々が注文されていました。

ベースは、鶏や豚の動物系と魚介からダシをとった醤油風味のWスープ。そこに豆板醤や豆鼓醤・甜麺醤などを配合し、ニンニクや生姜の利いた自家製ラー油で仕上げています。
麻婆餡の上にはたっぷりな玉ねぎと、ラーメントッピングには珍しい刻んだ大葉が盛られて色を添えます。そこに山椒がパラパラされて良い香りを放っていました。

麺はやや縮れの多加水中太タイプ。

程よい硬さ加減の麻婆餡から顔をのぞかせる絹ごし豆腐。一度茹でてから使われているので、豆腐がすごく滑らかでフルフルとした口当たりで、細切りになって入っていたキクラゲの食感とのコントラストが絶妙でした。
一杯に豆腐一丁が使われているという噂でしたが、そんなにたくさん入っているとも感じさせずに食べきれてしまいます。
餡は誰でも食べられる程良い辛さ加減で、辛味だけでなく一緒に甘味も感じます。四川山椒のピリピリ辛くて痺れる感じがなんとも心地よい。
そして大葉の香りとはまた別に、何やらレモングラスを彷彿とさせるような風味があるのが特徴で…。
この味の正体が国産生山椒だと気付いた頃には、もう完食寸前でした(笑)。
〆はライスをプラスして

半ライス(110円)
期待していた無料サービスが無かったので、自分で頼みました(笑)。

〆にスープの中にご飯を入れる人もあるようですが、私の場合は程よく麺を食べた頃に勝手に麻婆丼。
ラーメンもご飯も、盛りはごく普通だと思いました。
おしまいに

激辛が苦手な私にも美味しく食べられた麻婆なので、辛いもの好きな人には物足りないかも知れません。そんな時にはプラス110円で激辛に変更可。
大葉や玉ねぎ効果もあるのか、麻婆自体がさっぱりと食べられるので、背脂追加(60円)でコクと甘みをプラスするのもオススメです。
ピリピリと痺れる山椒を使った麻婆麺ならば今までも出会ったことはありますが、国産の生山椒があんなにもハーブのような、柑橘系のような風味豊かな代物であったとは。今回のラーメン探訪の大きな収穫の一つになったと思います。
それにしても、パン屋さんというのは小さなスペースで営業できるものなのですね。今回、久しぶりに店舗に入り、入口のたたき付近を眺めてそんな風に思いました。
パン屋時代に必要最低限の改装しなかったので(多分)、現在店舗になっている部分がずっと以前のまま。帰り際、靴を履こうと腰を下ろしたはずの踏み台部分が低くて尻もち状態になった時、30年以上も前にもここで同じことをしていたような…そんな記憶が蘇ってきました。(何の確証もないただの曖昧な記憶ですけど笑)
自分にとっての懐かしい場所で、自分好みの旨辛な麻婆麺に出会えた「らーめん たな華」初訪問記でした。
ご馳走様でした。(Saturday, February 4, 2023)

らーめん たな華
- 住所:新潟県新潟市中央区出来島1-8-15 ※Google map
- 備考:2022年7月1日OPEN
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