麻婆麺と炒飯の専門店【麻婆会館】シビ辛うまい!紅白二つの麻婆麺|新潟市中央区
中国料理の一つとして有名な麻婆豆腐。本場四川の辛い味を我々の口に合うようにアレンジして日本の家庭の味として広めたのは、1952年に来日し、1958年に東京で「四川飯店」を開いた四川料理の父・陳建民氏であるといわれています。
そして1960年代に生まれた日本流の麻婆豆腐から、さらに発展して誕生した料理「麻婆麺」。その発祥の店と伝わるのが1967年に新潟市中央区に創業し、40年近くにわたって中国料理を提供してきた広東飯店。そう!麻婆麺は新潟生まれ。今では新潟県内に麻婆麺を提供する飲食店が100店舗を越えて存在するといい、ラーメン外食費用日本一のラーメン王国・新潟は麻婆麺の聖地ともいわれます。
雪国の寒い日にもピッタリな熱々の麻婆麺。数ある提供店の中から今回は、麻婆麺と炒飯の専門店であると謳っている「麻婆会館」にお邪魔してみました。
だるまやグループが展開する麻婆麺専門店「麻婆会館」

新潟市中央区のイオン笹口店に隣接してある「麻婆会館」は、10数種類のブランドを立ち上げ、新潟県内に50店舗近くの飲食店を展開する「だるまやグループ」が2021年8月28日にオープンさせた、新潟県初の麻婆麺と炒飯の専門店です。
この度お邪魔した南笹口店は、同グループのブランドの一つであるご飯処「大福家」をリニューアルした店舗になります。2022年6月には長岡市にある北長岡ショッピングセンターパルスのフードコート内にも二号店である「麻婆会館 北長岡店」をオープンさせており、新潟にまた再び麻婆麺の波がキテいるその根源が、こちらの「麻婆会館 南笹口店」らしいのです。

休日でも中休みのある笹口店の夜営業は午後5時から。
少し早く着いてしまったので開店を待ち、一番乗りでの初入店です。
店内の様子

通路広めな店内は、駐車場側と大通りに面して開放的なガラス張りになっており、昼間は店内に自然光が入って明るいのではないかと思いました。
配置は厨房向かいに対面式のカウンター7席、それを囲むようにテーブル7卓と小上がり3卓。聴けば小さくジャズが流れており、ごはん酒場時代の面影が色濃く残る店内も、何だかお洒落にさえ感じてしまいます。
メニュー
麻婆会館の店長である尾川雄太氏は東京で長年その腕を磨き、有名中華料理店「桃花林」で料理長を務めた経験もある中華一筋四半世紀のベテラン料理人です。そこに、日本人初!「ミシュランガイド香港・マカオ2011」で一つ星を獲得したラーメン界のイチローこと森住康二氏が出会い、中華の匠とラーメンの匠がタッグを組んでオープンさせたのが、麻婆麺に特化した麻婆会館になります。

昨年夏には某人気番組にも取り上げられ、それで再び新潟に麻婆ブームが来ているとかいないとか…。
マ〇コさんの番組では夏の食べ物として紹介されていましたが、麻婆麺の誕生は「新潟の冬は寒いので、温かくなれる食べ物はないか」ということで考案されたといいます。麻婆豆腐で丼に蓋をする麻婆麺は、寒い冬にもピッタリです。

麻婆会館の看板メニューである麻婆麺は「真」「白」「黒」「青」「汁なし麻辣麻婆」とあり、辛さの強いメニューは唐辛子マーク付きになっていました。麻婆麺しか無いのかと思いきや、普通のラーメンも用意されているので、辛い物が苦手な人でも一緒に食事できます。
麺大盛りは150円増し。(麺少なめも変更可)
追加トッピングは、青ラー油増し(120円)、麻辣油増し(140円)、チャーシュー1枚(100円)、ふわふわたまご(170円)など。
そして、もう一つの看板メニューである炒飯は「五目」「XO醤」、イシモチの発酵食品を使った珍しい「ハムユイ」の三種類。
メニュー写真には一般的な焼餃子が載っていますが、店内壁に貼られていたポスターにはこのプレーンなものを「白」とし、「碧」の青ラー、「朱」のマーラーと、辛さと色合いの違う焼餃子も用意されていました。
料理は見た目7割なんていわれますが、辛さの違う料理を色で表現するなんて、なんて美しくてお洒落なんだろうと思いました。
某番組で紹介された「白麻婆麺」

白麻婆麺(930円)
…ということで丼父さんが今回選んだのは、某番組で紹介されたという珍しい白い麻婆麺でした。
白麻婆麺は塩スープがベースとなり、豆板醤を使わない変わりに青唐辛子で辛さのアクセントを付けた一杯。麻婆豆腐にはキクラゲやアサリが入っていて、辛さ控えめながら濃厚な魚介の味が口に広がるそうです。
定番人気は「真麻婆麺」

真麻婆麺(930円) 半ライス(150円)
私が選んだのは、王道の辛さ旨さを追求したという麻婆会館ご自慢の看板メニュー「真麻婆麺」。
味の決めては秘伝オリジナルの

器まで熱々で提供されました。
麻婆豆腐のあんで湯気が全く出ていませんが、実際は口の中を火傷するくらいにアッツアツです。
レンゲは通常と穴あきの二種類。穴あきレンゲは最後にひき肉を掬うのにも便利なアイテムですね。

食べ始め、かなり濃度があってかために感じるあん。それにしっかり絡む中太麺。
食べ進むにつれ豆腐の水分やベースのスープに溶け合うように、あんの濃度は徐々に緩くなっていきます。真麻婆麺のスープのベースは鶏や豚の清湯スープのようです。
確かに後半からは啜って食べやすくはなりますが、あまり辛いものに強くない私に真麻婆麺はギリギリの辛さ加減。辛い麺を啜るのは注意が必要ですね(笑)。

噛み心地の良いひき肉の食感に、ツルンと入ってくる豆腐の滑らかさ。
辛さと痺れのバランスも良く、なのにほんのりと甘味もあって、この価格でこの本格麻婆麺は大変お得なのではないかと思いました。
良い感じに麻婆麺をたのしんだあとは、追加した半ライスに麻婆をオン!で至福の時(笑)。
麺とも白米ともよく合う、香りから美味しい本格派麻婆との出会いでした。
この日は(も)昼抜きでの夕食利用だったのですが、某店で食べた経験のある麻婆麺は麺量も豆腐も量が多くて食べきれないイメージが強く、だけど麻婆と白飯が相性抜群なのは想像できるので半ライスを注文してみました。
麻婆会館では麺も豆腐も気持ちよく食べきれるくらいの量で仕上がっているので、次回は並盛ライスでも良いかなと思いました。
おしまいに

今まで有りそうで無かった新潟の郷土麺「麻婆麺」の専門店。ただ辛いだけでなく、ちゃんと山椒が効いて痺れるタイプは私好みでしたし、辛くない麻婆麺から激辛、追加トッピングなどで自分の好みの味に出会えるのは嬉しいですね。
今回はもう一つの看板メニューである炒飯を素通りしてしまいましたし、コメリのフードコートにできた北長岡店も気になったので、また時間を見つけて訪ねてみたい麻婆会館でした。
ご馳走様でした。(Saturday, January 14, 2023)

麻婆会館 南笹口店
- 住所:新潟県新潟市中央区南笹口2-3-40 ※Google map
- 備考:2021年8月28日オープン(同年8月24日プレオープン) ※長岡店あり
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