新潟県立植物園の「新春展」に行ってきました|新潟市秋葉区
雪国の冬、お天気が荒れた休日に嬉しいのが、美術館や博物館などではないでしょうか。
先に、ウサギ尽くしだった光兎神社での初参拝を終えた日のこと。
次第に雪になるお天気のなか、次の予定まで随分と間があったので、インドアでたのしめる場所を求めて新潟市秋葉区まで足を延ばし、新潟県立植物園で開催されていた「新春展」をたのしんできました。
我が家が県立植物園にお邪魔するのも3年ぶり。
最後の訪問だった▼2020年2月の時はまだ熱帯植物ドームが改修工事中だったので、入場料の全額(大人600円)を払って全館とおして見学するのは、当時まだ小学生だった末っ娘を連れてお邪魔して以来、実に10年ぶりだったかも知れません。

【新潟県立植物園】企画展示「にいがたの花 アザレア展」に行ってきました
新潟県立植物園の企画展が新しくなったので、またまたお邪魔してきました。...
近年リニューアルされた熱帯植物ドームと合わせ、お正月ならではの植物が展示されていた、2023新春の県立植物園訪問記です。
開園25年目を迎えた新潟県立植物園

19.8haの園内に10万株を超える植物が植栽されている新潟県立植物園。開園したのは1998年(平成10年)12月のことで、今年は開園から25年目のアニバーサリーイヤーにあたります。
時期に合わせて企画展示が変わるほか、定期的に講座やイベントなども行われています。

私が訪ねたこの日は、1月7日(土)~9日(月・祝)の3日間行われていた体験教室「ハーバリウム作り」の最終日でした。今年の干支だけあって、ここにも可愛いウサギさんの姿が!
有料エリアにあるこちらの教室を横目に過ぎ、リニューアルされた常設展示へと向かいます。
熱帯植物ドーム

直径42m、高さ30mのガラス張りのドーム型温室「熱帯植物ドーム」。入口には洞窟や落差15mの滝があり、熱帯植物が生い茂る館内はいつ訪れても、まるでジャングルのような雰囲気があります。
2019年9月中旬~2020年3月中旬にかけて改修工事が行われましたが、展示植物に変更があったであろうほかは、以前と変わらぬ雰囲気の中で見学できる巨大ドーム型の温室でした。
絞め殺しの木
インテリアなどあまり詳しくない私ですが、全室南向きの今の家に引っ越してからは、日当たりの良さもあって念願だった観葉植物など置いて癒されております。そのなかで唯一、前の家の時から育てているのが、現在も玄関先を飾っている小さなガジュマルです。
沖縄地方では「キジムナー」と呼ばれる精霊が宿るといわれているそうで、購入したガジュマルの鉢には精霊らしきイラストが描かれたネームプレートが添えられていました。のちに海外でも神聖な木として扱われているとか、「多幸の木」とも呼ばれているなど知って、良いイメージをもって育てていました。
ところが、熱帯植物ドームにあったガジュマルの案内板には「絞め殺しの木」の文字が!

ガジュマル
実は冬になると気温が足りず、多くの観葉植物が育たなかった前の家にあって、唯一その葉を落とさず生き続けている我が家のガジュマル。その生命力は観葉植物の中でもとても強いといわれます。
成長すると樹高20mにもなるガジュマルはコンクリートを突き破り、建物を浸食しながら生長するくらいの生命力を持ちます。鳥に運ばれた種がほかの木の上で発芽した場合も地面に向かって
我が家の玄関先のガジュマルは、何年経ってもコンパクトな可愛いままの姿でちょっと安心(笑)。
実の生る木

コーヒーノキ

フクベノキ
以前は「ヒョウタンノキ」という案内があったノウゼンカズラ科の「フクベノキ」
「ふくべ」を変換すると「瓢」の文字が出てくるように、フクベはヒョウタンの別名です。直径30~50cmくらいの丸い果実は容器として使われます。

ゴレンシ
カタバミ科の
開花中

サンゴバナ

ディネマ・ポリブルボン
企画展示「新春展」

企画展示「新春展」
- 会場:新潟県立植物園 観賞温室第2室
- 開催期間:2023年1月4日(水)~同年1月29日(日)

熱帯植物ドームを出て廊下を渡った先にある観賞温室第2室で開催されていたのは、新しい年の幕開けに相応しい植物展示「新春展」。
撮影スポットや新年らしい書き初めコーナーと共に、明るい雰囲気のニューイヤーガーデンが形づくられていました。

シンビジュームや葉牡丹、シクラメンなど、冬のガーデニングやお正月に欠かせない植物たちがカラフルに場内を彩っていました。
我が家もお正月からの流れで千両が飾ってありますが、小型の常緑木がこれだけ揃うと、その種類が豊富にあることにも驚かされます。
正月に欠かせないおめでたい植物
冬の間も緑色の葉を落とさない常緑樹や赤い実を付ける植物は、古くから縁起の良いものとしてお正月に飾られてきました。その多くは江戸時代に庶民の間で人気のある植物として普及したものです。

南天
「難を転じる」に通じて縁起の良い植物とされる南天。初夏に花が咲き、実は秋から冬にかけて赤く熟します。江戸時代には庭に植えると火事が起きないとされていました。

十両(ヤブコウジ)
江戸時代から斑入りの品種が人気を呼んだ古典園芸植物の一つ。明治時代に新潟県を中心とした一大ブームが起きました。現在の貨幣価値にして1,000万円の値が付いたものもあったといいます。

百両(カラタチバナ)
江戸時代に葉が変形した品種が流行。その後も流行を繰り返し、高値で取引され「百両金」とも称されるようになりました。野生種からは想像もつかないほどの葉芸も魅力です。

千両
晩秋から1月にかけて実が色づき、基本種の赤い実のほか、黄実、橙色実、白実といった品種もあります。

万両
江戸時代に園芸化が進んだ古典園芸品種の一つ。明治時代に品種が増え、昭和初期にも流行しています。
「千両」「万両」の呼び方が定着したのは江戸時代後期のこと。さらにこの二つに一両(アリドオシ)を並べて「千両万両有り通し」と洒落、お金が尽きることのない状態や商売繁盛を願う縁起物としてお正月に飾る風習があったそうです。

セキショウとシュンラン
書き初めコーナー
展示の一角にお正月らしく、自由に書いて貼れる書き初めコーナーが設けてありました。
▲画像をタッチすると別画像がポップアップしますので、間違い探しをしてみてくださいね(笑)。
おしまいに
今日も外は氷点下、僅かな緑もすべて雪の下になって真っ白な世界です。だけどそんな日にもあたたかい温室で、様々な花をたのしめる植物園は有難い存在ですね。
今回の企画展示「新春展」は今月末までですが、そのあとも続々と季節を感じる企画展が催されます。
私も展示が変わった折にでもまた、我が家には無い植物、ここに咲く珍しい花に出会いに、開園から25年を迎えた新潟県立植物園を訪ねてみようと思います。
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