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特製塩そば【中華蕎麦 采ノ芽】|新潟市西蒲区

2022年06月07日

イケ麺パラダイス
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ラーメン 新店

鯛出汁最強!鯛の潮汁を作った日はわざと汁を残し、翌日に麺を投入して二度たのしむケチな丼家です(笑)。

さて、2019年9月に新潟市西蒲区巻にあった老舗人気店のらーめん古潭が閉店してしまい、大変お世話になった店だっただけに非常に残念に感じていた私。そんな西蒲区巻に近年ラーメン界の新星が現れ、オープン直後から連日行列が絶えない人気店であると知って、まだ肌寒かった4月中旬の夜の部にお邪魔してきました。

これはまた、ミシュランガイドに掲載されそうな名店の誕生だ!

関東圏ラーメンの新風を新潟に吹き込む「中華蕎麦 采ノ芽」

中華蕎麦 采ノ芽の店舗外観

巻駅から徒歩10分ほどの旧116号沿い。「ネギラーメン」とだけ書かれた看板が印象的だった「ラーメンショップ 巻店 ネギラーメン」の店舗跡に2021年11月3日にグランドオープンしたのが、東京や栃木の名店で修業を積んだ若きご店主が奥様と二人三脚で営む新店「中華蕎麦 采ノ芽」です。(プレオープンは10月13日でした。)

外観は、ネギラーメン時代の白かった店舗をそのまま黒く塗装し直した感じで、旧店舗の外壁傷跡までそのまま残っていましたが、建築関係のお仕事を経験されているご店主だけあって、日除け暖簾や飾り格子の使い方もセンス良く、あの年季の入った店舗が生まれ変わったとは思えないような洒落た店構えになっていました。

夜営業めがけて初訪問

采ノ芽さんは早い頃から地元メディアなどにも取り上げられていて、開店早々の行列店であるということは、昨年のうちに私の耳にも入っておりました。

ずっと「行ってみたいね」と話題にはなるものの、コロナ禍にあって混むお店の行列に並ぶのもためらわれていましたが、意外と夜の部は待ち行列のハードルが下がる様子を遠目に見ていたので、我が家もあえて夜の部目掛けての初訪問でした。

夕方の行列ができている開店時刻前の采ノ芽
采ノ芽店舗壁に貼られた注意書き
采ノ芽店舗壁に貼られた並びに関する注意書き
采ノ芽店舗壁に貼られたメニュー表
店舗入り口にあった本日の肉飯

夜の部の開店は18時から。その15分前に到着すると、軽く10人ほどが行列をつくって開店待ちの状態でした。

私たちが伺ったのはオープンから半年が経とうという少し落ち着いた時期でしたが、店舗外に貼り出された注意書きの数々からも、この短い間に色々とご苦労があったのだと感じました。

カウンター8席のみの名店

定刻になって先客が次々に店内へと案内されていくと、ガラス越しに垣間見える店内は収容人数がとても少ない様子。

冗談のつもりで丼父さんと

自分たちの前で「はい、ここまでです!」って言われたら笑えるね。

なんて話していたら
本当に私の前のお姉さんから店内に入れず、案内係の女性に「もう少しお待ちください。」と言われてしまいました。

夜営業が始まったばかりの采ノ芽の店舗入り口の様子 カウンター8席のみの采ノ芽店内の様子

これまた、以前の「ネギラーメン」の面影を残しつつ上手くリフォームし、ジャズが流れるお洒落な店内はL字型のカウンター8席のみ。先の8人が着席した後、9番目の客から店内にある券売機経由で中待合へと案内されます。

フルオープンの厨房が目の前なので作り手に見られながら食べるのがちょっと恥ずかしいですが、自分が食べる一杯がどんな風に出来ていくのか見ることができるので、食べる前からワクワクが止まらないスタイルでもあります。

メニュー

采ノ芽の券売機 店内に置かれていた麺箱

注文・支払いは食券制。

メニューは鶏や鴨を使った動物系の「醤油」と、鯛を使った魚介系の「塩」の二本柱。味玉やチャーシューといったトッピングのバリエーション限定麺に加えて、おかわり麺として替え玉や和え玉が用意されていました。あとは日によって内容が変わるご飯物など(本日の肉飯は豚飯でした)意外とシンプルなメニュー構成になっています。

麺は京都の麺屋棣鄂ていがくから取り寄せた特注麺を使用。味玉には那須御養卵、米は新潟県産コシヒカリを使用するなど、食材の産地などが券売機周辺の目につく場所に表示されているのも良心的だと思いました。

丼を彩る珠玉の一杯

夜営業の二巡目になった私たちが席に案内されたのは18時20分のことでした。

人気店としては許容範囲内の待ち時間だと思いますし、フロア係の女性だけでなく厨房内にいらっしゃるご店主自らも目配り・心配りがあって、「次にご案内しますので、もうしばらくお待ちください。」と声掛けしていただけたので、待ち時間も苦にならなかった気がします。

何より、店内いっぱいに広がるスープの良い香りと、目の前で一口麺を啜り、笑みを浮かべたまま「うん、うん」と黙って頷く先客たちの姿もまた、食べたい意欲をそそるものでした。

敷紙がセットされた采ノ芽カウンター席の様子 左端に大きく店名の入った采ノ芽の敷紙に乗せられた箸とレンゲ

そして席に案内された時からすでに、一杯のラーメンが始まっているのだと思います。

カウンターテーブルの上には店名入りの敷紙が置かれ、その上には割り箸とレンゲがちゃんと箸置きにセットされていて、まるで料亭のカウンターに座ったような気分になります。

卓上セッティングも極めてシンプルですが、サーモスの容器に入った氷入りのお冷、ペッパーミルに入った粒黒コショウが置かれているなど、脇役の一つ一つにも上質への拘りを感じました。

テーブルに座れば、ほぼ待たずして料理が提供されます。

ご店主おススメの「醤油そば」

采ノ芽の醤油そば

醤油そば(850円)

丼父さんが注文したのは、鶏と鴨のダシが効いた醤油そば。
綺麗に整えられたストレート麺の上に、豚バラチャーシュー、豚ロースのレアチャーシュー、鴨チャーシュー、太メンマ、長ネギ、海苔、三つ葉、柚子がトッピングされています。

1枚写真を撮らせてもらって次に見た時にはスープまで飲み干していたので(笑)その味はわかりませんが、丼父さん曰く、「一口食べたら坂○01みたいな味に思った。」という感想でした。

真鯛と金目鯛の旨味を味わう「塩そば」

采ノ芽の特製塩そば

特製塩そば(1,150円)

斜めから見た特製塩そば

あまりにもお腹が空いていたので、私は「特製」スタイルで塩スープの方を選んでみました。
特製塩そばは、塩そば(850円)に味玉と別皿のチャーシューが付いた全部乗せメニューになります。

味玉が乗っている塩そば

塩そばのトッピングとしては、豚ロースのレアチャーシュー、豚肩ロースと思われるレアチャーシュー、鯛のほぐし身、柚子、太メンマ、長ネギ、海苔、三つ葉。

スープだけでなく、トッピングからすでに塩と醤油で違いがあるのですね。

別皿に盛られた特製メニュー用の3種類のチャーシュー

そして別皿で提供された特製のチャーシュー3種。
手前側から鴨チャーシュー、豚ロースのレアチャーシュー、鶏チャーシューになります。

丼父さんの食べていた醤油と合わせてみても、豚チャーシューが3種類、それに加えて鴨と鶏と、計5種類のチャーシューが用意されていることにも驚きました。味付けはどれも食材の味を活かしスープの味を邪魔しない極々薄味。食感の違いもはっきりあって、丁寧な仕事ぶりが伺えるチャーシューたちでした。

これだけのチャーシューを味玉と共に全部のせてしまえばスープの温度が下がりますので、そのまま味わうこともできる別皿盛りは工夫の一つだといえるでしょう。

京都の麺屋棣鄂から取り寄せる特注麺

太い麺用菜箸を上手に使って盛られた美麺は、京都にある麺屋棣鄂から取り寄せた中太ストレートの特注麺。

食べ始め硬めな茹で上がりでパツンとした歯切れもあって私好みの麺ですが、食べ進むにつれてスープを吸って少々柔らかさを感じるようになります。スープを吸った麺もまた美味しいです。

采ノ芽が提供する塩そばのスープ

真鯛や金目鯛でダシをとった淡麗塩スープは仕上げに金目鯛油が回しかけられているので、あっさり感の中にも適度な濃厚さもありつつ、一口目からクッキリとした鯛の旨味を感じます。

食べ進むにつれて私には少し塩気が強いかなと感じましたが、これに追い飯したら絶対に美味しいと思いました。

おしまいに

采ノ芽の暖簾 灯りがともった采ノ芽の看板

私は少し塩気の強い塩スープの〆にご飯が欲しいと思いましたが、采ノ芽さんでは替玉や数種類の和え玉が用意されているので、お隣に座っていた男性などは2度3度と違う味で和え玉をたのしんでおられ、新潟に「麺大盛り」だけでない新しい追加麺の文化が根付いてくれそうな気がするお店でもありました。

鯛を使った塩スープが抜群に美味しかったので大満足でしたが、今回一口も味見できずに終わった醤油の存在も気になるので、また時間をみて再訪してみたいイケ面店主がつくり上げるイケ麺との出会いでした。

ご馳走様でした。(Sunday, April 17, 2022)

夕暮れ時の采ノ芽店舗外観

中華蕎麦 采ノ芽

  • 住所:新潟県新潟市西蒲区巻甲4158-2 ※Google Mapリンクアイコン
  • 備考:2021年10月13日プレオープン|11月3日グランドオープン
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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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コメント(12)

There are no comments yet.

徳川たぬこ  

2022/06/07 (Tue) 17:53

W鯛ですね🐟🐟

なんとおめでたく、そして美味しそうな塩ラーメンでしょうか˖✧
(⋈◍>◡<◍)。✧♡
昔、父が釣ってきたクロダイや石鯛を塩焼きにして食べたあと、
その骨でダシをとってスープを作っていたのですが
実家ではそれを「鯛茶」と呼んでおりました笑
麺入れたら絶対美味しかったですね~
ステキなイケ麺レポートをありがとうございます˖✧

NOB  

2022/06/07 (Tue) 21:07

また旨そうな中華蕎麦ですね!
私は醤油の方をたのむかな・・・

でも塩も気になる・・・(笑)

やぴこ  

2022/06/07 (Tue) 21:40

ラーメン界の新星とは✧*

そふぃあさん、こんばんは☆

馴染みのお店が閉まってしまうのは、寂しいですね。
私も子供の頃よく連れて行ったもらったラーメン屋さんが、最近閉まってしまいとても残念です。

それにしてもラーメン界の新星とは興味深々なお店ですね( ´艸`)
このチャーシューがどれも美味しそうなこと!
三種類、、、いや五種類もあるのなら全部注文してシェアしたくなります。

「坂○01みたいな味」というお味もとっても気になりますが、こればかりは想像を働かせるしかない💦
面白い食リポですね(*´艸`*)

待ち時間が苦にならないという所も人気の一つなのかもしれませんね。

そふぃあ  

2022/06/08 (Wed) 08:17
そふぃあ

To 徳川たぬこさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

お父様、釣り好きな方だったのですね。
釣りたてを塩焼きにしたら、さぞ美味しいことでしょう。
しかも、焼いたあとにスープにするとは!プロと同じ手順を踏んで鯛茶を作っていたということになりますね。
鯛はアラからもかなり濃厚なダシが出ますので、ご飯でも麺類でもイケると思います。
お店で食べるラーメンは、さらにひと手間加えられていて、やっぱり家庭では出せない味だと思いました。

そふぃあ  

2022/06/08 (Wed) 08:20
そふぃあ

To NOBさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

醤油も塩もスープが澄んでいて、香りも良くて美味しかったです。
動物系の醤油は他店でも食べられそうな味のようですが、鯛ダシの名店が潰れてしまった今となっては、こちらの塩そばは貴重な存在になると思いました。
替玉文化も根付いてくれるかな?

そふぃあ  

2022/06/08 (Wed) 08:24
そふぃあ

To やぴこさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

私は幸いにも、子どもの頃通ったラーメン店が今でもそのまま存在してくれていて、有難いことがと思っています。
だけどそのお店が潰れたら!と思うと、時の流れを感じて寂しくなりますね。

新潟には5大ラーメンといわれるものがありますが、近年はその○○系に属さない新しいラーメンも多くなっているような気がします。
チャーシューは醤油にも塩にも合うように薄味に作られていて、しかもどれもしっとりと柔らかで美味しかったです。
ラーメンにそんなに肉は必要ないと思っている私ですが、全て違う味で入ってくるので、特盛にして良かったと思いました。

駐在おやじ  

2022/06/08 (Wed) 11:44

おいしそうですね~~~~
2種類の鯛を使っただしで、 そこから油まで^^
そんな 食べ方ができるんですね~~~~

麺線がとってもきれい ^^
チャーシューも 部位が違うのかと思ったら 肉自体違うんですね

う~~~ん とってもおいしそうです
美味しいラーメン 食べたいです ^^

でも 目の前で 止められたら ドキドキしますね www
入れてよかったです

  駐在おやじ

そふぃあ  

2022/06/08 (Wed) 12:13
そふぃあ

To 駐在おやじさん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

見た目や味はもちろんのこと、お店全体の雰囲気まで大事にされているお店でした。
まだご店主お若くて、ウチの上の子と同じ年代なんですよ(汗)。
若いうちに経験を積んで独り立ちする人は、やはり感性のようなものから違うのかも知れません。

チャーシューも種類も部位も変えて数種類。
メニューを絞っても完成度の高いものが出てくるのは、舌の肥えたラーメン好きさんにも嬉しいと思います。

おやじさんもいつか、鯛でスープとってラーメン作ってみてください。
鯛出汁は旨味が凄いですから!

うしかい座  

2022/06/08 (Wed) 18:09

No title

こんばんは。

色々やらずに種類を絞ったり、店の雰囲気作りなども、十分作戦が練られている印象です。
レベルの高いところに出店するのは、きっと大変なのでしょう。
どちらを選ぶか迷ってしまいますが、鯛の塩スープならこちらを選びそうです。
でも醤油も美味しそう。

さえき奎(けい)  

2022/06/08 (Wed) 23:21

No title

「塩そば」すごく美味そうです。
実は鯛出汁系ラーメン大好きな人です(笑)。
しかも真鯛+金目鯛出汁に仕上げに金目鯛油が回しかけられているとは何と贅沢な(笑)。
しかし「醤油そば」もすごく美味そうじゃないですか。
こういう店に入ったら絶対に迷いますね。
連れがいれば、別々にオーダーして互いに味見することも出来ますが、一人だと・・・。
多分両方オーダーしちゃいそうです(笑)。

そふぃあ  

2022/06/09 (Thu) 08:42
そふぃあ

To うしかい座さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

調理するのはご店主お一人ですので、店内も8人入って丁度手が回る感じ。
メニューも大きな柱を二本に絞って、1つ1つに作り込んでいく姿にも好感が持てるお店でした。
まだ若いご店主ですが、10年の修業の吸収率が抜群の人なのだと思います。

鴨をつかった醤油ラーメンも新潟では珍しいですが、鯛スープの名店が閉店してしまったので、鯛塩は食べるべき一杯だと思いました。

そふぃあ  

2022/06/09 (Thu) 08:46
そふぃあ

To さえき奎さん

こんにちは。
コメントありがとうございます。

お店に入った瞬間から、これは美味しいに違いない!と思いました。
私も最後まで醤油と塩で迷いましたが、丼父さんが醤油というので塩を。
スープの一口くらいもらえると思っていたのに、のんびり食べているうちに完食されていて、二人連れでも両方頼みたい心境でしたよ(笑)。

鯛出汁はコクがあって、麺類でもご飯でも両方美味しいと思います。
写真を見ていると食べた時を思い出して、また食べたくなります。