菅谷そば「やなぎや」でへぎそばランチ|新発田市
亡き義父は好き嫌いの激しい人でしたが、意外と喉越しの良い麺類は好んで食べました。自分の実家に帰省した際にも、「おじさんはやなぎやの蕎麦を出せば喜んで食べるから手間が掛からない。」と、親戚が笑い話のように語っていたのを記憶しています。
以前、たまたま通りかかった菅谷地区で義父が好んで食べたお蕎麦屋さんと同じ名前の蕎麦屋を見つけ、ただそれだけのことなのに、以来ずっと気になっていました。
今年の4月初旬の頃になって時間ができたこともあり、へぎそばが有名というその店にようやくお邪魔してきました。
新発田の山間の地で蕎麦を提供して40年余の「菅谷そば やなぎや」
新発田の市街地を抜けてさらに20分ほど車を走らせると、やがて自然あふれる山間の風景が広がる
日本三大不動尊のひとつといわれる「菅谷不動尊(

菅谷不動尊と御朱印|新発田
時間に余裕のあったこの日は、毎回Sanasi Cafe(サナシカフェ)さんの行き帰りに通過していた、菅谷不動尊の大きな看板に導かれお邪魔してみました。事情もわからず大通りに面した駐車場に停車し寺院方向に歩き出すと、まぁ...

そんな菅谷地区を走る主要道・国道290号と並行して流れる坂井川沿いに店舗を構えるのが、地元で40年以上にわたって蕎麦を提供し続けている老舗店「やなぎや」です。
お店到着は昼のピークをとっくに過ぎた午後2時半過ぎ。まだ大丈夫かな?と思いつつ入口ドアを開けると、モフモフの可愛い看板犬が「ワンワン」とお出迎えしてくれました。
店内の様子

愛犬の声で奥から出て来られた女将さんに案内されて入ったのは、二間ぶち抜きのお座敷でした。
襖が閉まって仕切られていましたが、まだお隣にもお座敷があるので写真に写っている倍は席があると思われ、お店の収容人数的にはかなり多めだと思います。

すでにお客も引けて店じまい一歩手前だったかも知れません。女将さんが再びストーブに火を入れてくださったお座敷の最奥に陣取り、貸し切り状態でお昼を頂くこととなりました。

お座敷の窓から見えるのは二王子岳辺りでしょうか。爽快な眺めと田舎の親戚の家に遊びに来たような雰囲気があって、初めてのお店なのにいきなりリラックスできるのが不思議でした。
メニュー

卓上のメニューは無く、壁に貼られた紙に書かれたもので確認します。
季節的なものもあって裏返っているメニューもありましたが、自家製のしそジュースなどもあって料理はおふくろの味を期待できそうです。
我が家は間違いないところで「本日のおすすめ」と書かれた三品を選んでみました。
やなぎや提供のおすすめ料理

料理は20分ほど待ったところで順次提供されました。
春の幸を天ぷらで

山菜天ぷら盛り合わせ(800円)

おすすめ料理の一品目は山菜天ぷらの盛り合わせ。フキノトウ、タラの芽、ヨモギ、ヒメ竹、舞茸など、旬な山菜の天ぷらが味わえます。
少し火加減が強くて天ぷらが揚がり過ぎかな…とも思いましたが、今シーズン初のほろ苦な春の味覚を堪能しました。
手打ちのへぎそば

へぎそば 3人前(850円×3)

おすすめ料理の二品目は、一人前につき十振りとたっぷり食べられる喉越しの良いへぎそば。
残念ながら私に知識が無く、繋ぎに何が使われているのかが不明でしたが、そばに特有の甘みを感じたので、もしかすると山芋なんかが繋ぎとして使われていたかも知れません。
ツユはキリッと醤油が立ちつつ味醂の甘さも感じ、鰹のダシの味も良くするもの。
同じ県内でも平場と山間部では味付けも違いますし、上・中・下越と地域によっても料理の味は違います。
そばツユのように繊細な味になればなお更のことで、旨いか不味いかではなく、これが新発田の味であり菅谷地区の味なのだと思いました。

大きな徳利に入って提供されるそば湯は、サラッと飲みやすいものでした。
名物!蕎麦屋の和風しゅうまい

変わり和風しゅうまい(780円)

おすすめ料理の三品目は、オレンジの盛り付けも鮮やかだったお店オリジナルの変わり和風しゅうまいです。
肉汁も出ずに淡白な味だと思ったら、どうもイカミンチベースでアクセントにカニが入っているのでは?と思いました。蒸したての熱々でそれ以上は判別不能(笑)。
添付のツユはすりごまと思われるものが入った和風ダシ香るもの。お店の名物だけあって、他では食べられないシュウマイ体験でした。
おしまいに

国道290号を走行中、お店の看板を横目に見るたび気になっていた「やなぎや」さん。ようやくお邪魔することができましたが、菅谷らしい長閑な景色を眺めつつ、のんびりと料理を味わえるお蕎麦屋さんでした。
蕎麦屋は待つのが当たり前ですが、やなぎやさんは女将さん一人でお店を切り盛りされているので、混んでいる時間帯などは待ち時間も長くなるようです。余裕を持って利用されてみてください。
あと、トイレを借りようと思って廊下に出たら看板犬さんにバッタリ遭遇してしまい、目が合ったら私の犬好きがバレたらしく(?)料理が運ばれてくる前に、普段は入って来ないという客間まで入って来てストーカーされてしまいました(笑)。
この件については支払いの際に女将さんとの立ち話でさらにもうひと盛り上がりしてしまいましたが、本当に稀なことだったらしく、女将さんも何度も首を傾げて不思議がられていました。
犬の吠声やニオイが苦手な人、そもそも犬アレルギーの人は利用に向かないお店かも知れませんので、その点ではお気をつけください。
我が家は最後まで看板犬さんにお見送りしてもらい、新しい味に感動した初めての「やなぎや」さんを後にしました。
ご馳走様でした。(Sunday, April 3, 2022)

菅谷そば やなぎや
- 住所:新潟県新発田市滝355-1 ※Google Map
- 備考:創業から40年余
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