お幕場森林公園・大池の白鳥2022|村上市
この冬は鳥インフルエンザの問題が大きく報道されることもなかったので、柏崎市にある長嶺大池、阿賀野市の瓢湖水きん公園と、二箇所の白鳥飛来地を訪問しました。
瓢湖を訪ねたすぐ翌日ではありましたが、時期的にも今シーズン最後の白鳥撮影になると思ってさらに向かった先は、2007年より冬になれば度々お邪魔しているお幕場森林公園にある大池です。
あっ、お墓場じゃないですよ(笑)。お
お幕場森林公園
新潟県村上市の塩谷から岩船までの海岸沿い約3kmの間に、国道345号と日本海に挟まれるように広がる280haの美しいアカマツ林があります。その昔の村上藩時代、藩主や奥方、その家臣たちが松林の中に幔幕を張り巡らして一日野宴を楽しんだと伝わることから「お幕場」の名で親しまれ、1987年(昭和62年)には「日本の白砂青松百選」にも選ばれています。
松林の一部(83ha)は都市公園となっており、自然観察教育林と森林レクリエーションの場である最南部の「砂山エリア」、村上藩主が防風林として植えたアカマツの古木に覆われ公園の名の由来にもなっている南側の「お幕場エリア」、冬場には白鳥の飛来地として知られる北側の「大池エリア」と、それぞれコンセプトを持たせた3つにエリア分けされ、約10kmの游歩道・芝生広場・東屋・総合案内板・道標などが園内に整備されています。
県北の白鳥の湖「大池」

お幕場森林公園の北側に位置する広さ約3haの砂丘湖「大池」。美しいアカマツ林に囲まれた大池は水鳥たちの楽園となっており、遊歩道や水鳥を観察できる展望台、目の前には駐車場も整備されていて、すぐ脇を走る国道345号を通過する際に白鳥がいるのに気づいて急遽立ち寄る観光客も少なくありません。
大池では毎年10月中旬頃になると白鳥が飛来し、翌年の4月頃まで冬ならではの優雅な光景を間近にたのしむことができます。

最盛期には1,000羽を超える白鳥を観察できるのですが、今年は何だか少し様子が違う感じが…。
餌やり禁止になりました

展望台まで行ってみてはじめて、昼間でもかなりの数の白鳥に会えたはずの大池で今はその姿が少なくなっている理由が分かりました。以前は誰でも自由にできた水鳥への餌やりが全面禁止になったためでした。
理由の一つは掲示にあるように、未熟米であるシイナを置いて行かれる人があるということ。そしてもう一つが、水質改善と環境悪化防止のためだそうです。
先にも述べましたが大池は砂丘湖。つまり、砂丘地の凹んだ部分に水が溜まってできた池なので、その水源は雪解け水や雨水ということになります。河川などには繫がっていないため水が循環せず、水鳥に与えたつもりのエサでさえ食べ残しが積もり積もれば腐敗物となって水質を悪化させてしまうので、餌やりは遠慮してくださいね...というわけだったのですね。

持って行った食パンはボクが食べました
お幕場大池がエサやり禁止とは知らず、以前のように食パンを購入してから出掛けた我が家。持参した食パンはDawn太と飼い主のおやつになりました。お陰で翌日からパンを食べていると必ず、Dawn太が寄って来るようになってしまいましたけど(笑)。

あら残念!
地面に撒いてくれればワタシが食べたカモ
水の中がダメならと、持参したパンを陸地に撒いている兵もいましたね。
大池周辺散歩

たとえ餌やりはできなくなっても、美しい白鳥や愛嬌のある鴨を間近に見られる大池であることには変わりません。
ただ、駐車場側は観光客の数も多くなるので、犬連れでもある我が家は毎回、あまり人の来ない大池中程の東屋が設置されている出島の方まで行って白鳥観察します。

出島よりさらに奥側の池は、朝の寒さで薄っすらと水面が凍ったようで冷たそうでした。
大池あるあるその壱|小競り合い

出島にある東屋付近で水鳥観察をはじめた頃、何が原因だったのか?静寂を破り突如始まった二羽の白鳥の小競り合い。






かなりの距離をバタバタと追いかけた後にとうとう追い詰め、そこからひたすら文句をいうように鳴き散らしていた後方の白鳥。手加減無しで一方的に責め立てる様子は、まるで自分を見ているかのようでした(笑)。

怖っ!
さらにアカマツ林の奥へ
見ているこちらも驚くほど白鳥たちは大騒ぎしていますが、Dawn太はそれを見ても吠えも騒ぎもしません。だけどやっぱり犬は天敵のようなものなので、白鳥の姿を横目に確認しながら、雪の積もったアカマツ林の中をもう少し散策することにしました。

途中見つけた動物の足跡。その足型も分からなくらいに丸くなってしまった跡でしたが、アカマツ林にはタヌキでもいるのかな?

こっちに四角いのがあるよ

丼タヌキがそう言うので見てみると、こちらははっきり白鳥と分かる足跡が雪上にいっぱい。
大池の白鳥さんたち、自分たちの意志で陸地にも上がって来るんですね、エサなんて無さそうなところなのに。
再び平和が戻っていた大池で

アカマツ林の中から、再び東屋のある出島付近まで戻ってきました。


さっきはあんなに騒々しかった大池も、また穏やかな時が戻ってきていました。

白鳥も鴨も池の中程に集まっている時でしたが、何かを見つけたのか?大池の中を見つめたまま動かなくなったDawn太。

その時上空には、大池に向かって戻って来る白鳥たちの姿がありました。

一旦大池の中に着水した白鳥の群れは、展望台の向こうに何か見つけたのか、再び水面を走り出します。

あら、こっちの白鳥さんも!

ねぇ、丼ちゃん
向こう岸にいる白鳥さんが…

ややっ、これは早く対岸に行ってみなければ!
大池あるあるその弐|陸にあがった白鳥さん

その時対岸で何が起きていたのかというと…、展望台奥の桟橋の上は▲こんなことになっていたのです。
そっと私が近づいても、二羽の白鳥は警戒する様子もなくそのままそこに立っていました。
最後まで桟橋の上に残っていたのは幼鳥さん。何かもらえるのを期待していたのかも知れないですが、私は何も持っていないので、普段水の中で見られない部分をじっくり観察させてもらいました。


今日の散策はもうおしまいと思って車に乗せたDawn太を再び降ろし、陸にあがったままの幼鳥さんとのツーショットを試みますが、野鳥を驚かしてしまったら来年また大池に来てくれる保障もなくなってしまうので、お互いにこのくらいの距離が精一杯でした(笑)。

おしまいに

今シーズンは地域ごとに違う環境の中で暮らす白鳥たちを観察しましたが、それぞれの場所で、それぞれに違った白鳥の個性のようなものを感じることができました。
自分でも餌付けに成功し、白鳥と仲良くなれて陸地に上がって来てくれた経験もあるだけに、お幕場大池が餌やり禁止になってしまったのは非常に残念に思いました。しかし、これも自然保護のためには仕方のないことだと思いますので、また来シーズンも白鳥たちが飛来して来れる環境を守るためにも我慢しなくてはいけませんね。
ちなみに、記事の中に出てきた「大池あるある」ですが、過去にお邪魔した時にも同じような場面に遭遇しています。
下に貼った2つのブログカードのうちの2013年訪問記では、そんな様子を写真と動画で紹介しています。今回と同じように昼間訪ねたはずですが、滞在している白鳥の数も凄く多かったことが分かる記事でもありますので、お時間の許す方は是非そちらもご覧になってみてください。
Sunday, February 13, 2022|Dawn太 生後2,547日

お幕場の白鳥たち2013♪
今年の瓢湖では、僅かな白鳥にしか逢えなかったこともあり、リベンジで2007年 ・ 2008年の頃に出掛けた事のあるお幕場大池公園の湖に出掛けてみました...

お幕場の白鳥2015♪
雨の予報だったはずなのに、朝起きてみるとなんと晴れ!雨は夕方からと、予報も変わっていた日曜日。神林で買い物したかったこともあり、二年前にここで出会ったこの光景が忘れられなくて、お幕場の「大池」に立ち寄ってみました...
-
お菓子処「小冨士屋」のひな飾りと冬の味覚「水ようかん」|2022岩室温泉ひな巡り最終章
2022/04/03 -
能面アトリエ「無匠庵」のひな飾り|2022岩室温泉ひな巡りPart3
2022/03/31 -
岩室初!ひな壇を彩るカラフルボールと冬の里山とひな飾り|2022岩室温泉ひな巡りPart2
2022/03/29 -
おひな様で、おもてなし。|2022岩室温泉ひな巡りPart1
2022/03/25 -
白鳥おじさんの餌付けタイム2022|阿賀野市瓢湖水きん公園散歩・Part2
2022/03/04 -
瓢湖水きん公園散歩と白鳥2022|阿賀野市
2022/03/02 -
中部地方の「ポケふた」全部GETだぜ!(小千谷市)と、ボクの誕生日
2022/02/23 -
白鳥の飛来地「長嶺大池」Dawn太とお散歩2022|柏崎市
2022/02/10