焼あご中華浦咲(新潟市東区)|あかひげラーメン(にいがた御麺印プロジェクト・Part4)と吉乃川淡麗鶏塩ラーメン(清酒らーめん・Part1)
思うように他県への遠征できない日常が続いているので、すっかり食べ歩きブログと化している弊ブログです(笑)。
さて、たまたま入ったラーメン店で私が知った、NGT48のらーめん部による「にいがた御麺印プロジェクト」。
長岡市に店舗を構える「らーめん食堂あしょろ」の純白のビアンカ豚を使用した麻辣担々麺に始まり、 見附市の「ラーメン弐豚」提供の純白のビアンカのチャーシューが豪快にのった豚そば、さらには純白のビアンカを育てたヨーグルトのご縁でお邪魔した新潟市中央区にある「まっくうしゃ本店」のヤスダヨーグルト担々麺と、すでに3店舗で新潟食材を使ったイベント参加ラーメンをいただいています。
イベントに参加されている県下60数店舗のどのお店も知恵を絞って県産食材を使っておられるのですが、これまで何度かお邪魔したことのある浦咲さんでは「幻」とまで言われる珍しい食材を使っていると知り、時期的にも「にいがた御麺印プロジェクト」の最終章となるこの度は、新潟ならではの冬の味覚を求めて再び新潟市内まで出掛けてみました。
塩ラーメンの老舗人気店「焼あご中華 浦咲」
今では定番となっている「あご(=トビウオ)」を使ったラーメンスープ。その先駆者ともいうべきが、新潟市浦山にあった「らーめん浦咲」(2004-2019)ではないかと思います。

【閉店】らーめん浦咲♪
先にDawn太を海で遊ばせ、その後はスタバに行きたかったので新潟方面へ!すでにお昼の時刻も過ぎたし「さて、何処で何を食べよう?」とラーメン店を検索してみると、評判が良く、まだ行ったことの無い「浦咲 駅前店」という店名が上...
ご夫婦で営んでいた本店以外にも市内には暖簾分けしたお店が幾つかありましたが、行列のできる人気店だった「浦咲 駅前店」も2020年10月に閉店。その駅前店の店長だった方が2021年1月に東区にて復活させたのが、この度お邪魔した「焼あご中華 浦咲」です。

現地に移転オープンして早1年。コロナ禍にあっても変わらぬ人気店で、一度店前を通った時には駐車場が満車だったのでスルーし、昼営業の混雑時を外した午後2時少し前の入店となりました。
店内の様子
雪国仕様で入口は二重ドアになっています。店内入口傍に置かれた手の消毒容器にトビウオがお出迎え。
店内は家族連れでも利用しやすい小上がり席と、厨房前を中心としたカウンター席。
この度は夫婦2人での入店なのでカウンター席に案内されましたが、間にあったパーティションを外してくださるという心遣いが嬉しいです。
私たちの後からも数組のお客さんがありましたが、できるだけ間隔の開いた席に案内するという配慮もあって、感染症対策に気を配っている様子が感じられました。
随時提供している期間限定麺

案内されたカウンター席から目線を上げると、経験豊富なご店主が考案したその時期ならではの限定メニューが貼られています。

【焼あご中華 浦咲】期間限定メニュー「白蛤ラーメン塩」|新潟市東区
にいがたはラーメン王国。県内のラーメン店も星の数ほどあるので、あまり同じお店ばかりに執着しないのですが、前回見た限定メニューが気になり、新潟市内に用事があった日に東区まで足を延ばし、昼の混雑時を外して2ヶ月ぶりの再訪を果たしてきました。 貝ダシのたっぷり出たラーメンは、やはり塩スープに限りますね。...
また時期がきて「白蛤ラーメン塩」が提供されているな…とぼんやりと期間限定メニューを眺めていたら
あら、イベントメニューが2種類ある!
…ということで、今回の浦咲さんでは「にいがた御麺印プロジェクト」参加メニューと、もう1つのらーめんイベント「清酒らーめん」参加メニューの両方を味わってみたいと思います。
【あかひげラーメン】にいがた御麺印プロジェクト参加メニュー
ラーメンを運んでくださった店員さんが、「にいがた御麺印プロジェクト」に参加するためのQRコードが書かれたパネルを持って来てくださいました。実はこれまで他店で参加メニューを3杯食べていますが、スタンプラリーに参加できるスタイルを対面でサービスしてくださったのは浦咲さんが初めてでした。
さて、ラーメンが伸びない程度に、ここでサラッと「にいがた御麺印プロジェクト」のおさらいを。
にいがた御麺印プロジェクトとは
“みんなでラーメンを食べて楽しみながら、新潟県の食文化を盛り上げよう!”ということで、2021年12月1日(水)から2022年1月31日(月)までの期間限定で行われたNGT48らーめん部による「にいがた御麺印プロジェクト」は、新潟県内各地のラーメン店を巡るデジタルスタプラリーです。
この度の企画では県内60数店舗が参加し、各店で工夫を凝らした形で新潟食材を盛り込んだメニューを提供していました。そのメニューを食べて御麺印(デジタルスタンプ)を集めることで、抽選でNGT48らーめん部が手掛けたオリジナル賞品がもらえるというものです。
新潟の隠れた名産品「あかひげ」を使った海老出汁極まる塩ラーメン

あかひげラーメン(950円)
トッピング:生のあかひげ、海老団子、豚チャーシュー、メンマ、水菜、みじん切り長ネギ、小口切り青ネギ
おもてなしのワンスプーン料理のごとくレンゲにこんもりと盛られているのが、あかひげラーメンに使われた新潟県産食材の「あかひげ」です。実はこの「あかひげ」、県民でもなかなか口にする機会の少ない幻の逸品ともいえる食材なのです。

生のあかひげは稀少
標準和名を「あきあみ」といい、主に下越地方で獲れるあかひげは、体長2cmから3cm程のサクラエビ科の小さなエビです。漁期は10月から3月頃で、信濃川や阿賀野川の河口近くの浅海に集まったところを漁獲されます。漁獲量が一定でないため、新潟市の本町市場などで極僅かに取り扱われる貴重な食材となっています。
もし出会えたとしても塩辛やかき揚げなど調理していただくことが殆どですが、やはり一番美味しいのは生食。水揚げした即日でないと生食できないことから、滅多に出会うことのできない生のあかひげは「幻の食材」といえます。
殻が薄く透き通るような姿のあかひげは上品で癖のないエビの味。浦咲さんでは市場で仕入れたあかひげを新鮮なうちに生でトッピングしています。生でいただくとエビの甘みが口いっぱいに広がって、なんとも幸せな気分になります。

トッピングのエビ団子は歯がいらないくらいにフワッフワ。

エビ油を使っていると思われる塩スープもエビの風味豊か。

にいがたっ子に好まれそうな、食べやすいやや縮れの細麺。

あごダシスープの熱で少し白くなり始めた「あかひげ」と一緒に麺を啜れば至福の時。エビ好きにはたまらない一杯でした。
【吉乃川淡麗鶏塩ラーメン】「清酒らーめん」参加メニュー
にいがた御麺印プロジェクトの「あかひげラーメン」が目的でお邪魔した浦咲さんでしたが、ほぼ時期を同じくし、県内のラーメン店ではもう1つのラーメンイベントが開催されていることを知った丼家。
見てしまったからには素通りできず、この日2杯目となるのは、酒どころ新潟が誇る日本酒を使った「清酒らーめん」です。
にいがた清酒らーめんとは
全国一酒蔵の多い新潟県が育む日本酒とラーメン王国新潟のラーメンがタッグを組み、新しい新潟のラーメンブランドを目指す「清酒らーめん」。
2021年12月10日(金)から2022年1月31日(月)までの期間限定で、下越エリア19店舗、中越エリア4店舗、上越エリア2店舗の新潟県内25店舗のラーメン店が参加し、見た目や味・香りなど、新潟の清酒の魅力をラーメンと調和させ、清酒らしさを活かした渾身の一杯を発案し提供するものです。
清酒らーめんの定義
- 新潟の酒蔵が製造する清酒を使うこと
- スープ、麺、具材のいずれかに清酒を使用していること
- 酒の良さが活かされていること
吉乃川淡麗鶏塩ラーメン(焼あご中華浦咲 × 吉野川株式会社)

浦咲さんがコラボした清酒は、吉乃川株式会社の「芳醇 吉乃川」。
芳醇な香りでやや辛口。酒本来の味とコクが生かされた飲み飽きしない晩酌向きのお酒です。
※清酒は煮切って使われているので、車を運転する人も食べられると確認済みです。

吉乃川淡麗鶏塩ラーメン(850円)
トッピング:鶏チャーシュー、メンマ、梅くらげ、大葉、水菜、みじん切り長ネギ、小口切り青ネギ
添付:柚子胡椒
先のあかひげラーメンと同じような塩スープの一杯に見えますが、チャーシューの種類も違えばメンマも全く違うというところに、ご店主の丁寧な仕事ぶりと強い拘りを感じます。
清酒らしさと調和した超淡麗鶏スープ

細麺は共通のものが使われているようでしたが、一口飲んだスープの味が全く違う!
思わず某枕のコマーシャルのように「ちが~う、全然ちが~う!」と叫びたくなるくらい、明確に違う塩スープの味に感動でした。
浦咲さんの代名詞ともいえるのが、厳選した焼きあごを使った鮮烈なあごダシです。焼いてあるので少し香ばしく、それでいて雑味やエグミの無い澄んだ焼きあごスープ。
あかひげラーメンには強いエビの風味があるので変な言い方をすれば誤魔化せてしまうであろう雑味も、超淡麗な鶏塩ラーメンでは誤魔化しようがなく、その洗練されたスープがただただ美味しい。
あえて鶏油なども使わずシンプルなスープに仕上がっているので、ほのかに香る清酒の風味や甘みまでが感じられます。
そしてユニークだったトッピングが、赤く染まった特製の梅くらげでした。穏やかな鶏スープに梅の酸味とコリコリとした食感が心地よい。
写真を撮っている途中でご店主自ら「味のアクセントになりますから」と、刻んだ大葉をトッピングしてくださいました。
別皿にあるのは柚子胡椒。麺が残り少なくなった頃にスープに溶かすとピリッとした刺激がプラスされて、穏やかなスープが幾通りもの味に変化するのもたのしい一杯でした。
食べたらWEB投票

今回の「清酒らーめん」の販売期間中は、「清酒らーめんスタンプラリー」と「WEB投票」が同時に開催されていました。
私はスタンプラリーに興味があるわけではなく食べ歩き専門ですが、WEB投票は清酒らーめんのブランド化に向けて利用者の声を募っているというので、僭越ながら採点方式の投票に参加させていただきました。
近い将来、どんな清酒らーめんが完成形をみるのか、ちょっとワクワクしながらの投票でした。
おしまいに
思いがけず2つのラーメンイベントが重なり、全く違う2つの焼きあご塩スープのラーメンをいただくことになった名店「焼あご中華 浦咲」。私たちは2つのラーメンを1杯ずつ頼み、途中で丼父さんの丼と交換して半分ずつ味わいました。食べ終えて丼父さんは「あかひげラーメン」のスープが美味しかったと言い、私は「吉乃川淡麗鶏塩ラーメン」のスープが好きだと言って結果も二分しましたが、塩スープの持つ奥深さと可能性の幅を感じた浦咲再訪となりました。
そして、食べている時には香りや風味だけがほんのりと主張していた清酒「吉乃川」でしたが、食べ終えて車を走り出してしばらくすると、お酒を飲んだ時のように口の中だけがポッポとしてきて、決して酔ってはいないのですが(清酒のアルコール分は飛んでいますし)、しっかり一杯やったような幸せな気分も感じられました(笑)。
すでにどちらのイベントも期間が終了していますが、幻の生あかひげを食し、清酒の良さを引き出してコラボした淡麗鶏塩ラーメンを堪能でき、大満足なラーメンイベントの締めくくりと始まりになったと思います。
ご馳走様でした。

焼あご中華 浦咲
- 住所:新潟県新潟市東区はなみずき2-10-25 ※Google Map
- 備考:2021年1月18日OPEN
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