【みなとオアシス越後岩船】テラス席ワンコOKの漁師食堂で日本海の幸と緑地散歩と粟島汽船と|村上市
かなり前に情報を知り、ずっと行ってみたかったお店にようやくお邪魔してきました。
本来の目的は港を眺めながらいただくとれたて鮮魚だったのですが、実際に出掛けてみたら楽しみは食だけにあらず。その他のおまけ部分も充実の岩船港訪問となりました。

みなとオアシス越後岩船
新潟県北部に位置する岩船港に2016年(平成28年)7月に誕生した、村上市の新しい観光スポットが「みなとオアシス越後岩船」です。
その昔の岩船地域は海沿いに北国街道浜通から出羽街道浜通へ続く道があったために宿場町として賑わい、古くから北前船の寄港地として栄えてきた岩船港がありました。
また同市には粟島や笹川流れなどの自然資源、瀬波温泉の観光資源、岩船大祭などの歴史や文化資源といったものが豊富に存在しており、岩船港、日本海沿いの遊歩道、瀬波温泉裏手に広がる瀬波温泉海水浴場を含めて国土交通省の「みなとオアシスエリア」となっています。
この度お邪魔した岩船港周辺に位置するみなとオアシス越後岩船には、各種イベントが催される「岩船港緑地」、日本海の鮮魚をたのしめる「岩船港直売所」、粟島への玄関口となる「粟島汽船営業所」があります。
新潟漁協岩船港支所直営「岩船港直売所」と「漁師食堂」

目の前の岩船港で水揚げされた鮮魚や農産物、それらを使った加工品などが販売されている岩船港直売所。それに併設してある、日本海のとれたて鮮魚料理を提供する漁師食堂が、今回お目当てのお店です。
岩船港直売所

岩船漁港で揚がった日本海の幸が並ぶ岩船港直売所内の様子。

テイクアウトはもちろんのこと、購入した焼魚や惣菜などは、漁師食堂に持ち込んで食べることも可能です。
漁師食堂

そして今回岩船まで足を運んだ本命が▲こちらの漁師食堂。漁協特選の新鮮な魚介類が盛りだくさんなメニューが揃っています。

岩船港直売所奥に漁師食堂への入口があります。

店内入ってすぐの場所には岩船漁港を紹介する写真や大漁旗が飾られ、素朴で飾らない漁師町の様子が伺えます。

本日提供のお刺身紹介

券売機
名物は岩船産コシヒカリを使った漁師丼や漁師定食。直売所で購入した惣菜を持ち込んで食べる人用(?)に、ご飯と味噌汁のセットメニューもあります。
お昼時間を大きく外して二度訪問していますが、地魚丼は二度とも売り切れになっていました。

食堂内の様子
漁師食堂は、コロナ禍でも利用しやすいセルフサービス店です。▲こちらの窓口に食券を出し、呼ばれたら同じ窓口に料理を取りに行き、食べ終えたら指定されている返却口に食器を返しに行きます。

店内はテーブル席のみ。窓際の横並びのテーブル席からは、岩船漁港を間近に見ながら食事ができます。
テラス席はワンコ同伴OK
お店の外にはテラス席も設けてあり、初回に行った際にお店の人に尋ねてみると「ワンコ同伴でも使えますよ!」とのお返事をいただいたので、二度目に訪問した際にDawn太も一緒にテラス席を使わせていただきました。

テラス席利用の場合は、お店向かって左側中央にある出入口を利用するのが便利です。

リードフックなどは設けてありませんが、さらに漁港が近くなり、潮の香の中で海の幸をいただけます。

漁師食堂でいただく岩船の海の幸
切って盛り付ければ提供できるので、待ち時間も少なくて腹ペコにはそれも有難かったです。
漁師丼

漁師丼(1,100円)

岩船米を使った酢飯の上に、岩船港のとれたての鮮魚がのった海鮮丼(味噌汁・漬物付)です。
漁師食堂では地産地消に取り組んでおり、使われている野菜の全ては農産市場で販売されているものです。お味噌汁の中に入っている焼麩は、地元の「岩船麩」が使われていました。

鰤、平目、鯵、鯛、鱸、玉子 etc…。丼に盛り込まれた5~6種類の鮮魚。

異なる食感と味わいもさることながら、そのひと切れが大きくて食べ応えがあります。

そして久しぶりで嬉しかったのが平目のエンガワ。
普段、安価なカレイのエンガワをいただいていることが多いので、甘くて弾力のある平目のエンガワは格別に美味しかったです。
漁師定食

漁師定食(1,100円)
丼と同価格で提供される豪華な舟盛りの漁師定食。こちらは岩船産コシヒカリの白いご飯に漬物と岩船焼麩入りのお味噌汁付き。

二度の訪問時期がどちらも6月中でしたので、刺身の種類的にはほぼ同じ。定食の場合は、丼に入っていた平目のエンガワと玉子がタコの刺身に変更されていたのが違う点でした。

お刺身本来の味をたのしみたいなら定食で、酢飯が好きな人は丼で!と二通りの味わい方ができる漁師食堂の名物料理たちでした。

漁港を眺めながら食事をしていると、この日の午後到着の粟島汽船が入港してくるところでした。
あとで見に行ってみよう!

結局、天からは何の恵みも落ちて来なかった…。
交流と憩いの場「岩船港港湾緑地」
漁師食堂で遅いお昼を終えると、今度は先ほど見掛けた粟島汽船を見物するために腹ごなしの港公園を散歩してみようと思います。

向かう岸壁には、小型の漁船が停泊しているのを見ることができます。釣りのための遊覧船などもあるようでした。
そして漁船を背にすると、目の前には広々として気持ちの良い岩船港港湾緑地の空間が広がっています。
野外ステージやイベント広場、休憩施設を兼ね備えた港湾緑地は、イベントを通じた交流の場となり、市民の憩いの場ともなって利用されるところです。

船輪をモチーフにしたようなモニュメント
ポケストップにもなっているモニュメントには「練習船寄港の地」の文字が刻まれています。

砕氷艦「しらせ」のスクリューブレード
海上保安庁からの貸与品という、砕氷艦 初代「しらせ」のスクリューブレードが展示されていました。
初代「しらせ」は1982年(昭和57年)から2008年(平成20年)までの25回、南極地域で活躍た観測船です。スクリューブレードは4枚羽構造で、展示されているブレードはそのうちの1枚です。
粟島汽船の発着地「粟島汽船営業所」

岩船港緑地公園から港の様子を眺めながらさらに少し歩くと、先ほど目にした粟島汽船が停泊する粟島汽船のりばに到着します。
現在の岩船港は商・漁港として機能しており、粟島への玄関口として岩船港からフェリー及び高速船が就航し、粟島の生活や観光航路の拠点として大きな役目を担っています。

停泊しているのは、それまでの27年間働いてきた「フェリーあわしま」からバトンタッチし、2019年(平成31年)4月から運航している新造船の「フェリーニューあわしま」です。
船内はバリアフリー化がなされ、エレベーターや多目的トイレ、横揺れ防止装置などがついてそれまで以上に船旅が快適になっているとのこと。運航時間も10分短縮され、岩船-粟島間が1時間35分でつながるようになりました。

普通船フェリーニューあわしまの大きなアンカー

400名収容できる

654トンという迫力の船体が隔て無しで間近に見られるのは、乗り物マニアでなくてもワクワクします。
普通船フェリーニューあわしまの出航風景

15時15分に岩船港を出港する便の準備が整ったようなので、私たちもフェリーから少し離れて出航の様子を見学します。

皆さん良い船旅を!
▲クリックでYouTube再生
案の定、大きな汽笛に驚いて後ずさりしているDawn太がツボでした(笑)。
ゆっくりと左に旋回して岩船港を出た粟島汽船は、日本海で右手に進路をとり、時速46km程度のスピードで粟島へと向かいます。

フェリーが出航した後の粟島汽船のりば
フェリーを見送った後に私たちも車に乗り込んで日本海沿いの道路を走りますが、まだ日本海にその雄大な姿が浮かんで見え、のんびりとした船旅であることが伺えるようでした。
おしまいに
岩船港「漁師食堂」で美味しい鮮魚を!という目的から発展し、ちょっとした港探訪になった日でした。
新造船の「フェリーニューあわしま」が就航して間もない粟島汽船ですが、新型コロナの影響をまともに受けて経営は赤字となっています。これは佐渡汽船にもいえることで観光船の辛いところ。どうかこの局面を無事に乗り越え、観光客と小さな離島の魅力をつなぐ架け橋となり続けて欲しいと願わずにいられません。
そして、念願だった漁港直販で提供される漁師食堂の鮮魚は間違いなく美味しかったです。しかも、大ぶりで食べ応えもあってこの価格はとてもお得。犬同伴で楽しめるお店、また一つ発見になりました。
7月中旬からは、村上の夏の風物詩である岩ガキも味わうことができますよ。
ご馳走様でした。

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