【ジェラート雪鹿】幻のフルーツといわれる「ポポー」を使ったジェラートをいただきました|長岡市
この日のお昼はジェラートでした。(笑)

新米購入のため長岡市まで買い物の足を延ばしてみた日。気が付けば昼時を大きく外れてしまい、そろそろ時刻はおやつ時。
長岡市の千秋ふるさとの森に行くと、軽食と一緒に美味しいジェラートが楽しめるお店があったことを思い出し、アイス食い、過去に何度かお邪魔したことのある「ジェラート雪鹿」を訪ねてみました。

雪鹿|ワッフルジェラート♪
千秋ふるさとの森にある喫茶「雪鹿」ちびの大会が済むと、クールダウンの冷たいスイーツを求め、長岡にある「千秋ふるさとの森」へ。産業交流会館をはじめとし、県立近代美術館やリリックホールなどの文化施設がある敷地内は、花や緑豊かに整備の行き届いた憩いの場になっています...
久しぶりに入店した雪鹿では偶然にも、半世紀生きてきた私にもまだあったんだ!な、人生初の謎なるフルーツとの遭遇!
今では「幻」とまでいわれ、懐かしい人には懐かしく、私にとっては初めての出会いとなるフルーツを使った手作りジェラートをいただいてきたお話です。
幻のフルーツに出会えたらラッキー!な千秋ふるさとの森にある「ジェラート雪鹿」

千秋ふるさとの森は、県立近代美術館やリリックホールなどの文化施設が点在してある公園です。周辺地には水辺や季節の花などがみられ、緑豊かに整備の行き届いた市民憩いの場となっています。近年ではポケモンGO!の聖地とも…。(笑)

噴水広場目の前にあり、県立近代美術館からつながるアトリウム。施設内は無料開放の休憩所にもなっており、美術館帰りや公園内で遊んだ際の休憩場所としても最適な場所となっています。
このアトリウム内にあるのが、手作りジェラートを提供する目的のお店です。
「雪にお」が店名の由来というジェラート雪鹿
ショップ名の「雪鹿(ゆきしか)」は、利雪産業の「雪にお」で雪氷を販売していた「雪しか屋」の屋号に由来しています。
その昔、まだ各家庭に冷蔵庫などが普及していなかった時代、長岡では雪をピラミッドの形に積み上げ、そこにムロを覆った「雪にお」という雪室(冷蔵庫)を利用していました。長岡の人々は「雪にお」のことを親しみを込めて「雪しか」と呼んでいたそうで、それが現在では、毎冬開催される利雪イベントや、この度お邪魔したショップの名などが往時の名残りを感じるものとなっています。

ジェラート雪鹿は、地元周辺の旬食材を中心に用い、出雲崎町「良寛牛乳」のミルク、新潟市「塚田牛乳」の生クリームに砂糖を加えただけの、添加物を使わずに丁寧に手作りされる自然派志向のジェラートがウリのお店です。その他にはカレーやコーヒー、紅茶、ケーキなど。
暑い時期はもちろんのこと、周辺地でイベントなどがある日には、早いうちに売り切れてしまうジェラートメニューも多々あります。午後からしかお邪魔したことが無い私は、いつも出遅れ気味な感じです。(汗)

お店の利用は食券制
しばらく来ないうちにメニューが整理され、以前食べて当てにしてきたワッフルジェラートは、メニューから外されていました。
はて困った…。なら、今日のジェラートは何が出ているのかな?と思って視線を移すと…。

カウンターの上にある「ポポー」って何⁉
明治時代に日本にやってきた、濃厚な甘みと香り豊かな幻の果実「ポポー」
ポポー(pawapawa)とは、北米原産のバンレイシ科の落葉樹に生る果実で、古くからネイティブアメリカンに親しまれてきたフルーツのことです。日本では「ポポー」の名で呼ばれることが多いようですが、標準和名は「ポーポー」となっています。また、その見た目から「アケビガキ」などという呼び方もあるようです。
ポポーは明治期に苗木が日本に持ち込まれ、以後、国内各地で栽培がはじまります。
- マイナス20度までの耐寒性を持ち、国内殆どの地域で栽培が可能なこと。
- アセトゲニンといわれる強い殺虫成分を独自に持ち、病害虫に強く無農薬で栽培が可能。初心者でも容易く育てられる果物だったこと。
- 栄養豊富で身体にも良いこと(バナナと同等のカロリーと栄養素を含み、食物繊維と脂質はバナナよりも多く有する)。
以上の理由から、戦後の食糧難の時期などにかけ、一時は農家の庭や民家の庭木などとして爆発的に普及します。
反面、自然落下した実が収穫果となりますが、足が早く、落ちた実を放置しておくと悪臭のもとになってしまうことなどもあり、次々に目新しい果物が入ってくるようになると、庭木として植えていたものを切ってしまう家庭も多く、今では栽培農家も極僅かで「幻の果実」といわれるに至ります。
別名は「森のカスタードクリーム」

1個110円で販売されていた生ポポー
春に赤黒いエキゾチックな花を咲かせ、秋に結実し、一枝から放射状に数個の実をつけるポポー。収穫果はうち二個程度。一つの果実は150~450g程の手のひらサイズです。
バナナよりもずっと薄いという表皮を剥くと、中からは芳醇な香りを放ちながらクリーム色の柔らかい果肉が顔を覗かせ、中には柿の種に似た大きめな種がいくつも並んで入っています。酸味を感じないその味は、バナナやマンゴー、リンゴ、アボカドを足して割ったような、トロピカルフルーツのようなクリーミーな甘みある味わいです。
アメリカでは「アメリカン・カスタードアップル(American custard apple)」や「森のカスタードクリーム」などとも称される一方、日本ではバナナが高級品だった戦後にバナナの代用品として植えられた地域も多く、「貧乏人のバナナ('poor man's banana)」などという呼び方も。
そんな時代背景もあり、日本でのポポーは、60代以上の人に知名度が高いそうです。その世代の人たち、ポポーを見て当時の味を思い出し「懐かしむ派」と、栄養があるからと散々食べさせられ「もう見るのも御免派」とあるそうですよ。
6年前から「ポポージェラート」を販売している雪鹿
時代が巡って近年では、当時の味を懐かしむ人や物珍しさも手伝い、ポポーブームが再燃しつつあるとか。
ここ数年、町おこしのためにポポー栽培を始めたり、ねっとりと甘い果肉が加工品向きであると、地域ぐるみで取り組むところもあるようです。

ダブルジェラート400円(右手前がポポー、左奥はいちじく)
ジェラート雪鹿ではそれよりも以前にご縁があり、秋にポポージェラートを提供するのも今年で6年目だそうです。
自宅の庭にポポーの木を所有する県内在住の人が、ジェラートの幟旗を目にされて店まで訪ねて来られ、「ジェラートの材料にどうか?」と持ち込まれたことがきっかけだったそうです。私と同年代か、少し年上と思われるご店主。以前にポポーを召し上がった経験があったらしく、願ってもない食材の提供に喜ばれたそうです。
そこから始まる試行錯誤の日々。果肉と皮の間や種のまわりに特に甘さと芳醇さがあるので、皮を剥いて種を取り除いたら、新鮮なポポーを生のまま、余すことなく丸ごと使ってジェラートに仕立てるそうです。
ジェラートを食べての感想・その他
新鮮ミルクとポポーが合わさっても、豊かな風味まで感じられるジェラート。初めて口にしたポポー本来の味がはっきりとわかるって凄いです。
奥に写るいちじくも、ようやく前日ジャムに仕立てたのだとかで、この日はこの秋はじめていちじくジェラートが登場した日でもあったようです。
お昼は食いっぱぐれてしまったけれど、雪鹿でラッキー続きだった私。お店の人はとても気さくで、実はジェラートを食べたあと、30分も立ち話でポポー情報を聞かせてくださっていたのです。お店の人のポポー情報量は半端なく凄かった!あまりに濃密な内容で、お聞かせいただいた話の三分の一もお伝えできなかったと思います。
そして、初めて出会った珍しい果物が、県内でもまだ栽培されていると知り、形容しがたいその美味しさに、売られている場所など、もう少し探してみたくなりました。
楽しくお聞かせいただいた立ち話の最中も、気がかりだったのは別行動だったDawn太のこと。私がジェラートを食べている間、旦那と一緒にふるさとの森公園をずっと散歩していましたが、途中で生後5か月というパピボー♀に出会ったそうで、何気にDawn太もおいしい思いをしていたようです。(笑)
おしまいに
ポポーの収穫時期は9~10月にかけての短い期間のみ。雪鹿のジェラートとして登場するのも、生ポポーが手に入る限られた期間のみと思われます。ポポーが懐かしい人も、初めての人も、香り豊かで優しい甘さの地産地消品「ポポージェラート」に出会えたなら、是非試してみてください。
ご馳走様でした。

ジェラート雪鹿
- 住所:新潟県長岡市千秋3-315-1 千秋ふるさとの森公園アトリウム1階 ※Google Map
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