天空の花嫁
この三面ガラス張りのクリスタルチャペルが、本人たちにとって一番の決め手になったそうです。

私事で恐縮ではありますが、昨年秋に入籍を済ませ、一足早く新婚生活を送っていた長女が結婚式の日を迎えました。
感謝の気持ちいっぱいの、手作り感溢れる結婚式でした

普段着慣れない和装は小物も多くて、自分の着付けがすっかり済むまでは、何か忘れ物が無かったか?と気が気でなかった私。自分の身支度を整えて親族控室に入ると、おめでたい席では欠かせない「桜茶」が用意されていました。
改まったお祝いの席が初めてな末っ娘が「旨い、旨い」と、初めて口にする桜茶を喜んでいただいておりました。(笑)

受付に設けられたウェルカムボードには、この日、犬生初となる長時間の留守番を体験したDawn太がこんにちは!していました。あと、のちの披露宴で流れたスライドショーの中でも、荷送りをした日に新居の前で撮影した長女とDawn太の写真が登場していました。
常時タキシード着用のDawn太なのに、ワンコは参列できなくて残念!
新潟ならではの景色に見守られながらの光あふれるチャペルウエディング
9月に入ってもバタバタと忙しくて、Orionのお墓参りに行けなかったことがひとつ気がかりでした。しかし、式を挙げたチャペルは三方向がガラス張りという仕様。その正面からは、新潟のシンボルである信濃川や萬代橋はもとより、遠くOrionの眠る山までが見渡せるので、Orionもその一部始終を一緒に見守って祝福していたことと思います。


結婚証明書を書く花嫁(正面に萬代橋も見えています)

バイオリン、フルート、オルガンの生演奏の中で感動ある入退場。チャペルの中にいるはずなのに、ガラス張りの開放的な空間がそうさせるのか?、不思議と神前結婚式のような堅苦しさを感じない、でも、とても厳かな良いお式でした。
ホテル最上階のスカイバンケットルームで今時の披露宴

豪華客船の船内をイメージしたような披露宴会場には、高砂も金屏風はもとより、雛壇無しで招待客と同じようにセットされていて驚きでした。最近の若い人たちは、お仲人さんも立てませんしね。
会場内のBGMも、付き合っていた当時に二人で聴いていたと思われる、誰もがよく知るヒット曲がずっと流れていました。
ウェディングケーキ入刀とファーストバイト

五段もあるような背の高いフェイクケーキは、バブル全盛期だった私たち世代のウェディングケーキの話。(笑)今はシンプルだけど、美味しい生ケーキが主流なんですね。

生ケーキだからこそできるのが、ケーキ入刀後の定番イベント「ファーストバイト(first bite)」
う~ん、きっと長女も立派な鬼嫁に…(笑)ではなく、食べさせてあげるケーキの大きさは、愛情の大きさに比例しているらしいです。新婦紹介の中「得意なものは料理」の一行に耳を疑いましたが(笑)これからずっと、旦那様に美味しい料理食べさせてあげてね。
サプライズ満載だった退場シーン
披露宴も進むとお色直しのため、新郎新婦は一時退場となります。

一足先に退場する新婦のエスコート役に、息子と末っ娘という突然の指名。
三兄弟で手をつないだシーンなど親の私もこれまで見たことが無く、これはさぞ感動的なシーンになるかと思いきや、パニエで膨らんだ姉のドレスの裾を踏まぬよう、両サイドでオタオタしながら新婦の手を引く子どもたちに冷や冷やで、泣くに泣けない母でした。

新郎との退場役には、新郎側のおばあちゃまが指名されました。
仕事柄カメラを使うこともある息子なので、ここまでスナップ撮影係を頼んでいましたが、私も自分の手が空くようになり、いつものようにカメラを持ち出して婿さんとおばあちゃまの撮影に。孫と並んで恥ずかしそうなおばあちゃまに「おばあちゃん、笑って!」と一言声を掛けたら、抑えていたものがこみ上げてきてしまったようで、笑顔どころか、逆に泣かせてしまうという結果に。(汗)おばあちゃま、ずっとハンカチで涙を抑えながらの退場シーンになってしまいました。
お色直し後のキャンドルサービス

お色直し後の入場でキャンドルサービスがされるのは、30年前の披露宴の流れとも変わりませんね。

新婦側の家族テーブルは、キャンドルサービス最後の点火です。酷暑を乗り切って参列できた両婆さんたちが見守っていますが、どちらも孫娘の晴れ姿に(和装は特に)目を細めていました。

メインキャンドル点火。お姉ちゃん、とっても嬉しそう。
今はキャンドルもシンプルなんですね。私たちの時には文字通り「メモリアルキャンドルですっ!」という感じで数字が入った、高さ50センチもありそうな巨大な蝋燭に火を点したものでした。災害で停電になった時にこれがあれば重宝しそうな、そんなキャンドルだったんですよ。
地上120mからの眺めも最高

新婦の和装スタイルが軽やかな感じになったことにも時代の流れを感じました。(花嫁のお仕度の入りは、私の入り時刻と同じでOKでした)手にする和装用のボールブーケは、待機時は窓辺を彩る小道具のようでもありました。
そんなボールブーケが眺めていたのは、地上120mから見下ろす新潟の街並み。

披露宴の主要イベント開催時には閉まっているカーテンも、会食時にはオープンになります。すると、スカイバンケットルームからは市内の景色を一望できるはもちろんのこと、信濃川最下流部の様子なども見えてまた印象的でした。手前に見えているのは佐渡汽船乗り場です。
美味しくないわけがない料理たち

実は今回の結婚式、その全てを新郎新婦の二人でプランニングしました。私たち親は暢気なもので、ちょっと気取ったランチにお呼ばれした感じ。普段行ったことのなかったホテルの料理も楽しみの一つでした。

ゲスト一人一人に、感謝の気持ちが込められた、手書きのメッセージカードが添えられていました。


お馴染みメーカーのビールもお祝いバージョン。家族テーブルに、おめでたいネーミングの珍しい日本酒が並んでいました。
シャンパンでの乾杯で宴の始まり。料理は和洋折衷のコース料理でした。


左:~祝宴の始まり~海の幸と大地の恵みのクリスタル仕立て(金粉が華やか)|右:お造り三種盛り(右手前に添えられた「えご」が新潟らしい)

右手前:オマール海老のロティ香草風味 セロリラブピューレと共に|左奥:気仙沼産フカヒレ姿のロワイヤル仕立て


左:鯛の葱生姜蒸し シーフードソース|右:牛フィレ肉の香草パン粉焼き ポワブラードソース


左:お赤飯|右:オレンジのシブースト ほろ苦いチョコレートのアイスを添えて


「デザート食べたのに、またケーキが出てきたよ!」と思ったら、こちらは番外編でウェディングケーキのお裾分けでした。みんなで幸せを分かち合っていただく。これも全てが生仕立てのウェディングケーキの良い点ですね。
すでにお腹いっぱい!でもデザートは別腹。とても軽いスポンジケーキで、苦も無くペロッといただいてしまいました。
〆のコーヒーをいただいて、コース料理終了です。ご馳走様でした。
おしまいに
披露宴の最中に旦那が、「長く付き合って結婚するのも良いもんだな。」と、ポツリと感想を漏らしておりました。私は二十歳で旦那と知り合い、22歳でこの家に嫁ぎました。お互いの青春時代って知らない同士です。
長女は高校時代に婿くんと出会い、卒業して大学生になってからお付き合いをはじめています。同じ部に所属していたので、そんな関係になる前から私も部員の一人として知ってた婿くんでしたし、息子にとっても部活の先輩という関係でした。今思うと、みんな不思議なご縁に感じます。

そして結婚式というと、花嫁も花嫁の母も涙、涙のイメージですが、終始笑顔だった、ある意味つまらない花嫁とその母。(笑)おしとやかであるべきはずの花嫁に至っては、大人になってからは家でも人前でも馬鹿笑いするようなことも無くなっていたのに、婿くんや親しいお友達に囲まれている時、こんなにも楽しそうに全身で笑う姿を見て、少し驚いた私でした。
私にとっても、寂しい時期はとうに過ぎました。昨年秋、本当にあっという間に事が運んで家を出て二人で暮らし始めたので、その時に母親としての寂しさを経験し、克服しました。挙式の当日に別々の家から会場に入ることもあり、今となっては行き遅れずにもらってくれる人があって、めでたい気分だけの一日でした。
二人がお色直しの最中、会場内に流れたスライドショー。会場に来ている親しい人も、お世話になったのに来れなかった人も、懐かしい顔がみんな出てきたスライドショー。私にとっても懐かしい時間が走馬灯のように蘇った瞬間でした。
何でも大きくて派手なことがステータスだったバブル世代の私たちの結婚式とは違い、ゆとり世代は堅実で、メリハリある結婚式を自分たちのスタイルで賢くつくり上げている気がしました。終始和やかで笑い声の絶えない、居心地の良い披露宴でした。

長女が使っていた部屋に一週間干した着物も、ようやく私の夢の時間と共にしまいました。
子育ては夢の積み重ね。結婚式というのは、親子お互いに「ありがとう」のエール交換の一大イベントなのかも知れません。
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