ペットと一緒にお参りできる長岡の新スポット「忠犬しろ神社」|悠久山蒼柴神社
普段、動物を連れて神社仏閣に入るべきでないと考えている私も、最寄り駐車場の利用が制限などされてしまう特殊な条件下では、止む終えず、Dawn太を連れて境内を通過しなければならない場合も無いわけではありません。

お花見時期に長岡市の悠久山公園に向かう際、どうしてもそうならざるを得ないのが、同じ悠久山内に鎮座している蒼柴神社。今年、緑色の桜「御衣黄」を見に行った日もそうだったのですが、そこでペット飼いには嬉しい新発見があったのでご紹介します!
今年もDawn太と一緒に、悠久山公園に咲く緑色の桜「御衣黄」を見に行ってきました...
蒼柴神社
長岡藩三代藩主・牧野忠辰公が御祭神という蒼柴神社。忠辰公の没後、京都の吉田管領家から蒼柴明神の神号を与えられ、忠辰公と四代藩主となった忠寿公が尊崇された「事代主命(ことしろのぬしのみこと)」の社を建ててお祀りしたのがはじまりと伝わります。
当初、社殿は長岡城内にありましたが、九代藩主・忠精公の時、忠辰公50回忌に当たり現在の悠久山の地に日光東照宮を模した権現造りの社殿を完成させ、今日に至ります。
長岡藩開府400年事業として建立した「忠犬しろ神社」

蒼柴神社境内地(社殿すぐ脇)に、昨年のお花見時には無かった「忠犬しろ神社」が完成し、ペット連れで一緒に参拝できる新たなスポットとなっていました。

2018年は長岡藩開府400年であったことから、長岡の歴史を後世に伝えるため、長岡藩三代藩主・牧野忠辰公につかえた忠犬「しろ」を祀って建てられたそうです。
忠辰公が愛した「しろ」について
忠犬しろ神社横には、忠辰公の愛犬であった、秋田犬「しろ」についての説明板がありました。
忠犬しろの話、実は私、この度初めて知りました。新潟県内に伝わる忠犬物語は、タマ公ばかりではなかったのですね。
おや!悠久山の地には、すでに「しろ」を祀った場所があるというので、先にそちらを見学してきましょうか。
蒼柴神社北参道入口付近にある「白狗の塚」

その塚は境内地から少し離れた、誰も気がつかないような場所にひっそりとあり、風雪にさらされた石碑の文字は薄れて読めないほどでした。

貞享(1684~1687)の頃、三代藩主・牧野忠辰公は中沢村の農家・善兵衛の家から白い犬(当時の秋田犬)をもらい受けて愛育していました。これが「しろ」です。
参府した忠辰公を慕った「しろ」は、約76里(300㎞)の道のりを追って江戸まで行ってしまいました。ところがある時、「しろ」は尾張候の唐犬に噛みついて傷を負わせてしまいます。忠辰公に叱られた「しろ」は、元の飼い主である中沢村の善兵衛の家に行きましたが「殿様に差し上げたのだから、殿様の許しがなければ家には入れられない。」と、事情を知る由もない善兵衛から長岡城に戻るよう追い返されます。しかし「しろ」は城へは戻らず、中沢村から少し離れた丘で数日間悲しく鳴いており、声がしなくなったと思ったら、ここで息絶えていたといいます。
のちの人たちが塚を盛り、石碑を建て、しろを「義狗」と呼んでここに弔いました。
それからおよそ百年後の天明元年(1781)、忠辰公が蒼柴神社に祀られることとなり、この「白狗の塚」の傍へと移って来られたのです。

平成の世になり、大好きだった殿様の傍に祀られた「忠犬しろ神社」

忠辰公が蒼柴神社に祀られてから240年余りの時を経て、忠辰公としろの距離がさらに縮まりました。

今は大好きだったお殿様と並んで「しろ」が祀られ、他のペットたちの健康や安全を見守っています。

さぁ、Dawn太も一緒にお参りしよう!
ん!?

お賽銭をあげようと「しろ」像に近づいてみれば、何と、お賽銭入れのそばにリードフックまで完備されているではありませんか!

こんな風に記念撮影しても良いということ!?(笑)
神仏は遠い存在のような気がしますが、ペットも一緒に「しろ像」間近まで行ってお参りできるって嬉しいですね。
犬用の授与品も豊富

しろの後ろに絵馬が奉納されているように、蒼柴神社には愛犬用の授与グッズも各種取り揃っていました。
希望があれば、ペットのお祓いなどもしてもらえるそうです。

ペット用の守札は「愛犬守」と「忠犬しろお守り」の2種類。

ペットみくじは「犬用」「猫用」と用意されていました。

Dawn太のために「犬みくじ(100円)」ひいてみました。
犬生初の「犬みくじ」は、飼い主にとっても人生初でした。

さて、結果は… まずまずの「中吉犬」。
勝手に「忠犬」に引っ掛けてあるのかな!?なんて思ってニンマリしておりました(笑)

Dawn太との絆「良好100%」っていうのが嬉しい!
…と思ったら
そう思ってもらえるように、さらに努力して接しなさい!ってことなんですね。はい、がんばります。

みくじかけは人用も犬用も無いようなので、しろ神社に近い場所にあったみくじかけの方に結んできました。
忠犬さんのご利益がありますように。
蒼柴神社 御朱印

何度も訪ねている神社なのに、この度初めて御朱印を頂戴しました。
平成最後の日付入り。これも記念になります。
合わせて、忠犬しろ神社の御朱印があるのか?尋ねてみましたが、今現在は御朱印の用意はないそうです。
絵馬やお守りを求める愛犬家が多ければ、いつか忠犬しろ神社の御朱印が登場する嬉しい日がくるかも知れないですね。
おしまいに
長岡の人たちに「お山」の愛称で親しまれている悠久山には、蒼柴神社をはじめ、公園や小動物園、史料館などがあり、市民憩いの場であり、愛犬家には良き散歩コースでもあります。そんな場所に愛犬と参拝できる神社ができたのも、新しい時代に沿った神社の在り方なのかも知れません。
毎年のお花見の際、蒼柴神社の境内を犬連れで通り抜ける度に、神域を犯しているようで申し訳ない気持ちがあり、ちょっと小走り気味に通り抜けていました。それが、忠犬しろが忠辰公のお傍に祀られたことで、犬連れでも堂々と境内を歩けるようになったのは嬉しいことでした。
きっとしろも、そんな様子を眺めつつ、ご主人と一緒にいられることを喜んでいるのでしょうね。
April 28-30, 2019|Dawn太 生後1,525-1527日