奥会津百年水と幻の青ばととうふ|Dawn太と名水Part70
2018年10月18日
三連休中に行きたい場所がありましたが、台風25号が危険な温帯低気圧に変わったためにお天気不安定。小雨降る中、目的地を別方向へとチェンジです。
先月、彼岸花鑑賞のために栃木の地を訪ねた際、お昼に偶然立ち寄った 那須豆腐茶屋。
以前の店名を「玉梨とうふ茶屋 那須食べ処」といったようで、「玉梨とうふ茶屋」の本店はお隣福島県の奥会津にあるということ。 

玉梨とうふ茶屋といったら、「幻の青ばととうふ」でも有名なお店!
当時の記事の〆にも書いたように、「幻の青ばととうふ」を求め、今度は本家本元にお邪魔してきました。
お店前の水船に導水されているのが、今回の名水「奥会津百年水」
奥会津金山の地は、冬になれば2mもの雪が積もるところ。真っ白に降り積もった雪は、標高1,099.8mの高森山のブナ林にしみ込み、悠々百年の時をかけ、とうふ茶屋へ辿り着く地下水となります。

水飲み隊長にも差し出してみましたが、最近は大人になって気難しくなり、自分が飲みたくもない時に水を差しだされても、ソッポを向いてしまいます。(汗)
私たちもいただいてみましたが、甘みもあってまろやかな水でした。
奥会津金山といえば、国内でも稀少な天然の炭酸を含んだ井戸があり、我が家もDawn太を連れ、昨年春には「大塩天然炭酸水」「滝沢天然炭酸水」を訪ねています。すぐ近くにあるのに、どうしてその時にさらなる名水候補としてこの水が上がって来なかったのだろう!?と、ちょっと不思議な気がして、さらにもう少し調べてみました。
「福島県湧水」や「福島県の代表的な湧水」など、名水関連を掲載したサイトを調べてみましたが、残念ながらこちらの「奥会津百年水」は、その中に名を連ねてはいませんでした。
名水の指定はなくとも、玉梨の地域にとっては自慢の名水であり、とうふ茶屋のとうふたちは、この水があるからこそ有名になったとも言えます。


今時めずらしい茅葺屋根が、幻のとうふを売っているお店の風格をも表しているようです。

お店の暖簾が裏返しなのにも理由あり!
▲歴史を偲ぶ三本の門柱
店舗入り口付近にある三本の角柱は、会津藩滝沢本陣の栗ノ木の門柱だったものだそうです。戊辰戦争の際には本営となり、白虎隊もここで命を受け、戸ノ口原の戦場へと出陣しています。門柱には打ち込まれた銃弾が残り、戊辰戦争の激戦が伝わってくるような時代の産物です。


裏返し暖簾を潜って入った先には、奥会津金山特産の「赤カボチャ」が販売されていました。
金山町の公式キャラクター「かぼまる」の頭は、この赤カボチャでデザインされています。
前回、この町を訪ねた日に道の駅で名水・炭酸水を購入し、赤カボチャソフトを堪能しており、当時の記事にかぼまるのイラスト幟旗も一緒に見られます。

店舗に入ってすぐの場所に、通常の大豆と青ばと豆が並んで展示されていました。
青ばと豆とは青大豆(枝豆)のこと。ご店主は、子どもの頃に食べた青ばととうふの味が忘れられない!と、すでに人々から忘れ去られていた「青ばととうふ」を、独学で復活させています。
今では枝豆の豆腐も当たり前のようにスーパーに並びますが、きっとその火付け役ともなったのは、「幻の」とつく、こちらのお店だったのではないか?と想像します。
こちらのお店、食事のできるスペースがかなりユニークでした。

かなり有名なお店らしく、何度もメディアに取り上げられているようで、今までに放映された番組のVTRがエンドレスで流れていました。

そして、最初お仏壇なのだと思っていた場所には、よく見るとお不動様が祀られていました。

そして一番驚いたのは、お不動様が睨む先に位置する客席の真下に、大きな水槽があるということ!

何と!泳いでいたのはチョウザメ。
流れ込んでいる水も、お豆腐を作っているのと同じ「奥会津百年水」だと思いますが、そうだとしたらチョウザメさん、かなり贅沢な環境で過ごしているということになりますね。

見上げる天井には、建久2年(1192年)に源頼朝の家臣・佐原十郎義連が、平泉に落ち延びた義経を成敗した手柄として頼朝から賜ったという屏風が飾られていました。佐原十郎義連からご店主の初代にあたるご先祖様におくられたことにより、代々の家宝になっているそうです。

あとは、戊辰戦争の際に城門や石垣を破るのに使われた石弾とか…。

お豆腐屋さんには似つかわしくないような品々が置いてあり、注文品を待つ間、退屈せずに済みました。

ずらっと並んだ、青ばと豆を使った商品の数々です。
大自然の中ですくすくと育った「青ばと豆」と、ご店主自慢の「奥会津百年水」が生み出した逸品たち。もちろん苦汁にも拘り、「天然塩田にがり」が使われているそうです。

温・冷が選べたので、温かい方を選びました。柔らかできめ細かく、口の中でフワッと溶けてゆきます。

普段食べている木綿豆腐よりも、さらにずっしりと身が詰まった感じのお豆腐でした。
末っ娘は寄せとうふの方が好きだと言って食べていましたが、凝縮されている分、味が濃厚なので、私はこちらのお豆腐の方が好きかも知れません。

お豆腐には削り節が付いて提供されます。その他、醤油・山塩・すりろし生姜・お店でも販売している味みそなどの調味料。青ばと豆を贅沢に使って作られているので、何もつけずにいただく方が美味しかったです。

青ばと豆乳ソフトを食べるつもりで行ったのに、メニューの中にアイスがあったので、急遽変更してこちらに!
青ばととうふとして作ったものをもう一度ペースト状にし、青ばと豆の粒々と一緒にアイスに仕上げてあります。シャリッとした食感とクリーミィーな食感の部分があって、豆の味も濃厚で美味しかったです。

「雪花菜」と書いて「おから」とお洒落に読ませるお店のドーナツ は、食事をしている間にも売り場に行列ができるほどの人気商品です。

青ばととうふを作る時にできる豆乳とおからに、ミックス粉をブレンド。食べる人の健康を気遣い、ヤシ油を使って揚げてあるそうです。
ほんのりとした甘さがあるのは、ミックス粉に入っているであろう少量の砂糖と、青ばと豆乳の甘みだと思います。揚げたてで提供されるのでふかふかで、今回の料理の中で一番美味しかったかも(!?)
幻の青ばと豆が、こんなにも満喫できるって幸せ。お豆腐もアイスもかなり盛りが良いので、3人でこれだけ頼んでお腹いっぱいでした。ご馳走様でした。
お店のステンレスの水槽の中や冷蔵庫のには、先ほど食べた商品の数々が販売されています。

我が家もお土産に、いまでは本店でしか手に入らない豆腐を二丁買いました!これと一緒に、美味しかった雪花菜ドーナツをテイクアウト用に2個追加購入。
ついさっき揚げたばかりで、出来て間もないドーナツだったはずですが、ご店主さん、手渡す前にもう一度油で揚げ直してアツアツを持たせてくださいました。しかも、「3人で来たんだから、3個持って行きなさい!」と、1つ多めにサービスしてくださったのです。
普段、甘いものなど殆ど食べない旦那が、このドーナツはかなり美味しかったらしく、車に乗り込むとすぐ、2個ともペロッと完食していました。この時はお腹がいっぱいで、追加のドーナツに見向きもしなかった末っ娘も、小腹が空いてくると妙に未練たっぷりな感じで「あの時に食べておけば…。」と、一言漏らしていました。
翌週また「お豆腐買いに行きたいね!」と言わせるくらい、濃厚な青ばととうふが味わえるお店でした!
Sunday, October 7, 2018|Dawn太 生後1,322日
先月、彼岸花鑑賞のために栃木の地を訪ねた際、お昼に偶然立ち寄った 那須豆腐茶屋。
以前の店名を「玉梨とうふ茶屋 那須食べ処」といったようで、「玉梨とうふ茶屋」の本店はお隣福島県の奥会津にあるということ。

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奥会津金山に店舗を構える 玉梨とうふ茶屋

玉梨とうふ茶屋といったら、「幻の青ばととうふ」でも有名なお店!
当時の記事の〆にも書いたように、「幻の青ばととうふ」を求め、今度は本家本元にお邪魔してきました。
玉梨とうふ茶屋前に導水されている名水「奥会津百年水」

お店前の水船に導水されているのが、今回の名水「奥会津百年水」
奥会津金山の地は、冬になれば2mもの雪が積もるところ。真っ白に降り積もった雪は、標高1,099.8mの高森山のブナ林にしみ込み、悠々百年の時をかけ、とうふ茶屋へ辿り着く地下水となります。

水飲み隊長にも差し出してみましたが、最近は大人になって気難しくなり、自分が飲みたくもない時に水を差しだされても、ソッポを向いてしまいます。(汗)
私たちもいただいてみましたが、甘みもあってまろやかな水でした。
奥会津金山といえば、国内でも稀少な天然の炭酸を含んだ井戸があり、我が家もDawn太を連れ、昨年春には「大塩天然炭酸水」「滝沢天然炭酸水」を訪ねています。すぐ近くにあるのに、どうしてその時にさらなる名水候補としてこの水が上がって来なかったのだろう!?と、ちょっと不思議な気がして、さらにもう少し調べてみました。
「福島県湧水」や「福島県の代表的な湧水」など、名水関連を掲載したサイトを調べてみましたが、残念ながらこちらの「奥会津百年水」は、その中に名を連ねてはいませんでした。
名水の指定はなくとも、玉梨の地域にとっては自慢の名水であり、とうふ茶屋のとうふたちは、この水があるからこそ有名になったとも言えます。

戊辰戦争の際に本営となった、歴史を感じる店舗

今時めずらしい茅葺屋根が、幻のとうふを売っているお店の風格をも表しているようです。

お店の暖簾が裏返しなのにも理由あり!
戊辰戦争の爪痕が残る

▲歴史を偲ぶ三本の門柱
店舗入り口付近にある三本の角柱は、会津藩滝沢本陣の栗ノ木の門柱だったものだそうです。戊辰戦争の際には本営となり、白虎隊もここで命を受け、戸ノ口原の戦場へと出陣しています。門柱には打ち込まれた銃弾が残り、戊辰戦争の激戦が伝わってくるような時代の産物です。

歴史ある建物にユニークが詰まった店内

裏返し暖簾を潜って入った先には、奥会津金山特産の「赤カボチャ」が販売されていました。
金山町の公式キャラクター「かぼまる」の頭は、この赤カボチャでデザインされています。
前回、この町を訪ねた日に道の駅で名水・炭酸水を購入し、赤カボチャソフトを堪能しており、当時の記事にかぼまるのイラスト幟旗も一緒に見られます。

【天然炭酸水】奥会津|Dawn太と名水Part64
ずっと気になっていた国内でも珍しい名水の存在名水巡りをするようになり、ずっと気になっていた、国内でも珍しい水がありました。その存在を知ったのは、もう1年ほど前のこと...
大豆と青ばと豆の展示

店舗に入ってすぐの場所に、通常の大豆と青ばと豆が並んで展示されていました。
青ばと豆とは青大豆(枝豆)のこと。ご店主は、子どもの頃に食べた青ばととうふの味が忘れられない!と、すでに人々から忘れ去られていた「青ばととうふ」を、独学で復活させています。
今では枝豆の豆腐も当たり前のようにスーパーに並びますが、きっとその火付け役ともなったのは、「幻の」とつく、こちらのお店だったのではないか?と想像します。
床下が水槽の食事席

こちらのお店、食事のできるスペースがかなりユニークでした。

かなり有名なお店らしく、何度もメディアに取り上げられているようで、今までに放映された番組のVTRがエンドレスで流れていました。

そして、最初お仏壇なのだと思っていた場所には、よく見るとお不動様が祀られていました。

そして一番驚いたのは、お不動様が睨む先に位置する客席の真下に、大きな水槽があるということ!

何と!泳いでいたのはチョウザメ。
流れ込んでいる水も、お豆腐を作っているのと同じ「奥会津百年水」だと思いますが、そうだとしたらチョウザメさん、かなり贅沢な環境で過ごしているということになりますね。

見上げる天井には、建久2年(1192年)に源頼朝の家臣・佐原十郎義連が、平泉に落ち延びた義経を成敗した手柄として頼朝から賜ったという屏風が飾られていました。佐原十郎義連からご店主の初代にあたるご先祖様におくられたことにより、代々の家宝になっているそうです。

あとは、戊辰戦争の際に城門や石垣を破るのに使われた石弾とか…。

お豆腐屋さんには似つかわしくないような品々が置いてあり、注文品を待つ間、退屈せずに済みました。
奥会津百年水を使った名水グルメ 青ばと豆腐料理の数々
連休なのに従業員さんが休みだとかで、お店はとても混乱している様子でした。普段ならもっと早く届くのでしょうが、この日は20分ほど待ったところで我が家の注文品が届きました。
ずらっと並んだ、青ばと豆を使った商品の数々です。
大自然の中ですくすくと育った「青ばと豆」と、ご店主自慢の「奥会津百年水」が生み出した逸品たち。もちろん苦汁にも拘り、「天然塩田にがり」が使われているそうです。
幻の青ばと 寄せとうふ・温(630円)

温・冷が選べたので、温かい方を選びました。柔らかできめ細かく、口の中でフワッと溶けてゆきます。
幻の青ばととうふ(530円)

普段食べている木綿豆腐よりも、さらにずっしりと身が詰まった感じのお豆腐でした。
末っ娘は寄せとうふの方が好きだと言って食べていましたが、凝縮されている分、味が濃厚なので、私はこちらのお豆腐の方が好きかも知れません。

お豆腐には削り節が付いて提供されます。その他、醤油・山塩・すりろし生姜・お店でも販売している味みそなどの調味料。青ばと豆を贅沢に使って作られているので、何もつけずにいただく方が美味しかったです。
幻の青ばととうふ豆 アイスクリーム(530円)

青ばと豆乳ソフトを食べるつもりで行ったのに、メニューの中にアイスがあったので、急遽変更してこちらに!
青ばととうふとして作ったものをもう一度ペースト状にし、青ばと豆の粒々と一緒にアイスに仕上げてあります。シャリッとした食感とクリーミィーな食感の部分があって、豆の味も濃厚で美味しかったです。
雪花菜ドーナツ(160円)

「雪花菜」と書いて「おから」とお洒落に読ませるお店のドーナツ は、食事をしている間にも売り場に行列ができるほどの人気商品です。

青ばととうふを作る時にできる豆乳とおからに、ミックス粉をブレンド。食べる人の健康を気遣い、ヤシ油を使って揚げてあるそうです。
ほんのりとした甘さがあるのは、ミックス粉に入っているであろう少量の砂糖と、青ばと豆乳の甘みだと思います。揚げたてで提供されるのでふかふかで、今回の料理の中で一番美味しかったかも(!?)
幻の青ばと豆が、こんなにも満喫できるって幸せ。お豆腐もアイスもかなり盛りが良いので、3人でこれだけ頼んでお腹いっぱいでした。ご馳走様でした。
お土産購入とまとめの話

お店のステンレスの水槽の中や冷蔵庫のには、先ほど食べた商品の数々が販売されています。

我が家もお土産に、いまでは本店でしか手に入らない豆腐を二丁買いました!これと一緒に、美味しかった雪花菜ドーナツをテイクアウト用に2個追加購入。
ついさっき揚げたばかりで、出来て間もないドーナツだったはずですが、ご店主さん、手渡す前にもう一度油で揚げ直してアツアツを持たせてくださいました。しかも、「3人で来たんだから、3個持って行きなさい!」と、1つ多めにサービスしてくださったのです。
普段、甘いものなど殆ど食べない旦那が、このドーナツはかなり美味しかったらしく、車に乗り込むとすぐ、2個ともペロッと完食していました。この時はお腹がいっぱいで、追加のドーナツに見向きもしなかった末っ娘も、小腹が空いてくると妙に未練たっぷりな感じで「あの時に食べておけば…。」と、一言漏らしていました。
翌週また「お豆腐買いに行きたいね!」と言わせるくらい、濃厚な青ばととうふが味わえるお店でした!
Sunday, October 7, 2018|Dawn太 生後1,322日

玉梨とうふ茶屋
- 住所:福島県大沼郡金山町玉梨居平363 ※Google Map
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