ジオパーク発祥の地へ

Byそふぃあ

----- Saturday, October 6, 2018 ----------  Dawn太(生後1,321日)
フォッサマグナ断層
これ、何だ!

フォッサマグナ断層
正解は、ドラえもんでした。

ようやく遊びに来れた公園の、最寄り駐車場から降りてすぐ、いきなりドラえもんの石像があってビックリでしたが

フォッサマグナ断層
ドラえもんが見ているアノ山が、何か関係しているからなのかな!?と、後になって思いました。

フォッサマグナ断層
ドラえもんが見ていたのは、日本百名山の一つでもあり、糸魚川を代表する標高1,963mの雨飾山。
広くなだらかな尾根と、ネコの耳のような二つの頂が特徴の山です。

ネズミに齧られてしまった自分の耳と、雨飾山の頂のネコ耳をダブらせながら、ここにドラえもんはいるのかも知れません。。。。と、いうのは定かではありませんが(笑)



さて、ここからがようやく、この日のお出掛けの本題!
お邪魔したのは、糸魚川市にある フォッサマグナパーク です。

フォッサマグナパークは、糸魚川-静岡構造線を人工的に露出させた断層見学公園です。
目の前で断層が見られることはもちろん、断層をめぐるさまざまな物語を知ることができる場所でもあります。
そしてこの公園こそが、ジオパークはじまりの場所。
糸魚川は日本ジオパークのみならず、ユネスコ世界ジオパークにも認定されています。

ずっと見学したいと思っていた場所でしたが、一時公園内の立ち入りも禁止となり、大掛かりな改装工事が行われました。
これにより、さらに断層の様子がわかりやすくなり、今年(2018年)8月2日にリニューアルオープンとなっています。

我が家が停めた下根知農村公園の駐車場から大断層までは、およそ750mの距離。
遊歩道は綺麗に整備され、案内看板には散策コースも記されていました。

フォッサマグナ断層
▲「雨飾りの里 根知川 今ここに よみがえる」

公園の一角にあった石碑は、フォッサマグナミュージアムの父ともいうべき人物で、糸魚川市長を務められたこともある、故・木島長右ェ門氏による揮毫のものです。

木村氏が市長時代に策定された「フォッサマグナと地域開発構想」(昭和62年/1987年)がきっかけとなり、今回お邪魔したフォッサマグナパーク(平成2年/1990年)、ここから車で10分ほど移動した場所にあるフォッサマグナミュージアム(平成6年/1994年)が誕生しています。
木村氏の功績を湛えると共に、地元の人たちにとっての雨飾山や根知川が、常にともにある大切な場所なのだと実感します。

フォッサマグナ断層
▲枕状溶岩(まくらじょうようがん)

駐車場から100mほど歩くと、まるで枕が積み重なったような模様のある溶岩壁が見られます。

フォッサマグナ断層
約1,400万年前に海底火山が噴火した際、ソーセージのような状態で流れ出た溶岩が、水に触れて表面だけが固まります。
たくさん重なってできたソーセージ状の束は、大地の隆起によって地上となり、川の流れによって浸食され、次第にその表面が平になり、輪切りにしたような状態になっています。

フォッサマグナ断層
枕状溶岩の上に重なる地層からは、海に住む二枚貝の化石が発見されていて、その昔は海底だったことがわかっています。

フォッサマグナ断層
▲落石防護トンネル付近の枕状溶岩

散策路は緩くカーブを描く坂になっていて、先に見た枕状溶岩の上を通過する通路上にある落石防護トンネルの上部には、巨大な枕状溶岩の中心部があるといいます。

フォッサマグナ断層
崖の一点を中心に、放射状の割れ目と同心円状の割れ目が発達し、直径12mほどもある車輪のようなかたちを作っているのが見られます。
このクラスの大きさの枕状溶岩は、日本最大級になるそうです。

フォッサマグナ断層
溶岩の中には直径1㎝ほどの白くて丸いメノウが観察でき、その内部には小さな水晶があります。
溶岩が固まる際にできたガス穴の空洞に、熱水からメノウが形成されたものだそうです。

フォッサマグナ断層
私たちの住む日本は、糸魚川-静岡構造線を境に、西と東に区分されます。
ここから大断層へ向かう散策路には、「ぬーな」と「ジオまる」のイラスト解説入りパネルが点々と置かれ、「あなたは東?西?」と、問いかけてきます。

フォッサマグナ断層
例えば▲こんな質問!

私は完全に東日本側でした。
ウチの県のダムに行くと、やたらとゲートの色が赤なのも、灯油タンクの色と関係があるのかな!?と、ふと思ってしまいました。

フォッサマグナ断層
▲糸魚川-静岡構造線 断層はぎとり展示

大断層の上端部の通路脇に設けられた、大きな「はぎとり標本」です。
標本の厚さは、薄いところで1㎜、厚いところでは2㎝あるそうです。

フォッサマグナ断層
断層が動くことによって、岩全体がボロボロに壊された断層破砕帯になっています。

フォッサマグナ断層
のんびりと20分ほど山道を歩き、いよいよ大断層の見える展望台へ!

フォッサマグナ断層
「西」「東」と書かれたさらに上段のガードレールの見える通路に、先ほどの「はぎとり標本」がチラッと見えていますが(Parkの文字の上辺りです)、全くスケールが違って、何とも言えない感動がありました。

フォッサマグナ断層
足元まで下りてみると、そこには地球のプレート境界の記された案内板が!
16枚ものプレート名が書かれていました。(インド・オーストラリアプレートで1つのプレートですが、ここでは両者別々に名前が書かれていました。)

フォッサマグナ断層
▲断層露頭全景

フォッサマグナ断層
断層破砕帯を挟み、西側の約4億年前の岩石(ユーラシアプレート)と、東側の約1,600万年前の岩石(北アメリカプレート)とが接しています。

フォッサマグナとは、ラテン語で「大きな溝」という意味です。
日本列島の真ん中には、地質を知ると見えてくる、列島を分断する「大きな溝」があります。
明治時代に日本に来たドイツの地質学者・ハインリッヒ・エドムント・ナウマン(Heinrich Edmund NAUMANN)博士が発見し、「フォッサマグナ」と命名しました。

フォッサマグナ断層
およそ2,000万年前、日本列島はまだ、ユーラシアプレート上にあるアジア大陸の一部でした。
それが1,700万年前頃になると、アジア大陸から切り離れて日本列島が誕生します。
1,600万年前頃には日本列島に大きな裂けめができ、それによってU字型の溝が南北に走ります。
その溝に、新しい地層が溜まっている地帯を「フォッサマグナ」と呼びます。

フォッサマグナ断層
糸魚川-静岡構造線は日本列島の真ん中を分断する断層であり、フォッサマグナの西側の境界面(断層面)です。
この断層を境に、東日本と西日本が地層学的に分けられ、さらには、北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界とも考えられています。
なので、「フォッサマグナ 」と「糸魚川-静岡構造線」は同じ意味ではありません。

糸魚川-静岡構造線が西側の境界面であるなら、東側の境界面は「柏崎-千葉構造線」「新発田-小出構造線」です。
言い換えてみれば、新潟県という土地は、その大半がフォッサマグナの上である。。。ということです。

新潟県では三年という短い期間で、中越地震・中越沖地震が相次いで起こっています。
また、全国的には東日本大震災で大騒ぎだった2011年3月12日未明にも、最大震度6強という新潟・長野県境地震が起こっています。
そして近年では、茨城・栃木辺りでも、頻繁に少し大きめな揺れが観測されているのも気になるところ。
フォッサマグナが活溌化している。。。という噂もありますね。

フォッサマグナ断層
▲断層破砕帯

糸魚川-静岡構造線は、何度も断層が動くことにより硬い岩石が壊され、断層の幅が広がっていきました。
岩石が砕けてボロボロになった帯を「断層破砕帯」と呼んでいます。
断層に触れると、柔らかいところと硬い場所が混じり合っていて、地球の巨大な力を実感できます。

フォッサマグナ断層
西側のユーラシアプレートからは、水が流れている場所もありました。

フォッサマグナ断層
「断層にやさしく触ってみよう!」と書かれていたので、Dawn太をそっとのせてみました。

のせて記念撮影した直後、「崖には登らないでください!」の文字を別の案内板に見つけ(汗)大急ぎでまた、そっと抱っこして下しました。m(_ _)m

フォッサマグナ断層
丼:ここにも境界線があるよ!

フォッサマグナ断層
大断層を背に、根知川を向いた地面にも境界線が引かれ、▲案内板が設けてありました。
見えている大断層だけでなく、糸魚川-静岡構造線は川向うまで続いているわけですもんね。

案内板によると、川向には「根知 男山」で知られる明治元年創業の渡辺酒造店があり、酒造店の敷地は丁度、糸魚川-静岡構造線上にあるそうです。
渡辺酒造店には断層を挟んで西と東に井戸があり、それぞれに水質が異なるため、酒造りにも適した軟水の西側井戸を使っているそうです。
地質によって地下水の性質が異なるという、良い一例だそうです。

フォッサマグナ断層
Dawn太と一緒に名水の旅をしていて気づいたのは、糸魚川市内には硬水の湧き水が多いということでした。
当時、疑問に思って調べた時、糸魚川市内の水道水は、県内一硬度の高い硬水が供給されていると知りました。
同じ県内であっても、こうまで水道水の硬度が違うものなのだ。。。と、調べながらもさらに疑問が増した瞬間でしたが、渡辺酒造店とは逆に、東側プレートから湧き出る水を使っているからなのでしょうね。

同じ酒蔵でも、平成28年(2016年)12月の糸魚川市大規模火災で全焼してしまった加賀野井酒造では、姫川水系の伏流水が流れ込む敷地内井戸の、硬水を使った酒造りがされていました。
火災後に一時間借りしていた富山の酒蔵では、軟水を使った酒造りを余儀なくされ、水の違いで酒の味にどんな影響がでるのか?それを一番気にかけておられたと、何かのニュースで聞いた記憶があります。

地層と同じで知識も、もうひと掘りしてみないと、見えてこないものがありますね。

フォッサマグナ断層
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フォッサマグナ断層
フォッサマグナパーク
住所  糸魚川市根小屋2484-1  地図

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