北方文化博物館 新潟分館(砂丘エリア) ~水と土の芸術祭2018-PartXIII~

Byそふぃあ

----- Sunday, September 9, 2018 ----------
新潟市を舞台に開催されている「水と土の芸術祭2018」
13回目となる今回は、サテライト会場周辺地である砂丘エリアの、北方文化博物館 新潟分館をご紹介します。

北方文化博物館 新潟分館
登録有形文化財でもあるこの建物は、かつて、越後の大地主・伊藤家の別邸であった場所。
(本邸は江南区にある北方文化博物館本館
明治末期に、七代目・伊藤文吉氏が取得した建物で、後に分家の住まいとして使用されました。
戦後になり、伊藤家本邸とともに博物館として公開されています。

環日本海各国の絵画表現に共通点が多いことから、今回の「水土」ではこの別邸を舞台とし、NSG美術館会場にて見事な「べろ藍の風景」を展示されていた、研究者でもある荒井経氏と、同会場にて、湖面に映り込む反転した風景を描き出していた、韓国出身の柳根澤(Yoo, Geun-Taek)氏の両者により、それぞれの作品同士が対話するように、7作品が展示されるという試みが行われました。

北方文化博物館 新潟分館
(砂25)コラボレーション企画 荒井経×柳根澤(Yoo, Geun-Taek / 韓国)
対話―砂丘列で潮音を聴きながら
荒井経
新潟が生んだ文学者・會津八一の書「北苑芳芬」が掲げられた一階・表座敷(松風庭に面し「松風」という名で呼ばれます)では、「人と街」をテーマに、公園の水と木が表現されていました。

荒井経
▲荒井経 作 樹象

柳根澤
▲柳根澤(Yoo, Geun-Taek)作 
(左)Fountain (右)Fountain-Homage to Niigata

柳根澤
アップで見ると、筆のタッチの力強さに驚かされます。

柳根澤
噴水と雨のお庭がコラボ

柳根澤
▲柳根澤(Yoo, Geun-Taek)作 Rain in the Niigata

北方文化博物館 新潟分館
雨に煙る枯山水のお庭を望む



二階座敷・潮音堂では「人と自然」をテーマに、海とグミの木が描かれています。

荒井経×柳根澤:対話―砂丘列で潮音を聴きながら 
▲柳根澤(Yoo, Geun-Taek)作 Your Mind

荒井経×柳根澤:対話―砂丘列で潮音を聴きながら
5枚が繋ぎ合わさった大作は、同じ日本海を日本側からと、作者の祖国である韓国側から眺めたような二構成になっていました。

荒井経×柳根澤:対話―砂丘列で潮音を聴きながら
▲荒井経 作 樹象 海鳴り 六曲一隻屏風 2018

荒井経×柳根澤:対話―砂丘列で潮音を聴きながら
一階に描かれていた樹象と、二階にある樹象では、描かれている樹木も違っています。
(うろ覚えながら、一階はケヤキが描かれていると説明されたような…)

荒井経×柳根澤:対話―砂丘列で潮音を聴きながら
二階に描かれているのはグミの木。
私も22年間新潟市民だったので歌えますが、新潟市歌にも登場するほど、新潟の砂浜にグミの木はお馴染みの光景です。

荒井経×柳根澤:対話―砂丘列で潮音を聴きながら
屏風の裏側は、砂紋のように見える立体的な波線が描かれていました。

屏風に描かれた絵画を眺めつつ、日本海の潮風をも感じるようなコラボ作品でした。

北方文化博物館 新潟分館 洋館
▲潮音堂から見る、昭和3年(1928年)建築の二階建洋館

先にも登場した文人・會津八一。
伊藤家六代当主の弟である九郎太氏(南浜に分家)は、中学・その後の進学先であった早稲田ともに八一の二年先輩にあたり、その弟である成治氏と八一は中学の同期であったことなどがご縁となり、坂口献吉氏(坂口安吾の長兄)より懇請され、八一が夕刊ニイガタの社長を引き受けることになると、伊藤文吉氏の持ち家であったこの建物に目を付け、住まいするようになります。

洋館を「南浜秋艸堂」と呼び、昭和21年(1946年)7月25日から昭和31年(1956年)11月21日までの十年間にわたって暮らした、八一終焉の地でもあります。

現在の洋館は、會津八一や良寛に関する資料の展示室となっています。

北方文化博物館 新潟分館 洋館
当時の出入り口入ってすぐの一階展示室は、八一が書斎兼応接室として使った部屋です。

北方文化博物館 新潟分館 洋館
八一が暮らしていた頃、玄関口から三畳間・書斎など、とにかく本で溢れかえっていたそうです。
この階段の壁側にも、上から下まで本が積まれていたそう。。。
今でも白壁に、積まれた本の跡らしきものが見えるようです。

北方文化博物館 新潟分館 洋館
▲居間兼寝室として使われていた二階部屋より
先ほど見学して来た別邸や枯山水の庭園が、良く眺められる窓辺でした。

北方文化博物館 新潟分館
煉瓦積みの塀が、また時代を感じさせてくれました。
外側は煉瓦塀ですが、屋敷側から見るとモルタル塗りになっているのです。

こういうイベント毎でも無かったら、なかなか訪れることのない建物でした。
水土作品と共に豪農の館見学となり、勇気義な時間を過ごせました。

※北方文化博物館 新潟分館
入館料 大人450円、小中学生200円

北方文化博物館 新潟分館

※水と土の芸術祭2018
開催期間 2018年7月14日(土)~2018年10月8日(月)

水土2018-PartⅠ 鳥屋野潟エリア作品 →
     PartⅡ 屋外展示作品巡り →
     PartⅢ 万代メイン会場・前編 →
     PartⅣ 万代メイン会場・後編 →
     PartⅤ みずつちカフェと橋、私。 →
     PartⅥ 万代エリア(メイン会場周辺)→
     PartⅦ サテライト会場・前編 →
     PartⅧ サテライト会場・後編 →
     PartⅩ お六さんのお顔と沼垂テラス商店街 →
     PartⅪ NSG美術館(砂丘エリア)→
     PartⅫ 旧斎藤家別邸(砂丘エリア)→

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