貴渡神社|長岡市栃尾
2012年11月03日
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越後のミケランジェロ、石川雲蝶を訪ねる旅。
上杉謙信公とも縁深い、巣守神社境内にある 貴渡(たかのり)神社にお邪魔しました。

嘉永元年(1848年)に建築された貴渡神社は、栃尾の機神様と称される植村角左エ門貴渡翁の霊を祀った神社です。
天明の大飢饉に際し、米作だけでは悲劇が絶えないと実感した角左エ門は米沢織りを習い、縞紬の製作に成功し、栃尾紬が全国にまで知られる名産品になりました。
お堂内には石川雲蝶の彫刻が施されています。
完成は嘉永元年(1848年)雲蝶30歳半ばの頃の作品です。
お堂の腰長押と内法長押との間の南北両側及び袖側にはケヤキの1枚板をはめ込み、養蚕を営む様子を唐風に表現しています。
髪飾りに至るまで、細部に丁寧な仕事がされています。

雲蝶の名入り


南側脇障子

人物の服装や表情など、中国的な印象を受けますが、彫り込まれた題材が、この神社の御祭神を顕彰する意義深い作品であるといえます。
向拝かしら貫の上、及び内法長押の上から破風に至るまでの間には、十二支が実に生き生きと彫られています。


私は蛇と猿のこのコンビがお気に入りです。猿の、ちょっとおどけたような、優しい表情が可愛い。

ちょっと見逃してしまいそうな手狭部分。幾種類もの鳥が飛んでいます。


貴渡神社は普段施錠されています。それでも金網越しに彫刻を見ることは出来ますが、予め電話連絡を入れておくと鍵を開けてもらえます。拝観料などは決められていませんが、鍵を開けてもらう手間や作品管理への気持ちを込め、お賽銭は忘れずに!
訪問日:2012年8月27日(月)
上杉謙信公とも縁深い、巣守神社境内にある 貴渡(たかのり)神社にお邪魔しました。

嘉永元年(1848年)に建築された貴渡神社は、栃尾の機神様と称される植村角左エ門貴渡翁の霊を祀った神社です。
天明の大飢饉に際し、米作だけでは悲劇が絶えないと実感した角左エ門は米沢織りを習い、縞紬の製作に成功し、栃尾紬が全国にまで知られる名産品になりました。
貴渡神社に残る雲蝶作品

お堂内には石川雲蝶の彫刻が施されています。
完成は嘉永元年(1848年)雲蝶30歳半ばの頃の作品です。
向拝

向拝の龍

阿吽の獅子と獏の木鼻


向拝の龍

阿吽の獅子と獏の木鼻

お堂の腰長押と内法長押との間の南北両側及び袖側にはケヤキの1枚板をはめ込み、養蚕を営む様子を唐風に表現しています。
北側
桑負いと蚕の飼育の様子が彫り込まれています。北側脇障子


髪飾りに至るまで、細部に丁寧な仕事がされています。

雲蝶の名入り

南側
繭煮から機織までの様子が彫り込まれています。
南側脇障子

人物の服装や表情など、中国的な印象を受けますが、彫り込まれた題材が、この神社の御祭神を顕彰する意義深い作品であるといえます。
長押上の十二支


向拝かしら貫の上、及び内法長押の上から破風に至るまでの間には、十二支が実に生き生きと彫られています。


私は蛇と猿のこのコンビがお気に入りです。猿の、ちょっとおどけたような、優しい表情が可愛い。

ちょっと見逃してしまいそうな手狭部分。幾種類もの鳥が飛んでいます。

おしまいに
せっかくでしたので、上杉謙信ゆかりの 巣守神社もお参り。巣守神社は少し高い場所に、そして貴渡神社はその境内にあります。
貴渡神社は普段施錠されています。それでも金網越しに彫刻を見ることは出来ますが、予め電話連絡を入れておくと鍵を開けてもらえます。拝観料などは決められていませんが、鍵を開けてもらう手間や作品管理への気持ちを込め、お賽銭は忘れずに!
訪問日:2012年8月27日(月)
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