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青木酒造の看板にみる小林源太郎作品|牧之通り

2014年07月19日

越後に残る名匠の技
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旧三国街道塩沢宿牧之通りにある越光玄米蔵でお昼を済ませると、玄米蔵で食べたソフトクリームの酒粕製造元である青木酒造さんへと!

鈴木牧之が命名した清酒「鶴齢」で有名な青木酒造(旧・平野屋)

青木酒造

牧之通りに面してある青木酒造さんは南魚沼の中でもその歴史が古く、享保2年(1717年)の創業。現在は12代目がその業を受け継いでいらっしゃいます。

青木酒造さんといえば、玄米蔵のソフトやかき氷ともコラボしていた「鶴齢」が筆頭銘柄ではないかと思われますが、この通りの名にもなっている鈴木牧之がその名付け親。また、牧之の次男である弥八が青木酒造の7代目でもあるそうです。

青木酒造

雁木が雪国らしく、千本格子が街道らしい趣をつくり出しています。

青木酒造に残る源太郎作品

青木酒造さんの店舗には、大きな「鶴齢」の看板が掲げられています。
その周囲を取り囲む龍は、雲蝶と共に越後各地に作品を残したもう1人の名匠・小林源太郎の手による彫刻です。

青木酒造_看板

源太郎さんの得意とする龍が踊るように飾られた看板。
元々の姿は、立て看板の周囲に付けられた装飾の一部で、その昔、青木家が薄荷を商っていた時代のものです。

当時の立て看板は台風によって壊れてしまいましたが、各部位だけは大切に保存されていました。近年、牧之通りが江戸時代の三国街道の姿を蘇らせた時に現在の形になり、街道と共に復活したものです。

青木酒造_看板の龍

青木酒造_看板_小林源太郎_龍

街道筋に点々と見られる、木板に書かれた案内文の1つにこの説明があります。
抜粋してみると

薄荷の看板は、三国街道で有名な看板であった。現代でいうネオンサインのような華美なもの
明治の頃、派手という理由で撤去の命令が警察署からあった。小林源太郎作。今の鶴齢の看板がその一部。

高い芸術性が理解されるにも、時間が必要な場合が多いですね。

青木酒造_看板_小林源太郎_龍

おしまいに

薄荷園の立て看板全容の見取り図、また、ここに使われている龍彫刻の一部は、本来ならば青木酒造さんの店内で間近に拝見できるそうなのですが、この日は浦佐の池田美術館に出張中でした。美術館にて作品を拝見することはできましたが、展示作品ということからガラス越し&撮影禁止。
立て看板に残された装飾部と合わせ、また日を改めて青木酒造さんで拝見したいと思います。

--- Sunday, July 15, 2014 ---

参考:木原尚 著「越後の名匠 石川雲蝶」
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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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