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秩父札所めぐり|甲午歳総開帳・その3

2014年11月13日

秩父札所甲午総開帳
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2度目の秩父天然かき氷で癒された後は、再び散策開始です。

8番札所 清泰山 西善寺|臨済宗南禅寺派

8番札所_西善寺

山門を潜ると、その眼下には六地蔵や片足を垂れてる石の上に座るおびんずる様、そして本堂向かって右手には、天然記念物というコミネモミジの巨大な老木が生い茂っている様子がみられます。

本堂は間口七間、奥行六間。軒唐破風の向拝を配した寄棟造り。外陣は土間になっていて、内陣の欄間彫刻が見事です。

8番札所_西善寺

堂内中央には御本尊の十一面観音菩薩と、その右側に阿弥陀三尊、十一面観世音は午年以外は秘仏となりますが、阿弥陀三尊はいつでも拝観できます。
西方浄土の阿弥陀三尊を祀るため「ボケ封じ延命長寿の寺」「嫁・姑円満成就の寺」とされています。
境内の石灯籠は文昭院(6代将軍・徳川家宣)有章院(7代将軍・徳川家継)|増上寺

『ただ頼め 誠の時は 西善寺 きたりむかへん 弥陀の三尊』

御詠歌を信じ、その宝前でご祈祷した肌着を着用すると、天寿を全うし安楽往生できるといわれています。
納経所に入ると、ご祈祷済みの赤い肌着が売られていました。

樹齢約600年の「コミネモミジ」東西20m、南北18m、樹高10mの巨木。

8番札所_西善寺

8番札所 西善寺 御朱印
8番札所_西善寺_御朱印

9番札所 明星山 明智寺|臨済宗南禅寺派

9番札所_明智寺

建久2年(1191年)明智禅師の開創と伝えられるお寺です。
江戸時代の観音堂は、札所5番の語歌堂と同時代堂形式の三間五尺四面で建立されましたが、明治16年(1883年)落雷により焼失しています。その後は長く民家風の仮堂でしたが、平成2年に現在の姿で再建されています。

御本尊は、恵心僧都作と伝わる如意輪観音菩薩
安産、子育ての観音様として広く知られるもので、1月16日の縁日には、各地から女性参拝者が訪れるそうです。(平成20年までは8月16日も縁日でした。)
天正の頃、兵衛という少年が盲目の母親と観音堂にこもって一心に読経をしたところ、明け方に母親の目が開いた事から、眼の病の治癒にもご利益があるといわれています。

境内には青銅製の子育て観音と、地蔵尊、そして、宝永元年(1704年)6月建立の文塚が祀られています。
その昔、一条天皇の皇后が難産で苦しまれた折、恵心僧都が香木に如意輪観音を刻み安産祈願すると無事に皇子誕生となったことから、以後、女性が願いを書いて納めたのが文塚のはじまりといわれています。

石灯籠は文昭院(6代将軍・徳川家宣)増上寺|9番札所 明智寺 御朱印
9番札所_明智寺_御朱印

『巡りきて その名を聞けば 明智寺 心の月は くもらざるらん』

10番札所 萬松山 大慈寺|曹洞宗

10番札所_大慈寺

参道入り口脇の延命地蔵様に迎えられ、登った先にあるのは大慈寺。延徳2年(1490年)開創。明応2年(1493年)東雄禅師が再建し開山となったお寺です。
山門は三間二面。中一間を通路とした左右に仁王尊を安置しています。

本堂は玄関風の向拝、奥中央に内陣を配した江戸時代の建築。
御本尊は、恵心僧都作と伝わる聖観音菩薩。
御本尊の他にも多くの仏像がみられ、子育観音(金銅仏)、地蔵菩薩、十一面観音が安置されています。明智寺と共に子育観音としての信仰を集め「おさる」と呼ばれる這子が奉納されています。本堂の入り口にはおびんずる様もいらっしゃいます。

10番札所_大慈寺

『ひたすらに 頼みをかけよ 大慈寺 六つの巷の 苦にはかるべし』

10番札所_大慈寺

10番札所_大慈寺

10番札所 大慈寺 御朱印
10番札所_大慈寺

11番札所 南石山 常楽寺|曹洞宗

11番札所は山の中腹にあります。
本堂への急階段近道もありますが、緩い坂道から上ると、途中お稲荷さんを見つけることができ、神仏習合時代の名残りを感じます。

11番札所_常楽寺

常楽寺は江戸時代には観音堂、仁王門庫裡を備えた立派なお寺でしたが、明治11年(1878年)秩父大火災で類焼し、明治13年に再建され現在に至ります。

御本尊は十一面観世音菩薩。病気平癒と長寿に霊感あらたかといわれ、身の丈90cm程の立像。その他、本堂には元三大師と普賢菩薩がお祀りしてありました。
元三大師は厄除けの御利益で知られていて、お寺は明治初年まで天台宗であったため、現在でも祀られているようです。

11番札所_常楽寺

普賢菩薩は辰巳の守り本尊。納経所にも、普賢菩薩のお守り類がたくさん売られていて、御朱印を待つ間、目移りしながら眺めていました。
境内にある石灯籠2基は惇信院(9代将軍・徳川家重)|増上寺

11番札所 常楽寺 御朱印
11番札所_常楽寺_御朱印

その昔、この寺の住持・門海上人は、仁王門建立を志し、多年勧化に心をくだいたが、普請半ばにして重い病となり、本願の達しがたいことを憂い、本尊に快気を祈念すると、ある夜、黄面の老僧、金銅神を従いてあらわれ、「門海の病気吾能治すべし」といい、金銅神に上人が肩を引き立てられるところにて夢さめ、たちまちに病い全快し、仁王門建立の本願を遂げたという縁起があります。

11番札所_常楽寺

『つみとがも 消えよと祈る 坂ごおり 朝日はささで 夕日かがやく』

--- Sunday, October 19, 2014 ---

馬は観音様の眷属(けんぞく=神の使者)であることから、2014年は日本百番観音秩父34ヶ所観音霊場の総開帳の年にあたり、3月1日~11月18日まで、通常秘仏としてある観音様のお姿が拝めます。札所開基が文暦元年(1235年)この年の干支が今年と同じく甲午で、開基から13回目の甲午年となり、60年に1度の特別な開帳年です。

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そふぃあ
Posted by そふぃあ
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