オリオン供養の旅|宝登山神社奥宮と御朱印
2015年05月21日
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先輩方は大会。新入部員である1年生だけ、GW中の部活動が休みだったこの日、私たちは再び長瀞の地を訪れました。
今回は「天然氷」の旅ではなく、オリオン供養を目的とする神社参拝。やって来たのは、今年3月にも一度訪れている宝登山神社です。
前回、芸術的な拝殿を参拝し、境内をぐるっと巡って神札所にて御朱印を頂戴すると、酷く痩せた大口真神(=日本狼)が描かれた神札を目にしました。拝殿周辺地は全て拝見しましたが、関連するようなものがあった記憶はなく、とても気になったものの、その日は先の予定もたっぷりあり、そのまま神社を後にしました。
帰宅後に調べてみると、その大口真神とは、奥宮にある狛犬だという話。今回はその狛犬さんに出会うため、奥宮を目指してみようと思いました。
奥宮へは観光用のロープウェイが整備され、それに乗れば5分程度で着いてしまうようです。しかし、今回私たちは供養のための参拝なので、駐車場脇から続く表参道を歩いて登ります。(午前8時45分 登山開始)

山頂まではよく整備された緩い上り坂が続き、季節の山野草を眺めながら、のんびりと登ることができます。(奥宮までの生活道路でもあるようです。)

木々の隙間から、ロープウェイ山頂駅らしい様子が見えました。しかし、始発は9時40分から。つまり、この日の試運転号だったようで、ロープウェイの側面上には、整備士さんらしい人の姿が見えているのです。命がけでご苦労様です。


所どころ、以前からの杉の木が伐採され、景観整備のために約1千本の苗木を植えているそうで、そんな場所は日光がよく当たって、暑いくらいでした。
頭上の視界が開けた場所をしばらく歩くと、目の前に道が二手に分かれる場所がありました。

突き当たりから、右手に行くと「宝登山小動物公園」が、そして左手に行くとあるのが「奥宮」のようです。

この分起点付近からは、長瀞の街並みや、周囲の山々が良く見渡せます。

結局、日本武尊のように山道の途中で2頭の大口真神に出会うことも無く、山頂まで案内されることも無く、3人でここまで登って来ました。


境内地には、授与所と茶店が設けられていて、来る途中の山道で、私たちを追い越して行った車は、奥宮を管理する方たちのものでした。ようやく売店の商品などを準備している最中でしたが、先に登って来た方々は、もうすでに飲み物を購入し、くつろいでいらっしゃる様子でした。

標高497mの宝登山ピーク付近、神社創立ゆかりの地に位置するのが、宝登山神社奥宮です。
私たちの伺った前日(八十八夜)には、ツツジの花が咲き誇る中、今年も神社創立の由来にちなんだ「奥宮祭」が行われたことと思われ、祭りの後の静かな朝の境内です。

登山の道中、尊らは山火事に見舞われてしまいます。そこへ白と黒の2頭の犬(大口真神=日本狼)が姿を現し、火を消し止めて尊を助けたといいます。2頭は尊を山頂まで案内すると、また姿を消してしまいました。尊は犬たちを神からの使いと信じ、「火止(ほど)山」と名付け神を祀りました。その後火止山は霊場として栄え、弘仁年間(810~824年)に「宝珠の玉が輝きながら山上に飛翔する」という神変が起こり、山の名と神社の名はこの吉祥時によって「宝登山」に改められています。
奥宮の前にあるのが、2頭の大口真神を模ったと思われる狛犬さんです。

奥多摩~秩父の地には、古くから大口真神信仰が存在し、その中心地は秩父三社の1つであり、大口真神を祀った三峯神社と言われています。また、武蔵御嶽神社では、ペットとして飼われている犬の健康祈願のため、愛犬と共に参拝する飼い主さんも多いそうです。
大口真神を「おいぬ様」と呼ぶことから、現在は犬の神様のように思われ信仰される方もありますが、実際には、絶滅してしまった日本狼のことです。「おいぬ様」の名から混同してしまう人もあるでしょうが、狼なので、山犬とも違う生き物です。
現在、人と犬が共に生活しているように、大昔の狼は、畑を荒らす動物を食べてくれ、同じように人と共にあった動物でした。
ご利益に「盗難避け」とありますが、私たちの連想する金品の盗難の他、田畑を荒らす害獣のことも意味しました。なので、農民にとって田畑を荒らす猪や鹿など、それを食べてくれる狼の存在は、やはり同じように盗難避けであったわけです。

そんな時、偶然神札で目にした大口真神だったので、何か繋がりがあるようにも感じ、特に印象深かったのです。
そして、こんなにも早くオリオンが居なくなってしまった今、できるだけ早い時期に奥宮へ…。そんな気持ちがさらに強くなりました。
実際目にした狛犬は、気の毒なくらいにアバラが浮き出ていました。

21Kgが適正だった、大型ボーダーのオリオン。年齢が上がってからは足腰に掛かる負担を考慮し、極力20kg以下に抑えていました。それが、最期は16kg…。
ガリガリに痩せたオリオンのアバラの感触を、この狛犬の体に触れた瞬間に思い出し、こんな場所で1人みっともなく泣いてしまいました。
涙を拭って参拝。御朱印を書いて下さったおばあちゃん(すでに80歳を超えていらっしゃるそうです)に、最近犬を亡くしたという話しを聞いてもらい…。
「うちにも犬がいるから。」と、そう仰るので探してみると、あら本当だ!茶店の中から、白黒の小さなワンちゃんがひょっこりと顔を出しました。
三代目 宝登娘の イブちゃん。すごく大人しく撫でられていましたが、掌におさまるくらい、ちっちゃいオデコのイブちゃん。
小型犬って壊れそう。

参拝者の中には、愛犬と一緒に登って来られる方もありました。
山頂で出会った柴犬さん。まだ若いようで、とても綺麗な子でした。

やっぱり、犬と一緒の生活っていいな。元気で長生きしてね。
実家の犬は、どちらも20年も前に亡くなっているのですが、思い出す犬がオリオンだけではなかったのが不思議な山でした。
亡くなってから七七日忌までが3ヶ月にまたがってしまう場合、五七日忌を忌明けとする風習もあるといいます。「不幸が身に付く」(=みつき=三月)という言葉を忌み嫌ったもので、宗教的な根拠は無いそうです。
あの有名な閻魔大王が現れる日でもあり、昨朝は、祭壇の水を交換して手を合わせ「今日は閻魔さまに会う日だね。いいところに行かせてもらうんだよ。」と声を掛けると、その少し後に、ここしばらく目にする事の無かったオリオンの毛を一本、全く関係の無い部屋で発見するという出来事がありました。
これまで発見した毛は全て白い毛だったのに、昨日だけは黒い毛でした。
そもそも、犬に人間と同じ宗教観があてはまるのかも不明です。
人間の場合でも(少なくても我が家の場合は)、義父の納骨は七七日忌ではなく、義母の気が済むようにと1年後だったこともあり、宗派や地域の違い、家族の考え方によっても様々。
オリオンの場合は秋まで納骨しないので、そろそろ私の中での喪明け時期なのではないかとも感じました。(もちろん、七七日忌までも、それ以降も、今と変わらずにお参りはしますが。)
私が泣いてばかりいると、今でも気を使って、その度に私の傍に毛が落ちているのを見つけるので、成仏できないようで気の毒で…。
みんなの笑顔に囲まれ、自分もヘラヘラと笑っているのが好きな子でしたからね。

この日も拝殿でも参拝し、ここでは2度目の御朱印を頂戴しました。

季節が巡り、新緑も鮮やかな長瀞。
GWということもあり、天然氷のお店には長蛇の列ができていたので今回はスルーし、次なる目的地へと向かいました。
Sunday, May 3, 2015_〆(・ω・o)
今回は「天然氷」の旅ではなく、オリオン供養を目的とする神社参拝。やって来たのは、今年3月にも一度訪れている宝登山神社です。
前回、芸術的な拝殿を参拝し、境内をぐるっと巡って神札所にて御朱印を頂戴すると、酷く痩せた大口真神(=日本狼)が描かれた神札を目にしました。拝殿周辺地は全て拝見しましたが、関連するようなものがあった記憶はなく、とても気になったものの、その日は先の予定もたっぷりあり、そのまま神社を後にしました。
帰宅後に調べてみると、その大口真神とは、奥宮にある狛犬だという話。今回はその狛犬さんに出会うため、奥宮を目指してみようと思いました。
宝登山神社 奥宮参り

奥宮へは観光用のロープウェイが整備され、それに乗れば5分程度で着いてしまうようです。しかし、今回私たちは供養のための参拝なので、駐車場脇から続く表参道を歩いて登ります。(午前8時45分 登山開始)

山頂まではよく整備された緩い上り坂が続き、季節の山野草を眺めながら、のんびりと登ることができます。(奥宮までの生活道路でもあるようです。)

木々の隙間から、ロープウェイ山頂駅らしい様子が見えました。しかし、始発は9時40分から。つまり、この日の試運転号だったようで、ロープウェイの側面上には、整備士さんらしい人の姿が見えているのです。命がけでご苦労様です。


所どころ、以前からの杉の木が伐採され、景観整備のために約1千本の苗木を植えているそうで、そんな場所は日光がよく当たって、暑いくらいでした。
頭上の視界が開けた場所をしばらく歩くと、目の前に道が二手に分かれる場所がありました。

突き当たりから、右手に行くと「宝登山小動物公園」が、そして左手に行くとあるのが「奥宮」のようです。

この分起点付近からは、長瀞の街並みや、周囲の山々が良く見渡せます。

結局、日本武尊のように山道の途中で2頭の大口真神に出会うことも無く、山頂まで案内されることも無く、3人でここまで登って来ました。

奥宮到着
ツツジや八重桜の花に見送られ、「宝登山は千年の霊場」の看板を横に見つつ、最後の石段を上れば、その先に宝登山神社奥宮があります。(午前9時30分到着)
境内地には、授与所と茶店が設けられていて、来る途中の山道で、私たちを追い越して行った車は、奥宮を管理する方たちのものでした。ようやく売店の商品などを準備している最中でしたが、先に登って来た方々は、もうすでに飲み物を購入し、くつろいでいらっしゃる様子でした。

標高497mの宝登山ピーク付近、神社創立ゆかりの地に位置するのが、宝登山神社奥宮です。
私たちの伺った前日(八十八夜)には、ツツジの花が咲き誇る中、今年も神社創立の由来にちなんだ「奥宮祭」が行われたことと思われ、祭りの後の静かな朝の境内です。

宝登山神社
宝登山神社は、日本武尊(ヤマトタケルノミコト=第12代景行天皇の皇子)が、東国地方を平定後に宝登山を目指し、山頂にて三神(始祖の神武天皇、山の神、火の神)を祀ったのがはじめと伝えられています。登山の道中、尊らは山火事に見舞われてしまいます。そこへ白と黒の2頭の犬(大口真神=日本狼)が姿を現し、火を消し止めて尊を助けたといいます。2頭は尊を山頂まで案内すると、また姿を消してしまいました。尊は犬たちを神からの使いと信じ、「火止(ほど)山」と名付け神を祀りました。その後火止山は霊場として栄え、弘仁年間(810~824年)に「宝珠の玉が輝きながら山上に飛翔する」という神変が起こり、山の名と神社の名はこの吉祥時によって「宝登山」に改められています。
- 御祭神 神日本磐余彦尊(神武天皇)、大山祇神、火産霊神
- ご利益 火災避け、盗難避けなど
奥宮の前にあるのが、2頭の大口真神を模ったと思われる狛犬さんです。

奥多摩~秩父の地には、古くから大口真神信仰が存在し、その中心地は秩父三社の1つであり、大口真神を祀った三峯神社と言われています。また、武蔵御嶽神社では、ペットとして飼われている犬の健康祈願のため、愛犬と共に参拝する飼い主さんも多いそうです。
大口真神を「おいぬ様」と呼ぶことから、現在は犬の神様のように思われ信仰される方もありますが、実際には、絶滅してしまった日本狼のことです。「おいぬ様」の名から混同してしまう人もあるでしょうが、狼なので、山犬とも違う生き物です。
現在、人と犬が共に生活しているように、大昔の狼は、畑を荒らす動物を食べてくれ、同じように人と共にあった動物でした。
ご利益に「盗難避け」とありますが、私たちの連想する金品の盗難の他、田畑を荒らす害獣のことも意味しました。なので、農民にとって田畑を荒らす猪や鹿など、それを食べてくれる狼の存在は、やはり同じように盗難避けであったわけです。

アバラの浮き出た狛犬を目の当たりにし
前回の参拝はお彼岸だった3月21日。丁度、オリオンの食欲が怪しくなって来た頃でした。そんな不安を抱えたまま、留守番させてくるのもためらわれ、その頃、私自身の体調もあまり思わしくなく、日帰り旅行も乗り気ではなかったのですが、早い時期からちび子と約束していた事でもあり、子ども優先で無理やりの決行。そんな時、偶然神札で目にした大口真神だったので、何か繋がりがあるようにも感じ、特に印象深かったのです。
そして、こんなにも早くオリオンが居なくなってしまった今、できるだけ早い時期に奥宮へ…。そんな気持ちがさらに強くなりました。
実際目にした狛犬は、気の毒なくらいにアバラが浮き出ていました。

21Kgが適正だった、大型ボーダーのオリオン。年齢が上がってからは足腰に掛かる負担を考慮し、極力20kg以下に抑えていました。それが、最期は16kg…。
ガリガリに痩せたオリオンのアバラの感触を、この狛犬の体に触れた瞬間に思い出し、こんな場所で1人みっともなく泣いてしまいました。
宝登山神社奥宮の御朱印と看板犬

涙を拭って参拝。御朱印を書いて下さったおばあちゃん(すでに80歳を超えていらっしゃるそうです)に、最近犬を亡くしたという話しを聞いてもらい…。
「うちにも犬がいるから。」と、そう仰るので探してみると、あら本当だ!茶店の中から、白黒の小さなワンちゃんがひょっこりと顔を出しました。
三代目 宝登娘の イブちゃん。すごく大人しく撫でられていましたが、掌におさまるくらい、ちっちゃいオデコのイブちゃん。
小型犬って壊れそう。

参拝者の中には、愛犬と一緒に登って来られる方もありました。
山頂で出会った柴犬さん。まだ若いようで、とても綺麗な子でした。

やっぱり、犬と一緒の生活っていいな。元気で長生きしてね。
犬にまつわる不思議なお山
私の実家には犬が2頭いて、弟の弟分としてショップから迎えたのが柴犬でした。私は、近所で保護されて保健所送りになり、あと数日で処分されるという日本スピッツを引き取り飼っていたのですが、この日の下山途中、その子にそっくりな同犬種の子にも出会いました。実家の犬は、どちらも20年も前に亡くなっているのですが、思い出す犬がオリオンだけではなかったのが不思議な山でした。
【ちょっと余談】忌明けについて考える
昨日は亡くなったオリオン、人間でいうところの「五七日忌」でした。亡くなってから七七日忌までが3ヶ月にまたがってしまう場合、五七日忌を忌明けとする風習もあるといいます。「不幸が身に付く」(=みつき=三月)という言葉を忌み嫌ったもので、宗教的な根拠は無いそうです。
あの有名な閻魔大王が現れる日でもあり、昨朝は、祭壇の水を交換して手を合わせ「今日は閻魔さまに会う日だね。いいところに行かせてもらうんだよ。」と声を掛けると、その少し後に、ここしばらく目にする事の無かったオリオンの毛を一本、全く関係の無い部屋で発見するという出来事がありました。
これまで発見した毛は全て白い毛だったのに、昨日だけは黒い毛でした。
そもそも、犬に人間と同じ宗教観があてはまるのかも不明です。
人間の場合でも(少なくても我が家の場合は)、義父の納骨は七七日忌ではなく、義母の気が済むようにと1年後だったこともあり、宗派や地域の違い、家族の考え方によっても様々。
オリオンの場合は秋まで納骨しないので、そろそろ私の中での喪明け時期なのではないかとも感じました。(もちろん、七七日忌までも、それ以降も、今と変わらずにお参りはしますが。)
私が泣いてばかりいると、今でも気を使って、その度に私の傍に毛が落ちているのを見つけるので、成仏できないようで気の毒で…。
みんなの笑顔に囲まれ、自分もヘラヘラと笑っているのが好きな子でしたからね。
麓まで戻ってきました
帰りはロープウェイ!というちび子を無視し、下山も徒歩で。
この日も拝殿でも参拝し、ここでは2度目の御朱印を頂戴しました。

季節が巡り、新緑も鮮やかな長瀞。
GWということもあり、天然氷のお店には長蛇の列ができていたので今回はスルーし、次なる目的地へと向かいました。
Sunday, May 3, 2015_〆(・ω・o)
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