平成の名水百選【大出口泉水】上越市柿崎区|Dawn太と名水Part22
2015年10月11日
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尾神岳中腹にある大出口泉水
柿崎区東横山集落にある大出口泉水を訪ねました。
湧水地へ向かう道の入り口の様子です。背後にあるのは、標高757mの尾神岳。古くから山岳信仰の対象としても知られる山で、現在では山頂部にパラグライダーのフライトエリアがあります。スクールもあり、近年はパラグライダーのメッカとして全国的にも名が知られているとか。そういえばここへ向かう途中の車内、頭上を飛ぶパラグライダーを目撃していますが、ここからのフライトだったのでしょうね。
近くにはキャンプ場なども整備されていて、訪れる人も多い場所です。

周辺は平成元年に大出口公園として整備され、湧水までは遊歩道になっています。
入り口の石段下にも、水路が勢いよく流れています。
環境省の平成の名水百選にも選定された新潟県の輝く名水
大出口泉水は尾神岳の中腹、標高350mの高台にあり、平成19年2月には県の「輝く名水」に選定され、平成20年度に環境省の「平成の名水百選」に認定された水です。また、地元にある頚城酒造さんが、「久比岐 和希水 純米生酒」(県内限定発売)の仕込み水として使った水でもあります。

湧き水を見守るように不動明王が祀られていました。毎年7月25日には祭事が営まれるそうです。


この湧水は720年頃、妖怪退治のためにこの地域を訪れた木喰臥行者(もくじきがぎょうしゃ)が、とある村で「一杯の水でも」と乞いましたが邪険に断られたため、祈祷によってその村の出水をこの場へ移したという話が残されています。

降った雨が尾神岳の山肌に浸み込み、長い年月を経て再び地上に出た瞬間です。

緑豊かな尾神岳の中腹の森から1日約4千tの豊かな水が、1年を通して涸れることなく湧き出しています。
湧水の周辺は木立ちに囲まれて夏場でも涼しく感じ、水温も平均して8℃前後ととても冷たいです。

大出口泉水
とても柔らかくて甘く、冷たくて美味しい水でした。環境省 平成の名水百選(平成20年度) |県の輝く名水(平成19年度)|新潟県の名水(昭和60年度)
- 場所:新潟県上越市柿崎区東横山地内
- データ:水量 毎分220L(1日約4000t)|硬度 23mg/L|PH 7.7|水温 8℃前後

飲むだけでは物足りなかったDawn太

最近は美味しい水を飲むだけでなく「水音=入水」を連想するようで、訪れて間もない頃からそわそわし通しのDawn太。
神聖な場所からは水量も多く流れも速いので躊躇していましたが、今は利用されていない保養施設跡のような建物前に、チョロチョロと浅く流れる水路を見つけ(こんなところは目が利くし知恵も回って)、外側からも冷やしながら、時々水も味わっていました。

周辺地の様子と利水

この高台の正面は、頚城平野や日本海が一望できる環境です。夕刻の淡い色合いが海面に反射して、綺麗な光景でした。

この名水は近隣農地の農業用水としての利用はもちろんのこと、昭和41年からは20戸への水道水として、昭和45年からはニジマス養殖の水利として幅広く活用されています。

大出口泉水向かいに広がる棚田

ニジマス養殖池

湧水地も水量が豊富に思いましたが、大量に汲んで行かれる方には、大きなホースから湧き出るこちらが便利だと思います。
見事な水量なので、10~20ℓの大タンクでも、あっという間に満タンですよ。
Wednesday, September 23, 2015(Dawn太 7ヶ月|祝・若犬期|生後212日)
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